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RCサクセション:スロー・バラード

RCサクセションにもやはり熱烈なファンがいるわけだし、そういうひとたちが結構身近にいたぼくとしては、「ぼくなんかファンのうちにもはいらないし、語る資格もないかな」、などとつい不安になってしまうのだが、大好きな曲を紹介するくらいは、ホンモノのファンのみなさんも許してくれるだろう。

このバンド、忌野さんが日野高校、仲井戸さんが桐朋で不良高校生やってるころ、ぼくは立川で小学生やってたのね、という親近感がある。こころなしか、地元の臭いがするのだ。(同じ立川の三浦友和さんはともかく、やはり同郷の某コモロさんにはなんの親近感も湧かないけどね。)

ぼくが最初にお薦めしたいのは、「スロー・バラード」(in「シングルマン」)。「昨日は車のなかで寝た・・・」と始まるともう、泣きそう! RCの基本はやっぱりリズム・アンド・ブルースなのだ。オーティス・レディング的にカッコいい、そういう東京西部内陸の青春、ここに極まる! で、ファンキーなものは、カッコいいと同時に、ちょっと間抜けでカワイイのだ。それはブラジル代表がムチャクチャクールなのと同時に、最高キュートだというのと似ている。(ような気がする。)

曲の説明はしない。まあ聴いてみてくださいな。そういうこと。すごいんです。

ていうか、すごくはないんだけど、多分、生生しさと、ファンタジーとの兼ね合いが絶妙なのだ。だって、なんと言ったって、「市営グランドの駐車場」だからね。舞台は。

同じアルバムにはいっている、「甲州街道はもう秋なのさ」もすさまじい曲。

暗い暗い歌だけど、甲州街道、あの見事な街路樹の並ぶ調布、府中あたりを、うつろな気分で流してる情景に放りこまれると、なんとも言えないカタルシスがある。「30分泣いた」っていう歌詞が忘れられない。好きだなんて言っちゃいけないような迫力があるので、ここに挙げるのはいささか気がひけるのだが・・・。

憂鬱なままじゃちょっと、というときには、「雨上がりの夜空に」と「トランジスタ・ラジオ」を聴く。バイクでもクルマでもいいから、とりあえず、ふっ飛ばしましょう!  (27.Juni.02)  


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