まるやきくん ボーナストラック 01 ロウ・オブ・ザ・ウエスト

 単行本の特別編のラストに入る予定でしたが、あまりにマイナーだという意見を受けて惜しくもボツに。せっかくまるやきくんにプレイしてもらったので、ここに掲載。


 トリを飾るゲームは、誰が呼んだか荒野のバカゲー『ロウ・オブ・ザ・ウエスト』。ただ、どんなゲームかわからないとあまり楽しめないという、当コーナーにとっては少々掟破りの存在。気になる方は入手してみて下さい。


――今日のゲームは『ロウ・オブ・ザ・ウエスト』。どんなゲームだ?
まるやきくん(以下ま):ロー? ローキック? ウエストってなんだっけ。西だっけ。西で、格闘するゲーム。
――おお、けっこう近いかも。
ま:さっそくやろうぜ。あっ、なんか歩いてきた。おおーっ、左側のこれが自分? あんまりデカくて気がつかなかった。もうこいつ、撃っちゃっていいんでしょ? バーン、クリアー!! なにこれ、1面超カンタンじゃん。
(まさかの秒殺。得点はすべて0点)
ま:おっ、また出てきたよ。バーン、イェーイ。今度はもっと速く倒したぞぉ。これなら高得点でしょう? はあ? また0点? 意味わかんねぇ。なんだよ、これ。ゲームじゃねぇべ。
(その後、2人、3人と無抵抗の市民を秒殺し続けるシェリフ。秩序を守る番人とは思えぬ振る舞い)
――そろそろわかってほしいんだけど、そういうゲームじゃないからね。
(と、そこに救世主!? 女性が登場。まるやきくんも撃つのをためらう)
ま:さすがに女の人は敵じゃないよね。“あら こんにちは おにいさん!”だって。
――下に出てるのが選択肢だから、好きなのを選んで会話して。
ま:は? 会話!? なにこれ、そういうゲームだったの? “やあ ローズ!”にしようかな。“こんなところをうろつくな! このあばずれ”。あばずれ? 暴れる? 暴れるってこと?
――まあ、女性に対する悪口だね。
ま:じゃあ、悪人だからそれにしよっかな。“だれにむかって しゃべってるつもりなの?”だってさ。怒られたぞぉ。
――悪人って……。主人公、一応いい人だよ。
(と、そのとき、女性の背後から白い人影が……。バーン。あえなく女性は撃たれてしまう)
ま:は? え? オレ? オレじゃないよ。なんか勝手に死んだぞぉ。悪口言ったから自殺? イェーイ、3000点入った〜。なにこれ、意味がまったくわかんないべ。説明してよ。
――だから、歩いてくる人はいろいろ情報を提供してくれるわけ。それを狙う白い人がいるから、出てきたら撃つ。
ま:そうかぁ。やっと意味がわかったよ。おおーっ、ビルの影のコイツかぁ。バーン。OK? で? “シェリフ いったいどこにいたんだ?”だって。どれを選ぼうかな。えっと……。バーン。……はぁ? やべぇ、殺されちゃったぞぉ。どこにいたんだよ。おかしいべ。字を読んでるときに撃つな! 正々堂々と戦えよ。
――まあ、そういうゲームなんだよね。
ま:悔しいなぁ。ヒントを教えてくれる人を守れなかったってこと?
――そう。
ま:もう、絶対負けないよ。おおっ、ビックリした! 白い馬車が紛らわしい。
(相当ビクビクするまるやきくん。会話どころではないようで)
ま:こんなの読んでらんないべ。なんだよ、狙われすぎ。次々出てくるぞぉ。おおっ、怖ぇ、またかあ! 
――敵が出るときは音楽が鳴るよ。
ま:でも、字ぃ読んでると聞こえないんだよね。集中しちゃって。
(なぜか、『ロウ・オブ・ザ・ウエスト』がけっこう気に入ったらしく、楽しそうに遊ぶまるやきくん)
――なんか面白そうに遊んでるね。
ま:だってこれ、楽しいよ。白いヤツとの対決が熱い。あいつら容赦なく撃ってくるから。さっきなんか子どもも撃たれたしね。オレが守んなきゃヤバいべ。
――そっか……。
ま:今ちょっと重要なとこだから。話しかけないで。なんかこの人がさあ、やけにケンカ売ってくるんだよね。別に、情報提供くれる人も撃っちゃっていいんでしょ? なんか、“ぬけよ!”って言われてるし。
――そういうときはすぐ撃たないと!
ま:やっぱり? バーン! ……って、先に撃たれたのオレかよ! 死んだ、の?
――たぶん。
ま:ゲームオーバーだって。やべぇ。そういうヤツもいるんじゃん。油断できねぇ〜。怪しい男はみんな撃つべ。
――そ、それは……。
ま:“ピストルを おろしてくれよ!”。うるさい! バーン、イェーイ!!
――イェーイ、とか喜ばない! 
(なぜかバカゲーを普通のゲームとしてプレイするまるやきくんでした)

ゲーム後の感想
ま:なんだかよくわからないけど、面白かった。字を読むのが大変だから、セリフとかにしてほしい。読んでるうちに撃ってくるなんてズルいべ。

ロウ・オブ・ザ・ウエスト
メーカー:ポニーキャニオン ジャンル:ガンシューティング 発売日:87・3・6 価格:5500円

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