favorite tunes and albums*3
これは、ぼくがここ十年余りずっと、ほぼ同じ思い入れで聞きつづけている、いささか突出して好きな曲、というか、贔屓にしている曲である。好き、という意味ではもっと好きな曲もありそうなのだけれど、この曲には妙にときめくのである。たとえば、やや度の過ぎたロマンチストだった少年時代のぼくなら、誰か自分から明らかに遠い女の子に憧れながら、心のなかのどこかで、彼女にこれ以上近づくことなんかないだろうな、と変にはっきりと醒めた意識がある、という状態になったことが一度ならずあったはずなのだが、この曲はそういう女の子みたいな距離感でぼくを泣かせ続けるのである。 ちなみにこの曲がはいっているアルバム"Dreamland"自体も名盤。それもそのはず、プロデュースは坂本龍一である。音の空間的仕上がりがキモチいいし、アレンジも含め、収録曲も変化に富んでいて、飽きさせない。今のところアズテック・カメラの最高傑作なのではないかと思う。絶対おすすめ。 一曲目の"birds"なんかもう、最高です。で、ラストがこの"the belle of the ball"なわけです。
(13.Mai 02)
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