かえるの絵本 最終話
〜こんな展開〜



(・・・ラドゥの神殿で呪いが解けた後あたりより・・・)


「・・・ごめん! 私、いちど宿に戻るねっ!」

そう言うやいなや、アンジェはすぐさま街への森を駆け出していった。

呪いが解けた。
すべてが、うまくいったのだ――。

・・・伝えたい。早く伝えたい。

あの部屋で、いつも自分のことを待ってくれている、あの子に・・・・・・!!


大通りを走り、祝福の嵐に囲まれそうになるのを、謝りながらするりと抜けて、アンジェは酒場にとびこんだ。そして、止まることなく階段をかけ上がる。

「――かえちゃん!!」

部屋のドアが勢いよく開け放たれて、少女の声が一番に弾んだ。

「かえちゃん、ただいまっ! 竜、倒したよ! 呪い、解けたんだよ・・・!!」

一年前・・・初めて顔を合わせたときのように。
奥のベッドの足元で、小さな姿と瞳が重なる。

最高の報告を受けたルームメイトのかえるは、嬉しそうに一度大きく跳びはねた。
アンジェは、そんなかえるの前にちょこんっと膝を下ろして笑顔を見せる。

――ケロッ! ケロケロッ!!

それは、まぎれもない喜びの声。
戦い終えて、何よりも真っ先に聞きたかった、友の・・・・・・。

ケロケロ!! ケロッ!!

「・・・・・・」

アンジェの笑みが、わずかに消えた。

「・・・・・・かえ・・・ちゃん?」

・・・声が震える。
気づきたくない考えが、少女の脳裏に現れていく。

『ケロ・・・』

友の・・・言葉が――。

「・・・・・・や・・・だよ・・・」

両手を床について、うつむいた拍子に髪が肩に落ちて。

「やだよ・・・ッ、かえちゃん! ねぇ、何か言ってよ・・・!? 何か・・・!」

少女の悲痛な叫びが、住み慣れた部屋に溶ける。

・・・かえるは、何も言わなかった。

アンジェの・・・友の、涙の理由に気がついたから・・・・・・。


開けたままのドアには、ひとつの人影が立っていた。

「・・・アンジェ」

複雑な想いとともに、マーロが声を落として『事実』を語る。

「呪いが・・・解けたんだ」

・・・それは、『かえるの姿』が消えた証。

『人間』に戻ったという真実。

・・・・・・

・・・・・・・・・・・・



ウワーーンッ、もう書けませーーーん!!(爆涙)

途中まではいいんですよね。たぶん、アンジェはあんなふうにかえるくんのもとに帰ったのだと思います(^^)
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