○文机の作り方

正座はつらいので、そば枕を改造した“盆座”をお尻の下に敷いて使う文机を作ってみました。盆座の高さ分、机の高さは少し高めです。読書がしやすいよう、天板を起こせるつくりにしましたが、湿度の変化で天板が反ってしまいました。天板を固定したシンプルな形の文机を作った方がいいでしょう。引き出しの取手は付けず(いい感じの取手は高価なので)、引き出しの前板の下部に指を引っかけて引き出せる形にしました。天板面サイズは800×480mm。
文机の長所は、場所を取らない、机の周囲(床)に物を広げられる、いつでもゴロンと寝そべることができること。

[木材]

桐集成材がおすすめです。軽くやわらかいので加工が楽です。また、比較的安価。ホームセンターに行って、どんなサイズの製品があるかを調べておきましょう。厚み18mmの桐集成材を使いました。引き出しには引き出し深さに合うヒノキ材(スギ材でも可)使用。引き出しの底板にはシナベニヤを採用しました。

切り集成材 500×1820×18mm
ヒノキ材 9×30×1820mm
シナベニヤ 厚み3mmのもの

[作り方の手順]

1.簡単な図面を作成。図面から寸法がわかればいいので、フリーハンドで描いてオーケーです。

2.木取り図を作成。ムダが出ないよう考えます。木目のことも考慮して。カットサービスを利用する場合は、ノコしろが約2mm必要になります。下の図面は考えている最中のもので、この机と関係のない物も書き込まれています。
3.材料のカット。ホームセンターのカットサービスを利用する場合は、細かなカット指示が伴いますので、平日など暇な時に依頼する、あるいは、少量ずつ依頼するなどの配慮が必要かも知れません。
▼曲面加工する場合は、厚紙で型をつくり、板材にラインを描いておきます。曲面に切る場合はジグソーか、突っ切りのこが必要になります。曲面加工なしでも大丈夫です。
4. 天板+引き出し収納部、脚2対、そして、棚のそれぞれのパーツをつくり、その後、組み合わせる形で作りました。
▲これは脚(左側)。曲面加工しなくてもかまいません。
▲引き出し収納部の下板。引き出しに取手を付ける場合は切り込みは不要です(四角い板のままでよい)
▲それぞれのパーツを組み合わせたところです。下の方に見える平たい箱は引き出しです。引き出しの箱の中に仕切り板を付けて、引き出し奥部を秘密の隠し場所にしました。
▲引き出しの作り方です。引き出しの箱部分の幅は、引き出し収納部の幅より0.5mmほど小さめに作ります。
▲天板前部の固定は下からビス止めして、天板にビスが見えないようにしました。
▲可動する天板を持ち上げるための跳ね板をこれから付けるところ。
▲可動する天板裏面。反らないよう補強の板を付けましたが、この程度の補強では反りを止めることはできませんでした。
▲跳ね板の取り付け完了。あとは、天板を乗せて完成です。

桐材はやわらかいので傷が付きやすいというのが短所ですが、市販のカッティングマットを天板に置いて使うといいのではないでしょうか。