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その衝撃に、お前は耐えられるだろうか?
氷のような目をした者に心の中で呟いた。
今に、その整った顔が崩れるだろう。
「何だ?」
そして、気付くのだ。自分には暗くて恐ろしい部分があるのだと。
それを、直してくれるのはお前しかいない。
氷河はグラスをテーブルに置き、窓の外を眺めた。男は見逃さなかった。
「俺の顔がそんなに珍しいのか?」
「今日はもう、帰る」
そう言うと、氷河は席を立った。次の瞬間、床に倒れていた。
「・・・お前ッ、」
睡魔と戦いながら、氷河は男を睨み付けた。
「俺がいつ、お前を帰すと言った・・・?」
男はテーブルに飾ってある一輪の薔薇を取ろうとして、指先に棘が刺さった。
男はガラスに映った氷河を見ながら、指先を舐めた。
深い眠りについた氷河は知る由もなかった。 |