NON-GMOの達人になろう

ここまできている!遺伝子組み換え作物

〜西オーストラリアからジュリー・ニューマンさん講演会〜

「遺伝子組み換え作物」という言葉、ずいぶん前から耳にしていますが、今世界中に急激な勢いで広がっているとのこと。いったいどうなっているの? その実態を少しでも知りたくて、10月8日(金)、オルタにてユニオン理事会主催の講演会に運営委員3人で行ってきました。

講演者のひとりジュリー・ニューマンさんは、西オーストラリアで1万ヘクタール(なんと遊佐町3千ヘクタールの3倍以上!)の農場でナタネ栽培や小麦・大麦・牧羊を営む生産者。かつて自分が経営していた種子会社のマメ科の作物が遺伝子組み換え(GM)汚染されたことがきっかけで、遺伝子組み換え作物に関心を寄せ、意欲的にNON-GMを訴えてきた方です。

遺伝子組み換え(GM)作物とは、人工的に作られた殺虫遺伝子や除草剤耐性遺伝子などをもつ作物です。その種をまけば、害虫駆除の農薬もいらないし、草とりもいらない、という魔法の作物(?)ですが、実際は数年で耐性のある害虫が出てきたり、作物が雑草化したり…さらに健康への悪影響が報告されているにもかかわらず、GM作物は広がり続けています。
なぜなら、消費者が食べたくないと思っていても、GM種子会社は政府や研究機関に利益を与えることで売り込み、自分たちに有利なシステムをつくりあげていたこと、GM作物の花粉や種は、風や昆虫や動物など防ぎようのない自然現象によって、どんどんNON-GM作物を汚染していき、その汚染の責任をNON-GM農家に負わせていること。経営が成り立たなくなった農家は、種子が高価なGM作物を作らざるをえなくなってくことなど、非常に興味深いお話を聞くことができました。

生活クラブのナタネ油は、西オーストラリア産と国内産のブレンドです。GM作物は私たちの生活のあらゆるところに忍び込もうとしています。折しも、名古屋では国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)が11日開幕しました。遺伝子組み換え作物などが輸入国で生態系に影響を与えた場合の対策も協議され、最終的にどのような決議がなされるのか目が離せない会議です。

     ジュリー・ニューマンさんのHP(英語版のみ)
       
http://www.non-gm-farmaers.com/index.asp

       『non-GMナタネ』最新事情と生活クラブの方策 
                (生活クラブ連合会のhpから)
    
         

                                                              消費委員長 赤坂秀子