4月23日 桜花爛漫
私事ですが、3月末をもって大阪市立大学理学研究科後期博士課程を退学し、4月1日より、(社)大阪自然環境保全協会専門研究員(生態学、環境教育分野)となりました。
休学中にカヤネットを立ち上げ、活動を通じて自分の進むべき方向性がはっきりしたので、休学期間満了に伴い、研究環境を変えるために市大を退学しました。今後は在野の研究者として、カヤネズミとカヤ原の保全に取り組んでいく所存です。
今後とも、どうぞ宜しくお願いします。
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先日、私のフィールドで、新たな改修工事の計画が持ち上がった。
河川内に溜まった土砂を取り除く工事で、掘り出した土砂を仮置きする設備を作るために、河川敷内にかなり大きな穴を掘るということだった。
ところが、計画地の場所がよりによってカヤネズミの生息地のど真ん中に設定されてしまった。それに気づいた国交省の管轄部署から「この場所は影響が大きすぎると思うので、代替地を考えたい。」との連絡を受け、急遽管轄部署に向かった。
当該エリアには全域にカヤネズミが生息しているので、どこを掘っても影響が大きい。個体への直接的な影響だけでなく、植生も致命的なダメージを被るだろう。一番良いのは工事現場近くの広場を利用することだが、利用者の反発が予想された。だが、カヤネズミのためには、やはりここがベストの選択だ。
私がそう伝えると、担当者氏はしばらく考えた後、
「分かりました。努力します。実は今月末で異動が決まったので、これが最後の仕事です。だから、カヤネズミを守るために、せめてこれくらいは頑張ります。どうしてもダメだった場合は、次善の策として、生息地の端に設置場所を変更します。」
と約束して下さった。
私も、改めて国交省に陳情に行った。座して結果を待つよりも出来ることをした方が気が楽だったからだ。
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日々の忙しさに気を紛らわしつつ、祈るような時間が過ぎ、半月後、国交省から連絡があった。
「**川の工事の件は、広場に設置場所を変更することに決まりました。前任者から、よろしく頼むと言われました。私はカヤネズミのことを良く知りませんので、これからいろいろ教えてください。」
という内容だった。
それを聞いた瞬間、6年間の苦労の半分が報われた気持ちがした。手探りでやってきた活動が、確実に実を結び始めていることを実感した。翌日には、陳情に行った担当部署の方からも、連絡をいただいた。いろいろな人が努力して下さったんだな、とわかって、嬉しかった。
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後日、カヤ調査仲間のYさんにこの件を伝えると、にやっと笑って一言、
「カヤネズミはすごいなー。役人を走らせるか。」
・・・まあ、そう言うわけで(笑)、今年は幸先良いスタートが切れました。
関係者のみなさんに改めて感謝、です。