ラベンダー
英名: lavender
科名: シソ科
学名: Lavandula angustifolia .
産地: フランス、ブルガリア、イタリア、北米、オーストラリア
    北海道
抽出部位:葉と花
抽出方法:水蒸気蒸留法

ラベンダーには安眠効果があると知られています。
安眠効果をもたらすのは、酢酸リナリルという成分で、神経の興奮を鎮める作用をします。
ただし十分な量の酢酸リナリルが含まれていないと効果はありません(35%必要)。
この条件を満たすのが真正ラベンダーです。
市販されているラベンダーの多くは、ラバンジンというラベンダーの仲間であったり、香料が混ざったものがあったりします。
少しハーブ調でフローラルな香り
【主要成分】
酢酸リナリル、リナロール、ラバンデュロール

ラバンジン
リナロール、酢酸リナリル、1.8シネオール、カンファ、ポルネオール
フレンチ
酢酸リナリル、リナロール、カンファ
スパイク
1.8シネオール、カンファ、リナロール

【効能:効用】
・殺菌消毒
・鎮静作用
・疲労回復
・ストレス解消
・気分転換、不眠症、神経症、ストレス、不安、神経過敏などの精神状態を浄化


ローズマリー
英名: Rosemary
科名: シソ科
学名: Rosmarinus officinalis
産地: スペイン、南仏、ユーゴスラビア、チュニジア
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法

ローズマリーは多年生の背の低い常緑樹で、「海の雫」と呼ばれています。また、かわいらしい青い花を咲かせるので「マリア様のバラ」という聖母マリアにまつわる別名もあります。古文書に、14世紀にハンガリーの女王エリザベート1世に献上された痛み止めのチンキ(ハンガリーウォーター)の主成分がローズマリーであることが解明されていることから、「世界最古の芳香治療水」という呼ばれ方もします。
英国産業革命の時代、都市に人間が集中し、多くの家庭にローズマリーが植えられました。
「疫病や悪魔を追い払う」と言い伝えられたからです。これは、古くから殺菌や抗感染作用などの薬効がある、情熱的な香りであることが広く知られていた証拠でもあるでしょう。
フレッシュなハーブ調の香り
【主要成分】
α-ピネン 1.8シネオール カンファー 
カンフェン ミルセン リモネン

【効能】
健脳、抗菌、抗真菌、抗感染、鎮痛、心臓強壮、神経強壮 など
ローズマリーは肉の鮮度を長持ちさせる効果があり味の相性もいいので、ローストビーフなどの料理に使われます。゛若返りのハーブ″としても有名で、強い香りが精神の集中と統一を促し、血液循環を助ける作用があり、記憶力や集中力を高める効果もあるといわれています。


ベンゾイン(安息香)
英名: Benzoin
科名: エゴノキ科
学名: Styrax benzoin(Styrax tokinesis)
原産地: シャム安息香はタイ、ラオス、スマトラ
      スマトラ安息香はスマトラ
抽出部位:樹脂
抽出方法:溶剤抽出法

エゴノキ科の小木。大きく2種類に分かれ、従来から最高級品としてシャム安息香(タイ安息香)Styrax tokinesis が、あるが、現在はほとんどスマトラ安息香Styrax benzoin が、利用されている。いずれも樹幹に傷をつけて滲出する樹脂を利用する。
スマトラ安息香は桂皮酸エステル、桂皮、コニフェニルアルコール、シャム安息香は安息香酸エステルが主成分となる。
甘くバルサミックで、少しバニラ様の香り。
【主要成分】
バニリン、桂皮酸エステル、安息香エステル
【効能】
強壮作用、強心作用、駆風作用、利尿作用、呼吸器強壮作用、去痰作用、創傷治癒、収斂作用、抗欝、精神的疲労、ストレスの緩和


ベルガモット
英名: Bergamot
科名: ミカン科
学名: Citrus bergamia
産地: イタリア(カラブリア地方)
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
ベルガモットは気分が落ち込んでいるときに使う精油として柑橘系の中でも特に人気があります。
レモンやオレンジよりもデリケートで温かみのある香りが特徴で、気分をほぐし明るい気持ちにさせてくれます。
他の香りとの症状効果も高く、広い用途で使用されスキンケアにも適しています。また、香水の原料としても良く使われています。
成分のベルガモテン、ベルガプテンには光感作用があるので、使用後12時間以内に日光に当たるとシミの原因になります。また敏感肌には刺激が強い場合があるので、注意が必要です。
柑橘系でスパイシー、少しフローラルでフレッシュな香り
【主要成分】
酢酸リナリル、リモネン、リナロール、
ベルガプテン、ベルガモテン(光毒性)
【効能、効用】
鎮痛、鎮頸、消毒、抗毒、抗菌、抗欝、利尿、消化促進、去短、解熱、強壮


カモミール
英名: Camomile
科名: キク科
学名: Anthemis Nobilis,Matricaria Chamomilla
産地: ジャーマン:北ヨーロッパ、
    ローマン:イギリス、ベルギー、フランス
抽出部位:花(開花時の先端部分)
抽出方法:水蒸気蒸留法
カモミールは、ドイツで『お母さんのハーブ』と呼ばれます。これは、月経に関わる不調や更年期障害の対策に使われてきたからです。また、ギリシアではヒポクラテスが熱剤にローマンカモミールを使用したという記述もあり、古代エジプトでは治療薬として人々から高い評価を得ていたとか。ジャーマンとローマンの精油は、神経をリラックスさせ、緊張と不眠に効果があるといわれ、アロマテラピーに活用されます。この2種類のカモミールには、カマズレンという天然保湿成分が含まれており、化粧水や乳液にも使われるそうです。不思議な話ですが、花や葉にカマズレンは含まれていません。蒸留時にその成分ができ、ジャーマンのほうが多く、ローマンの倍以上は出てくるとか。
名前は『大地のりんご』を意味するギリシア語に由来します。芳香がヨーロッパの原種に近いりんごに似ていたためだとか。英国人は裏庭のカモミールを刈って家の中に干し、香りを漂わせたりお茶に用いたりするそうです。ローマンカモミールの方がより青りんごに似たフルーティでほのかに甘い香りで、ジャーマンカモミールよりはマイルドです。
少しフルーティーでハーブ調の香り
【主要成分】
カモミール・ローマン: アンゲリカ酸エステル、カマズレン
カモミール・ジャーマン: ビサボロール誘導体、カマズレン

【効能、効用】

消炎、鎮痛、沈静、抗感染、抗アレルギー、抗神経痛、駆虫、消化促進、健胃、かぜの予防
など


クラリセージ
英名: Clary sage
科名: シソ科
学名: Salvia sclarea
産地: 南仏、イタリア、ルーマニア、ロシア南部、モロッコ
抽出部位:花と葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
甘いハーブ調の芳ばしい香り。温かみのあるスパイシーな香りは、気分が落ち込ん時やストレス、緊張、不安を和らげる。血行を促進し、身体を温める効果もあり、肩こり、頭痛の緩和の他、入浴や、スポーツマッサージで使用すると効果的。リラックス作用が高いので神経疲労回復にもなる。ホルモンバランスを整える働きもあるので、月経痛などにも役立つが、妊娠時には注意が必要。
甘く、暖かく、少しナッティーなハーブ調の香り
【主要成分】

酢酸リナリル、リナロール、スクラレオール
【効能、効用】
強壮作用、催淫作用、通経作用、子宮強壮作用、抗うつ作用、鎮静作用、鎮痙作用、消炎作用、制汗作用、血圧降下作用、鎮痛作用

妊娠時に注意


ユーカリ(ユーカリプタス)
英名: Eucalyptus
科名: フトモモ科
学名: Eucalyptus globulus
産地: ポルトガル、南アフリカ、スペイン、オーストラリア
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
フトモモ科に属する常緑の喬木でオーストラリア原産。18世紀後半から全世界に広がり種類も多く600種にもなるが、香料用としては20種程度。更にアロマテラピー用にはEucalyptus globulus が、ほとんどである。他に柑橘系の香気のするEucalyptus citriodora(レモンユーカリ) 等がある。
主成分は1.8シネオールで70〜80%も含んでおり、昔はユーカリ油からこの化学成分を分離して使用していた。鋭いカンファー様の香りの主成分。
刺激性のある薬品調でフレッシュな香り
【主要成分】
1.8シネオール、α-ピネン、リモネン
【効能、効用】
抗ウィルス作用、消毒作用、殺菌作用、解熱作用、鎮痙作用、鎮痛作用、消炎作用、抗リュウマチ作用、去たん作用、創傷治癒作用、火傷、虫さされ、眠気防止、集中力増大

高濃度での皮膚への刺激に注意。高血圧の人への使用は他の精油とブレンドするなどしてユーカリのみの使用を避ける。


フランキンセンス(オリバナム/乳香)
英名: Frankincense
科名: カンラン科
学名: Boswellia carterii,Boswellia thurifera
産地: スーダン、エチオピア、ソマリア、イラン、インド
抽出部位:樹脂
抽出方法:水蒸気蒸留法
フウロソウ目カンラン科に属する潅木で、東北アフリカ、南アラビア、インド等の痩せ地に自生する。多くの違う種のものからもフランキンセンスと称した商品が多いようであるが、正式には Boswellia carterii,Boswellia thurifera からのものを指す。このフランキンセンスは樹皮の内側に貯えた樹液を樹皮に傷をつけ滲出させたものでミルラとともに古代エジプト、ヨーロッパで宗教儀式や民間薬として使用された歴史を持つ。和名が乳香、正式名はオリバナム油。
ウッディ(バルサミック)で少しスパイシーな独特の香り
【主要成分】
α-ピネン、シメン、リモネン、ベルベノン、シネオール
【効能、効用】
強壮作用、消毒作用、免疫強化作用、収斂作用、鎮静作用、創傷治療作用、消化促進作用、利尿作用、呼吸器系のトラブル、月経異常、抗不安、抗うつ、

妊娠時は避けるほうが良い


グレープフルーツ
英名: Grapefruit
科名: ミカン科
学名: Citrus paradisi
産地: フロリダ、イスラエル、中国、アルゼンチン、南アフリカ
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法
ミカン科の樹木。果実がブドウの房のような形で、できるので、この名前の由来となった。果肉の色により、ホワイト、ピンク、レッド等の種がある。
リモネンを90%以上含み、特有成分としてヌートカトンや少量のアルデヒドを含む。
シトラスで甘く、明るいフレッシュな香り
【主要成分】
リモネン、ヌートカトン、ベルガプテン(光毒性)
【効能、効用】
強壮作用、刺激作用、食欲増進作用、利尿作用、抗うつ作用、循環促進作用
リンパの停滞、セルライト、PMS、不安、ストレス


ゼラニュウム
英名: Geranium
科名: フウロソウ科
学名: Pelargonium odorantissimum
Pelargonium graveolens
産地: インド洋のレユニオン島、中国、モロッコ、タンザニア
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
フウロソウ科の多年生草本。南アフリカ原産。花を観賞用とする園芸植物の「ゼラニュウム」は同属ではあるが、別物。香料用のゼラニュウムは本来誤称で、ニチイテンジクアオイ(Pelargonium)に属する植物。
ペラルゴニュウムの枝葉を花が開く前に収穫そ、水蒸気蒸留して得られる。バラ用の香りの素材としても重要。
ローズの香りを含み、甘くハーブ調の香り
【主要成分】
シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、イソメントン、メントン
【効能、効用】
ホルモン調整作用、強壮作用、消毒作用、殺虫作用、消炎作用、エモリエント作用、収斂作用、創傷作用、利尿作用、PMS、月経異常、抗不安、抗うつ
敏感肌への刺激、妊娠中(特に初期)注意


ジャスミン
英名: Jasmin
科名: モクセイ科
学名: Jasminum grandiflorum
産地: エジプト、モロッコ、インド、フランス
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
原産地は北インドで、モクセイ科の常緑潅木で、多くの品種がある。古くは冷浸法(アンフルラージュ)が多かったが最近は、ほとんど石油エーテルやヘキサンによる溶剤抽出法による。
木のつるから花を摘み取りこれから非常に低い収率でアブソリュートが得られる。
フローラルでエキゾチックで暖かい香り
【主要成分】
酢酸ベンジル、ジャスモン、フィトール、酢酸フィティル、インドール
【効能、効用】
鎮静作用、鎮痙作用、催淫作用、強壮作用、分娩促進作用、通経作用、抗うつ作用、エモリエント作用、月経痛、PMS、子宮痙攣、分娩時の苦痛、乾燥肌、情緒不安

妊娠時の使用に注意


ジュニパー
英名: Juniper
科名: ヒノキ科
学名: Juniperus communis
産地: ハンガリー、オーストリア、ユーゴスラビア、フランス北イタリア
抽出部位:果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
ヒノキ科ネズミサシ属の一種。ヨーロッパ、北米、アジアに広く野生する常緑樹。栽培されているものもある。松かさに似た直径6〜9mmの果実(杜松実)をジュニパーベリーと呼び、これから精油を得る。
完熟した実から水蒸気蒸留法で精油を得る。この香料は大部分ジンの香り使われるが、これは実を温水に浸し、発酵させ、蒸留する。
ウッディですっきりしたフレッシュな香り
【主要成分】
α-ピネン、テルピネン-4-オール、ミルセン、サビネン
【効能、効用】
解毒作用、浄血作用、利尿作用、殺菌作用、殺虫作用、消毒作用、抗リュウマチ作用、循環刺激作用、刺激作用、発刊作用、通経作用、分娩促進作用、関節炎、通風、月経不順、脂性肌、にきび、拾う、記憶力低下、セルライト、毒素の停滞、老廃物の停滞

妊娠中、肝障害のあるときは避ける。敏感肌、炎症肌注意


レモン
英名: Lemon
科名: ミカン科
学名: Citrus limon
産地: アメリカ、イタリア、スペイン、アルゼンチン、トルコ、ギリシャ
抽出部位:果皮
抽出方法: 圧搾法
ミカン科の常緑性の低木。明るい柑橘系で非常に強い香り。
90%以上をテルペン系炭化水素が占めるが、その中でリモネンが大半を占め、β-ピネン、α-テルピネンが多い。香りの特徴はシトラールである
明るい柑橘系の香り
【主要成分】
リモネン、シトラール、ベルガプテン、ベルガモテン(光毒性)
【効能、効用】
強壮作用、強心作用、強肝作用、駆風作用、健胃作用、殺菌作用、殺虫作用、駆虫作用、消毒作用、解熱作用、免疫促進作用、風邪、咳、インフルエンザ、発熱、口内炎、高血圧、消化不良、吐き気、便秘、頭痛、神経痛、リウマチ、思考力、集中力低を高める

光毒性あり、敏感肌の人は注意


レモングラス
英名: Lemongrass
科名: イネ科
学名: Cymbopogon flexuosus, Cymbopogon citratus
産地: インド、マダガスカル、コモロ諸島、中南米
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
イネ科の草本で大別して2つの種類がある
Cymbopogon flexuosus
原産地は東インドで品質が良い。シトラールの含有量が高い。
いわゆる東インド型といわれるもの。
Cymbopogon citratus
原産地スリランカ。いわゆる西インド型といわれ、西インド諸島(ジャマイカ、キューバ)で実験生産されたことによる。葉と茎を水蒸気蒸留して得られる。
主要成分はシトラール(アルデヒド)でCymbopogon flexuosus
75〜85%、Cymbopogon citratusで65〜85%
レモン様でフレッシュな香り
【主要成分】
シトラール、リモネン、シトロネラール、リナロール、ゲラニオール、ネロール
【効能、効用】
殺菌作用、消毒作用、殺虫作用、刺激作用、強壮作用、賦活作用、体力低下、呼吸器感染症、消化不良、筋肉痛、むくみ、皮脂過剰分泌、にきび、精神的疲労、集中力低下

シトラールの刺激性が強いので敏感肌の人は注意。妊娠時も濃度を下げる事


スィート・マージョラム
英名: Marjoram
科名: シソ科
学名: Origanum majorana
産地: フランス、スペイン等地中海沿岸
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法

しそ科オリガナム属の多年草。多くの品種があるが通常はスィートマージョラムといわれるOriganum majorana を指す。
テルピネン-4-オールが主成分で、これにシメン、リモネン、テルピネン等のテルペン系炭化水素が含まれる。
暖かくハーブ調で少しスパイシーな香り。
【主要成分】
テルピネン-4-オール、シメン
【効能:効用】
鎮静作用、鎮痛作用、強心作用、強壮作用、循環促進作用、消化促進作用、駆風作用、通経作用
血行不良、高血圧、気管支炎、リュウマチ、精神的外傷、不安、ストレス

妊娠中は避ける。低血圧の人も注意


メリッサ(レモンバーム)
英名: Melissa
科名: シソ科
学名: Melissa officinalis
産地: 地中海沿岸、中央ヨーロッパ
抽出部位:葉と花
抽出方法:水蒸気蒸留法

しそ科の多年草本。薬用植物として古くから、アラブやギリシャで利用された。
シトラール(ゲラにアール、ネラール)が主成分でシトロネロール、リナロールなどのアルコールが少し加わっている。
甘いレモン様で、フレッシュな香り
【主要成分】
シトロネラール、シトラール
【効能:効用】
強壮作用、強心作用、子宮強壮作用、鎮静作用、鎮痙作用、血圧降下作用、健胃作用、消化促進作用、解熱作用
高血圧、消化不良、吐き気、月経不順、アレルギー症、ヒステリー、ショック

妊娠時特に妊娠初期には注意、敏感肌の人も刺激に注意


ミルラ(マー/没薬)
英名: Myrrh
科名: カンラン科
学名: Commiphora abyssinica, Commiphora myrrha
産地: スーダン、エチオピア、ソマリアの紅海沿岸
抽出部位:樹脂
抽出方法:水蒸気蒸留法

カンラン科に属する低木で、アフリカ、あら日やに60種近く存在し多くのものから得られるが、Commiphora abyssinica, Commiphora myrrha の2種が有名。
いずれも高地の乾燥した地に自生し、樹皮の傷から滲出した樹液が原料である。古来、宗教儀式の薫香や死体保存のために使用され線香、抹香の成分としても使用されてきた。
ピネン等のものテルペン、カジネン等のセスキテルペン、他にクミンアルデヒド、シンナミックアルデヒドが含まれる。
暖かくバルサミックで少しスモーキーな香り
【主要成分】
クミンアルデヒド、シナミックアルデヒド、各種テルペン類
【効能:効用】
消炎作用、消毒作用、殺菌作用、殺真菌作用、去痰作用、健胃作用、駆風作用、収斂作用、通経作用、創傷治癒作用
口腔内の炎症(口内炎、歯槽膿漏、歯肉炎)胃の不快、消化不良、子周期の不調、免疫力低下、少量月経、白帯下、創傷

妊娠中の使用注意


ネロリ
英名: Neroli
科名: ミカン科
学名: Citrus aurantium
産地: 昔はフランスのグラース地方、現在はチュニジア、モロッコ、アルジェリア、エジプト、コモロ等
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法

オレンジフラワーはダイダイの木で、いわゆるビターオレンジと呼ばれる木の花から得られる。オレンジからは各種の精油が得られるが、スィートオレンジの果皮からオレンジ油、ビターオレンジの花からネロリ、各種オレンジの葉や枝からプチグレンがある。
花の水蒸気蒸留により得る。この際の抽出水がオレンジフラワーウォターである。別に溶剤抽出による、オレンジ・フラワー・アブソリュートもある。
甘くフローラルながら、少しシトラスで刺激的な香り
【主要成分】
リナロール、リモネン、酢酸リナリル、ネロール、ネロリドール(特)、ゲラニオール
【効能:効用】
鎮静作用、鎮痛作用、鎮痙作用、催眠作用、催淫作用、強壮作用、抗うつ作用、デオドランド作用、エモリエント作用。
不眠、頭痛、PMS、更年期障害、老化肌、乾燥肌


オレンジスィート
英名: Orange
科名: ミカン科
学名: Citrus sinensis
産地: 米国、ブラジル、スペイン、イタリア、メキシコ等
抽出部位:果皮
抽出方法:圧搾法

果皮から圧搾法により得られる。別に果肉中の果汁から分離したエッセンスオイルもある。
主要成分はテルペン系炭化水素がほとんど。リモネンが92〜93%を占めている香気を作っているのはわずかの量のアルデヒド(シトラール)とアルコール類(ネロール)である。ビターオレンジからの精油成分もリモネンが90%以上を含み、同様であるが光毒性がより強くなる。
甘く柑橘系でさわやかな香り
【主要成分】
リモネン、シトラール、ネロール
【効能:効用】
強壮作用、強心作用、健胃作用、消化促進作用、食欲増進作用、鎮静作用、鎮痙作用、発汗作用、抗うつ作用
消化不良、食欲不振、発熱、乾燥肌、抑うつ、意欲低下、ストレス

敏感肌への刺激、光毒性が少しある


ペパーミント
英名: Peppermint
科名: シソ科
学名: Mentha piperita
産地: 主要産地はアメリカ、他にブルガリア、フランス、イギリス
抽出部位:葉と花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主要香気成分はハッカ脳と呼ばれるメントールが多く、次いでメントンが多く含まれる。爽やかな清涼感がある。

Black peppermint
ミッチャムミントとも呼ばれ、病気に強く収率も良いので、現在ほとんどはこの種。
White peppermint
Blackよりデリケートで収率も悪いが、フレーバーとして高級の評価がある。
その他
ペニーロイヤル:昔は流産の薬として使われたほど通経作用が強い
スペアミント:ペパーミントにくらべ少し青臭いが、欧米では人気が高い。
アップルミント:フルーティな成分が加わり、オダヤカな香り
【主要成分】
メントール、メントン、リモネン、1.8シネオール
【効能:効用】
血管収縮作用、収斂作用、鎮痛作用、解熱作用、消炎作用、強心作用、健胃作用、制吐作用、刺激作用

発熱、呼吸器の不調(気管支炎、鼻づまり)消化器の不調、
頭痛、歯痛、筋肉痛、月経不調

敏感肌や粘膜の刺激に注意、妊娠中は避ける


ローズオットー
英名: Rose
科名: バラ科
学名: Rosa damascena
産地: ブルガリア、トルコ、ロシア
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
ダマスクローズ、10世紀にアラブの医師アビセンナが初めて水蒸気蒸留したもので有名。大変濃厚な香りが特徴。オットーとはトルコ語で水の意味。水蒸気蒸留法で得られた留出水をローズ・ウォーターと呼んでいる。
【主要成分】
シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、フェニルエチルアルコール、酢酸ゲラニル
【効能:効用】
抗うつ作用、ホルモン・バランス作用、性的機能調節作用、強壮作用、緩下作用、エモリエント作用

PMS、生理不順、頭痛、便秘、吐き気、老化肌、乾燥肌

妊娠初期の注意


ローズ abs.
英名: Rose abs.
科名: バラ科
学名: Rosa centifolia
産地: フランス、モロッコ
抽出部位:花
抽出方法:溶剤抽出法
通称キャベジローズと呼ばれるもので、フランスのプロバンス地方で栽培されるローズ・ド・メ(五月のバラ)がこれにあたる。
華やかな香りが特徴。香水の重要な素材。収率が低く(0.015%)高価となる
【主要成分】
シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、フェニルエチルアルコール(80%を占める)
【効能:効用】
抗うつ作用、ホルモン・バランス作用、性的機能調節作用、強壮作用、緩下作用、エモリエント作用

PMS、生理不順、頭痛、便秘、吐き気、老化肌、乾燥肌

妊娠初期の注意


サンダルウッド
英名: Sandalwood
科名: ビャクダン科
学名: Santalum album
産地: インド(マイソール州)、ジャワ、チモール、セレベス、ボルネオ、スリランカ
抽出部位:心材
抽出方法:水蒸気蒸留法
ビャクダン科の半寄生常緑の喬木で和名白檀。香料以外にも仏像、扇子の材料として使用し、古くから宗教的な使用が多い。練香、線香として用いる。心材と根に香気が多い。
【主要成分】
サンタロール、サンタレン
【効能:効用】
消毒作用、消炎作用、鎮静作用、鎮痙作用、去たん作用、強壮作用、催眠作用、エモリエント作用

呼吸器への感染症、尿路系の炎症、性的障害、乾燥肌、老化肌、炎症肌

安全上の注意は特にない安全な精油


サイプレス
英名: Cypress
科名: ヒノキ科
学名: Cupressus sempervirens
産地: 北アフリカ、ヨーロッパ南部、フランス、ドイツ
抽出部位:葉、果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
ヒノキ科の大木。枝、葉及び果実を使用する。
【主要成分
α-ピネン、
【効能:効用】
血管収縮作用、止血作用、収斂作用、鎮痙作用、鎮静作用、抗リウマチ作用、殺菌作用、殺虫作用、利尿作用、創傷治癒作用

鼻血、歯茎の出血、浮腫、発汗過多、PMS、月経痛、静脈瘤、セルライト、筋肉痙攣、関節炎、リウマチ、むくみ、老化肌、毛細血管拡張症

妊娠中は避ける


ティートリー
英名: Tea Tree
科名: フトモモ科
学名: Melaleuca alternifolia
産地: オーストラリア
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
フトモモ科に属する喬木。オーストラリアのみに生育する。アロマテラピーで使用され始めたのは比較的最近でオーストラリアの原住民たちはその薬効を利用してきた。
【主要成分】
テルピネン-4-オール、1.8シネオール、γ-テルピネン
【効能:効用】
殺菌作用、殺真作用、抗ウィルス作用、殺虫作用、刺激作用、発汗作用、免疫促進作用

各種感染症(ヘルペス、インフルエンザ、カタル、歯肉炎、性器、尿路器への感染、中耳炎)皮膚の炎症、水虫、いぼ

安全な精油だが、敏感肌には注意が必要


イランイラン
英名: Ylang ylang
科名: バンレイシ科
学名: Cananga odorata
産地: 昔はフランスのグラース地方、現在はチュニジア、モロッコ、アルジェリア、エジプト、コモロ等
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
バンレイシ科に属する熱帯の喬木。英名のYlang ylang はタガログ語のAlang ilang から変化したもので、マレー語で「花の中の花」の意味がある。黄色い花が原料。セスキテルペンが多いのが特徴。酢酸ベンジル、酢酸ゲラニル等のエステルが成分上重要なものである。
【主要成分】
リナロール、酢酸ベンジル
【効能:効用】
鎮静作用、ホルモン・バランス作用、子宮強壮作用、催眠作用、抗うつ作用、血圧降下作用

性的障害、高血圧、過呼吸、皮脂分泌の調整、

高濃度で使用しない
妊娠初期、低血圧症はの注意


ベチバー
英名: Vetiver
科名: イネ科
学名: Vetiveria zizanoides (Andoropogon muricatus)
産地: インド原産、ジャワ、スリランカ、レユニオン、ハイチ、ブラジル、日本でも八丈島で栽培される
抽出部位:根茎
抽出方法:水蒸気蒸留法
イネ科の多年草。ススキに似た草であるが、葉の部分には精油分はほとんどなく根に多くの精油分を含む。
【主要成分】
ベチベロール
【効能:効用】
鎮静作用、消毒作用、催眠作用、神経強壮作用

筋肉痛、リウマチ、性的障害、不眠症、神経過敏

安全上の注意は特にない安全な精油


パチュリー
英名: Patchouli
科名: シソ科
学名: Pogostemon patchouli (Pogostemon cablin)
産地: フィリピン、スマトラ、ボルネオ、ジャワ、南アメリカ
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
シソ科の多年草。原産種としてPogostemon cablin もある。生の葉はほとんど香気がなく、乾燥させ発酵させて始めて香気が得られる。主成分であるパチュリアルコールの含有量が品質を決めている。
【主要成分】
パチュリアルコール、パチュレン、テルペン
【効能:効用】
賦活作用、強壮作用、収斂作用、催眠作用、創傷治癒作用、利尿作用

体液の停滞、セルライト、皮膚のたるみ、創傷、瘢痕、無気力、不安、PMS

量的に過度にならないこと


ブラックペッパー
英名: Black pepper
科名: コショウ科
学名: Piper nigrum
産地: インド、スマトラ、ボルネオ、ブラジル
抽出部位:果実
抽出方法:水蒸気蒸留法
コショウ科のつる性低木。インド南部の原産。ブラックペッパーは未熟の実を乾燥し、黒変したもので、ホワイトペッパーは完熟した実を乾燥し外皮を除いたもの。ブラックペッパーの方が香りも強く生産量も多い。水蒸気蒸留で得る他、アルコール、ヘキサン等の溶剤で抽出したオレオレジンもある。
【主要成分】
リモネン、ピネン、ファルネセン、カリオフィレン
【効能:効用】
健胃作用、駆風作用、緩下作用、消化促進作用、制吐作用、強壮作用、強心作用、刺激作用、解熱作用、鎮痛作用、循環促進作用

食欲不振、消化不良、腸の膨満、便秘、筋肉痛、肩こり

敏感肌への刺激に注意、あまり高濃度で使用しない