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初期ビートルズの曲も大好きだ。"I'm happy just to dance with you"、だとか "I wanna hold your hand" だとか、歌詞もシンプルでストレート。若いよねえ。でも聞くと未だトキメク。要するに、手を握りたい、踊りたい、抱きしめたい、キスしたい、という気持で一杯になっているわけで、明日や明後日ならともかく、5年後なんていうリアリティはないし、5年前の自分なんてまだ存在してなかったようなものなのだ。 大人の恋というのももちろん悪くない。大人の恋って言っても、むやみに慣れてるとか、色っぽいというのではない。そういう方向へ行くのは、ぼくの意見では、「大人」になれなかった大人たちだ。惰性というか病気というか習慣で、やたら恋愛セックス経験だけ積み重ねた結果みたいで、ちょっと悲しい。 そのへん、出産子育て休業から復帰したクリッシー・ハインド姉さんの歌う "human"(in : Viva! El Amor)なんてカッコいいねえ。スマートでタフで、なおかつしなやか、男のほうもキッチリ大人になってないと、付き合えないって感じ。 でも、今日このごろのぼくはと言えば、おじさんならではの(カッコ悪くはない)切なさに、共感してしまってもらい泣き。Tom Petty "Wildflowers"は、アルバム全体としても絶対オススメの名盤だし、"It's good to be king"なんかもグッとこみ上げてきちゃうけど、やっぱりトドメは"Hard on me"だろう。 It's all I can do / to keep that little girl smiling / and keep my faith alive / takes all I got to hold on to tomorrow / And you want make it hard /... / Maybe if I tried, I could turn the other cheek / Maybe, but how big do I have to be / Now you want to make it hard ... ("Hard On Me") ある程度人生経験積んで、丁寧に年取らないと、こういう詞は書けないでしょう。 自分で言うのも変だが、ぼくは見かけによらず、自分でもいやになるほど「男っぽい」ところがある。そのへんが、ぼくを Tom Petty的男の世界に引きつけてしまうのかもしれないけれど、とにかくこの歌詞で、あのベタな曲である。一度ぜひ聞いてもらいたい!・・・と言いたいような、やっぱりやめといてくれ、と言っといたほうがいいような・・・。でも、音もいいんだよ。ロックっぽくて、骨太だけど、クリアーで。(30.Mai.02) |