●プロに施工を依頼するときの注意

1.エコ・クィーンの施工経験のある左官職に依頼したいところですが、そうでない場合は、「施工マニュアル」をよく読んでから施工してもらいましょう。工務店や左官職の方は、使い慣れた壁材を使いたがりますので、他メーカーの珪藻土壁を勧められることがあります。〈エコ・クィーン〉がいいとお考えの場合はきっぱりと断ることです。押し切られて後悔した人がいます。

2.仕上げ風合いは、左官職の方が得意とする仕上げでお願いするのが無難です。プロならどんな仕上げでもできるわけではありません。ラフ仕上げを苦手とするプロは多いですよ。

3.お施主さん自身も、前もって、施工マニュアル等に書かれている〈エコ・クィーン内壁材〉の長所・短所を知っておきましょう。低温環境下での施工となると、白華現象による色ムラや、凍結によるドライアウト(硬化不良)が起きる可能性があります。また、濃い色の壁材だと色ムラになりやすいことも覚悟しておきましょう。
クラックの原因のほとんどは、壁下地の弱さです。今の住宅の壁は、クロス用につくられていることが多く、塗り壁にふさわしくない弱い壁下地となっています。クラックをすべて左官職人の責任と考えるのは酷というものです。なお、新築の場合、プラスターボードはタッカー留めではなくビス留めにしてもらいましょう。

4.左官道具などを洗った汚れた水の処理に気をつけてもらいましょう。
「洗い水」を家の前の溝(みぞ)に流して帰る左官職の方がいて、溝が壁材で汚れてしまい、近所の方々から苦情を受けて困っておられたお施主さんがいました。流して処理する場所を求められたら、「汚水枡(ます)」に上澄みだけ流してもらい、ヘドロ状にたまった部分は持ち帰って処理してもらうようお願いしましょう。(「雨水枡」は家の前の溝につながっています。)

5.施工前に近隣へのあいさつを。
施工中に出る音や粉の飛散等で苦情をいただく可能性がないとも限りません。
ビニールクロスの上から施工する場合は、タッカー打ちの音が響きます。音が伝わりやすいマンションや隣家が近接している住宅では作業の時間帯にも配慮を。
材料を水練りする場所の選定もよく考えてもらいましょう。

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