クラッチスプリング変更

「DUCAのクラッチは重い」

思っているのは私だけではないはず

大概はマスターシリンダやレリーズシリンダーの径を変更して(400SSはカバー一体
の為レリーズ交換はできません)対策をすることが流行っていますが
これらの方法はではレリーズピストンの作動距離が少なくなってしまいます
動作距離が少なくなると クラッチプレートを移動距離(緩める)が少なくなって
しまいます 切れを気にするとこの対策は私は気に入りません

そこで

リバーズモーターサイクルさんで レートの低いスプリングを購入してみました
お店では 色々なバネレートを車両に搭載して 正常なクラッチブレート持つ車両で
クラッチが滑らない限界値をテストしてきた様です
今回購入したのは-30%バネレートのスプリングセットです

クラッチの過酷な状況とは 走行抵抗が大きく エンジン出力が大きい場面であり
それは 車両の最高速時にあたります 400ssのギア比での最高速 170-180km/hで
滑らなければ問題はないと言うことになります
また 湿式で発生しにくいプレッシャープレートの浪打ですが これはジャダーが
原因と思います クラッチを押さえる力が強すぎる為に返って跳ねてしまい
プレートの凸凹を大きくしてゆきます
プレッシャーレート低くし(スプリングを柔らかくして)クラッチが滑ってくれれば
ジャダーは発生を押さえられるはずです

senaさんが HPここでスプリング3本に挑戦しています
3本はトータルテンション50%です

交換前の測定
クラッチレバーの先端付近をバネ計りで引っ張ってみます
レバーを引き始めるには5kg以上の力が必要です
クラッチミート付近のクリップラバーから3cmの位置で レバーを維持する引き力は
3.8kgでした
左がニュースプリング 右がオリジナルです

自由長さは ニュー 42mm    オリジナル  41mm
オリジナルは長年の圧縮で短くなってしまったのでしょう
交換リミットは40mmです

線径は ニュー 2.2mm   オリジナル 2.5mm
コイル径 巻数は全く同形状です

バネレート測定器2型で測ってみました

1mm 2mm 3mm 4mm 5mm
ニュー 0.6kg 1.4kg 2.2kg 3.0kg 3.6kg
オリジナル 1.0kg 2.0kg 3.0kg 4.2kg 5.0kg
バネレート ニュー    0.75kg/mm オリジナル  1.00kg/mm 後日 リバーズモーターサイクルさんで 製作所からのスプリング データーを 見せていただいたところ75%でした    測定とピッタリです 恐ろしい・・・・・・

楽しい装着です
サイドスタンドを立てて リアタイヤに
4cmほどの板をかませて 左側に傾けると
カバーをあけても オイルは出てきません
スプリング変えたらどうなったの?

「劇的な変貌」
もおこれで ツーリング前にストレッチしなくても良いぞーーー

レバー3cm位置で引っ張り計測 3.8kg2.8kgに  27%off 

早速テスト走行
おーー楽チン楽チン
切れの位置が浅く変わってるぞ
クラッチプレートは弄っていないのに???

操作系が優しくなるのは 快適です
交換して良かったと思っています



一つだけ失った物

senaさんが書いている「戻りが遅い・・・」
私が感じたのは「固いものに突き当たる感触が薄れてる」

プレートを押す力も少なくて良くなりましたが
プレートが戻る力も弱くなりました

良く動くクラッチプレートがバンと繋がり 完全にクラッチが繋がった瞬間のタッチ 
レーバーにつたわる感触が弱くなったのは 
DUCAの魅力を一つ捨てたのかもしれません
 
リーバーズさんから許可をもらえたので値段を記載します
セットで9000円でした 修正  
工賃は聴いていません 
サイドカバーを外して 単なるスプリング交換をするのか
クラッチプレートの点検清掃注油をするのかで工賃は変わってくると思います 

お店では 全てのラインナップに対応した在庫を準備している訳ではなく
受注発注のオーダーになりました (バカバカ売れる商品では無いのでしょう)
1本 1500円ですが 6本だけではこの値段もしかたがないのかな?と思います


いろいろ ご質問頂いたのでここでまとめて レーバーは絶対的に軽くなります クラッチレリーズを交換して面積比を変更することでストロークが少なくなり クラッチの切れを悪くする対策は好ましくないと思っています 株式会社 カスノモーターサイクルさんのクラッチ切れに対するページ 大変解りやすく 正直に書かれていると思います 好感が持てます 「クラッチ切れない」とクレームも多いのでしょうが 今までにクラッチレリーズを交換した後の つながりのタッチに関しての報告を 雑誌等で見たことがありません 私は正直にレポートをしただけです   私のducatiは趣味のバイクです レーサーや商用車ではありません 五感に感じる所 全てを楽しみたいと思っています 身体が触れる所や操作系は大切に考えたいと思っています 1本1500円6本9000円のピアノ線は 見えなくなってしまいます ピカピカを付けたいだけの方は このhpを無視してくださいお願いします どしどし質問をお待ちしています (誤字脱字の指摘は除く)

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