3. 粉末タイプ仕上材の梱包袋に記載されている注意書きに
「塗り回数/2」と書かれていますが、
仕上げ塗りを2回行うのですか?


「塗り回数/2」とは、「追っかけ2度塗り」で施工してください、という意味です。
まず“しごき塗り”をし、しごき塗りしたところが乾かないうちに塗り重ねて標準施工厚に仕上げる、という塗り方です。“しごき塗り”とは、下塗り面(エコ・クィーン下塗材NGUを塗って乾いた状態の施工面)に仕上材をすり込むように塗りつけること(当然、厚みはつきません)。なぜ、こんなめんどうな塗り方をしなくてはならないのか? それは、壁と壁材の「密着力を高める」ためです。粉末タイプの仕上材にはボンドなどの接着剤が入っていないため、施工時における壁との接着力が十分強いとは言えないのです。固化材に使われている消石灰は、空気中の二酸化炭素と反応して、徐々に石灰岩に変化していきますが、この反応には時間がかかるのです。

(※エコ・クィーン〈ペーストタイプ〉はブレンドしている無機固化材自体に接着力があります。ゆえに、使い終わったコテやコテ板などを汚れたままにしておくと、きれいに洗い落とすのに苦労します。下塗材NGUを施工するときもこまめに洗浄しましょう。NGUには白セメントとドイツ製の粉末樹脂が入っています。)

でも、DIYチャレンジャーのほとんどの方は、
追っかけ2度塗りをせずに施工しています。

壁剥離などの不具合は出ていないようです(気づいてないのかも知れませんが)。

ただし、以下のような壁下地の場合は「追っかけ2度塗り」を推奨いたします。

・たわみやすい、弱い壁や天井に施工するとき

天井やマンションの間仕切り壁によく見られるのですが、手で軽く押すだけで壁がたわむような壁は、石こうボードが壁材の水分を吸って膨張してたわみ、壁材が乾燥する過程で壁剥離が起きやすいのです。

・気泡がいっぱい出てくるとき

下塗りした面に仕上材を塗りつけたときに気泡が表面にいっぱい出てくるときは、「追っかけ2度塗り」をすることで、気泡を抑えることができます。

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