釣具あれこれ　bass編

HEDDON　MARKⅥ　MODEL3200改

　当時、高校生だった頃、先輩の持つアンバサダーにあこがれを抱くも、高価で手が出なかった。そこで、目に留まったのが5000C似のオリムピック・ヘドンマーク４model3200。買ったのは、名古屋市中区丸の内にある老舗の釣具屋。当時の女将に、皆が欲しいというが評判は芳しくないと言われたことを記憶している。リールの底にメードインジャパンの文字にがっかりした。購入後、早速、当時、出始めだったスピナーベイトを投げたところ、あまりに飛ばないリールに愕然とした。当時の技量で数メートル。ただ、ヘドンのルアーに憧れていた私は、眺めているだけで幸せだった。そんなある日、父に海の堤防釣りに使われ、ボディーが傷々になって戻ってきたときは、しばらく口を利かなくなった。思えばこのリールの左右のカップがアルミ製であるため堤防のコンクリでなくとも、そのうち傷々になる運命だったことをしばらく後になって知ることになる。さらに海水に浸かったボディは、左右のカップのビスが錆び、ネジが中折れし、リールがガタついた。分解するも、再び元に戻すことは当時の知識ではできなかった。その後、他の釣りに目覚め、再びバス釣りを始めた頃には、左巻リールしか使わなくなり、多くに釣具の中に埋もれていた。あれから４０近く時間が経ち、インターネットが普及し、欲しいモノが世界中から手に入るようになり、このリールも数台分調達した。かくして、少年の頃に出会った、このリールを普通に飛ぶように改造。ボディは、新品でなく、あえて当時のものを使用。傷の一つ一つに当時の情景が浮かび、その匂いまでもが蘇った。これまでに買いまくったリールの知識や勘をたよりに、遠心ブレーキを移植。当時、一匹も釣れなかった青春の忘れ物でバスを釣る。とりあえずナマズを釣ってみたが、ギア比が低いのでラインを張るのに時間がかかりフッキングがワンテンポ遅れるので慣れないとバラす。写真：菊川と琵琶湖湖北のナマズ

ABU Ambassadeur UC5501C　ＣＬＡＳＳＩＣ

ABU Ambassadeur UC5501Cと検索しても、このＨＰしかヒットしない。近年クラッシックタイプの復刻版も出回っているが、ＵＣタイプのクラッシックは何処にも売っていない。アンバサダーの番号の前にＵＣが付くものとして国内では、Ｓａｌｔ用として販売されていたHighSpeedWhinchPLusがある。これまで多くの製造されたアンバサダーにあって、スプールに取り付けたボールベアリングをフレームで支える構造に変更し、フレームとスプールの隙間を少なくすることでＰＥラインが使えるようにするなど、多くの改造がなされている。歴代のアンバサダー唯一のステンレスギヤが組み込まれ、ハンドル側のメカニカルブレーキ内にベアリングを配置し、３点でスプールを支える構造やセラミックレベルワインダーはジャパンモデルのみではなかったかと思われる。シルバーのＵＣ６５０１Ｃを手に入れ、真鍮ギヤとハンドル側にベアリングが入れられない構造を確認して、改めてジャパンモデルの凄さに気づかされた。しかし、サムバー付きのＵＣ４６０１、５６０１とプッシュ式のＵＣ６５０１しか製造されておらず、プッシュ式であるＵＣ５５０１Ｃは存在しない。そこでＵＣ５６０１のフレームからサムバーを取り除き、プッシュ式の６５０１Ｃのプレートに取り替えた。さらに８０年代の刻印入り５００１Ｃ平型のナベブタを取り付け、クラッシックタイプに改造。（ナベブタの取り付け方はＵＣ６５０１Ｃを参照）

シマノバンタムマグプラス251SGのマグネットを遠心ブレーキＳＶＳをに改造

マグネットブレーキの旧型のリールになんと、遠心ブレーキに改造できるのが、１９８０年台のシマノのベイトリール。遠心ブレーキに変わる画期的なブレーキシステムとしてマグネットが考案され、どのメーカーもマグネットブレーキ付きのモデルを造ったが、最後の伸びが無いものが多かった。このシマノのバンタムマグプラスはよほどマグネットの自信があったのか初期モデルはメカニカルブレーキさえ付いていなかった。つまりスプールを締め付けるネジが無かった。あとでメカニカルブレーキを慌てて付けたというバカバカしい歴史を持つリールがマグプラス。それでも初期のバンタムの流れをくむデザインは秀逸で海外では人気があった。最終モデルはマグネットの構造の変更がなされたが、飛びはパットしなかった。その後、シマノはマグネットに見切りを付け、遠心ブレーキが６個付いているＳＶＳになったのは周知の事実。今回このマグネットモデルに遠心ブレーキＳＶＳを移植した。飛びは現行と遜色なし。インフィニットでないため、スプール逆転機能が付いており、船でワームをステイさせる流し釣りには便利。

アロンアルファ

瞬間接着剤はワームとフックのずれ止めに使用する。特にウィードでのジグヘッドスイミングには欠かせない。