どんより曇った日曜日の朝、前からめぼしを付けていた戸田川にソウギョを釣りにいった。水際まで葦が生えている場所で、葦の葉を水際に投げ入れ、葦の葉をエサにジッと待った。岸際に魚の波紋はあるが、ソウギョか分からない。待つこと1時間。投げ入れた葦の葉が川の流れに漂い、岸から離れた所で、ゆっくりと、何かに吸い寄せれ消し込んだ。

間違いなく「ソウギョ」である。ついに現れた。今までポイントは岸際と思っていたが、岸から4、5m先で喰った。すかさず、喰った場所へ釣針の付いた葦を投げた。
何やら波紋。気配を感じたその時、スーと、獲物を狙うライギョのように葦の葉を見つめ、その瞬間ゆっくり、静かに葦ごと水中に沈んでいった。すかさずラインを見た。少しだけ、出て行くがそれっきり動かなくなった。そーっと聞き合わせするが生命反応はない。
仕方なしに、そっと仕掛けを揚げてみたところ、釣針の付いていない葦を喰っていた。あぁ残念。

くそ〜。仕掛けを変更。浮子を付け少し遠くに投げ、葦も葉っぱ1枚で少し沖を狙うことにした。
30分くらいたっただろか。エサの前で、魚の背びれが見えた。鮫ほど立派ではないが短くとがったソウギョの背びれである。エサが左右に揺れ、ゆっくり沈んでいくと同時に大きな波紋。魚が反転し沖へ走り出した。ベールを揚げフリーにしていたリールの糸がサラサラと出ていく。
さっと竿で糸ふけを出しながらベールを倒し、ドラグを締めた。
タックルは万全。あとは疲れるのを待つだけと思いきや中々、弱らない。近くに寄ってはまた沖へ走りだす。

川に立っているクイに巻かれそうになるが何とか交わし、数分間やり取り。
そろそろ観念したのかおとなしくなってスーと水際まで来たところをタモですくった。
その瞬間、タモのアミを破って猛ダッシュ。とっさにタモを手放し、タモを引きずりながらファイト。相当タフである。
 
何とかタモごとすくい上げた。
計ってみると100cm。重量11.5kg。
やっとのことでゲットした。
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