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2002/FEBRARY


2/18/人格崩壊

そんな訳で、先週末、問題の絵本の納品を一応終えて、次の良い子のためのなぜなに辞典のイラストに入った。当初、40点程の予定が、最終的に60点弱。これを3日で描かなければいけない。モノクロだけれど、この手の仕事は、手が抜けない。だって、相手が子供でしょう。子供が理解出来て、正しい知識で、大人がフフっと笑える絵を描かなければいけない。でも不思議発見みたいな内容だから、資料には事欠くし、言えば、プロの発注者じゃないから、少しづつ的外れな事もある。それで、こちらの頭はフル回転。ただでさえ、今年になってから、何気ない外出は初詣でだけで、後は、缶詰め状態が続いているから、ハイオクストレス満タン状況で、かなり頭がコンラン、コンダクしてしまっている。でも、どういうわけか、ホント仕事をしてると、仕事がやって来る。土日なのに、新規発注二件。どう考えても、この土日中に60点上げてしまわないと、次が出来ない。食事の時間も惜しんで、仕事。10時過ぎ、どうにか終わる。右手親指、人さし指、現在指紋がありません。右脇腹、原因不明のプルプル状態。何コレ??でも、とにかく終わった。
今週は、某パイオニア社社内報表紙と単行本表紙と医学系PR誌イラストと絵本ラフと息子の音楽会と今日送られて来たゼロックススーパーサッカー招待券が待っています。寒い思いして、サッカー見たくはないけれど、当たっちゃったから、見に行きます。オリジナルブランケットもくれるそうですし、三都主も出るみたいだし、今年はじめての余暇の時間になりそうです。タノシミタノシミ。


2/17/骨肉の争い。
いやいや、そんな大層な事じゃありません。息子の一人遊びの話。
息子は、ウルトラマンだとか、その他怪獣だとか、時にはレゴで作ったオモチャにキャラクターとしての命を入れ、遊んでいるようです。
それで、本日もいつものように一人で爆発したり、ミサイル発射したり、やられたりしてたんですが、傍から聞いていたら、思わず笑ってしまったので、その一幕を・・・・。
「おまえがうわさのあいつだな!」
「おまえこそあくのていおう*+/-*/-+だろう!」
「フフフ、よくわかったな!でもおまえはここでおれにやられるんだぜ!」
「そんなことはないさ!おれには¥=811ー*74があるからな!」
「¥=811ー*74???ってことは、おまえはおれのおとうとか?」
「えっ、¥=811ー*74をしってるって、おまえはおれのにいさんか?」
「そうだよ。おれはにいさんだ」「えっ、でもおまえはわるもんだからやっつける!ミサイルはっしゃ!バビュ〜〜〜ン」「ウッ!!!くそ、やるな、さすがにおとうとだ・・・」
「しかしこれならどうだ!ガシャ!ビッビシュ〜〜〜ン!」
「なに?おまえ+*-/*-+-/もつかえるのか?」
「そうだよ。おれはおまえのにいさんじゃない!」
「じゃあ、だれなんだ?」
「ホントはおまえのとうさんさ!」
「えっ?とうさん????」
「そうだとも。ほんとはとうさんなんだ」
「じゃあ、わるもんじゃないじゃないか!それならなかよくしようぜ!」
「そうだな」
こうして、骨肉の争いは終了し、平和が戻って来たのであるが、実は、ご飯の時間が迫って来たので、戦いが早く終わったらしいとの消息筋からの情報もある。いずれにしても、にいさんがとうさんだったとは、思いもよらない展開であった。恐るべし、6才児。僕にはこんな話は辛くって作れないぜ!

2/14/可愛いのスタンダード
可愛いという感覚ってなんだろう?特に日本人の可愛いの感覚は、僕にはちょっと不思議である。
たとえば、子育ての雑誌にしても広告にしても(こんな事書くとまた仕事減るかなあ(笑))
一言で言うと、「イジリスギ」だと思う。たとえば、赤ん坊。赤ちゃんはスッピンが一番可愛いと思う。ブブイんだけれどそのブブさが可愛いのである。ことさら、コスプレやメ−ク等しないのが、一番可愛いんだと思う。イラストレーターは、その可愛さを、より堅固な物にしたくって、誇張をする訳だけれど、大抵の場合、誇張の仕方が下手というか、ダメというか、なんだか無理矢理な物が見えかくれする。動物もそうである。多くの動物は、やはりスッピンが一番美しい。それは、彼等が何世代も生きて行くためにシェイプされた造形だからであって、それを無理矢理可愛く、仕上げようとすると、失敗する。僕は基本的に、洋服を着た動物は描かない。例外はある。たとえば、キャラクターデザインであったり、漫画の分野では、これまた別の話である(これは最近、許せるようになって来たんだ。あまりにワクを狭めるのは自分にとってもあまり良くないからね)
料理ではないけれど、素材が良い物はシンプルに仕上げるのが、もっとも良いんだとおもうがなあ。
娘が買って来るキャラクターグッズを見ると、なんか違うよなあ。と、思う。でも彼女達的には、
「だって、カワイイイ〜〜〜〜ンジャン!」だそうである。よくワカラン!

2/13/生きている意味・価値

まあ、大層な表題だけれど、最近、こんなことを良く考えている。ひとつには、それ相応の年齢になりつつあると言う事。それと不幸にも不治の病で夭逝しちゃいそうな子供達の話を聞いたから。

先日、高校時代の友人と久しぶりに電話で話をした。高校入学時からずっと仲の良い、言わば親友である。悪い事もずいぶん一緒にやったし、良い事も数えられるぐらい一緒にやった。彼は、高二の時、留学をして、帰国後、もう一年余計に高校に通い、その後、日本の大学を出て、再び、宝石の鑑定や研摩の資格を取るためにロスアンゼルスに留学した。ちょうど、その頃、僕はロスでINTERNATIONAL MAIL ART SHOWという展覧会をやるために渡米し、彼の家に泊めてもらった。彼はその後、帰国して、偶然にも縁あって僕の当時住んでいた、ごく近所に住む事になった。
その辺から、彼の価値観が変わって来てしまったんだと思う。どう変わったのか?本当の所は、彼自身しか解らないけれど、僕にとっては、最悪の一面を見せている。
電話でも、会ってても、僕が「最近こんな仕事をしたよ」と話すと、それに対しての彼の次の言葉は「それで、いくらになるの?儲かるの?」 なのである。ウ〜〜〜ム。その言葉を聞く度にガッカリしてしまう。悲しくなって来る。40を超えて、君のモノサシは「金」だけなのかい?
僕は、お金を否定はしない。仕事で絵を描いている訳で、その作業は、もちろん生活に 直結する。しかも、一人で描いている訳だから、物理的な限界もある。できれば、コストパフォーマンスは良い方が良いに決まっている。けれど、お金のためだけに絵を描いている訳じゃない。お金だけのためなら、もっとオイシイ仕事はたくさんあるし、そう言うお誘いも結構あったりする。
じゃあ、なぜ、今の境遇にしがみついているのか?それは、僕にしか出来ない仕事をしているからだし、生きている意味を追い続けているからなんだと思う。僕たちが僕たちの時代に成すべき事、次の世代に伝えなければいけない事。それを考えて、表現して行くためには、少なくとも「お金」のモノサシは、かなり後回しにしなければいけない。
本当は、そこが一致するのが一番良いんだけれど、悲しいかな、この国では、難しい。
彼のように「金」がモノサシの人は本当に増えていると思う。そのための罠や仕掛けもたくさんあるし、でも、それは間違っていると思う。少なくとも僕は、そのモノサシで仕事、絵を描く事は考えられない。僕の価値は、お金では計れない自信はあるよ。早く気が付け!友人よ。


2/3/成長熱
息子が土曜日から熱を出して寝てる最初は40度近く迄出た。今日は熱も37.5度位迄下がったけれど、今度は発疹が出てる。たぶん、熱が出た事によって、自己治癒力が下がったか、あるいは、一時的な発疹だと思う。ごきげんはそんなに悪くないから、大丈夫だろう。でも明日、僕の常備薬をもらいに掛り付けに行くので一応見せておこうか・・・。
こんな経験はけっこうある。お姉ちゃんの時も、一熱出る度に成長していたようにも思う。今回の息子も熱が少し下がった段階で、3日前よりお兄ちゃんの顔になった。こういうのは親としての醍醐味の一つかも知れない。下の絵にしても、なんで、子どもはうんちしてる時にムズカシイ顔をするんだろう?なんて不思議に思っていた。足の指や手の指にしてもハイハイする時や歩き始めた時、地面を掴む感じなのだ。そのビジュアルはすっごく強烈に目の裏に焼き付いている。初めて立った時もなんだかうれしくてどうしようもない喜びの表情が目に焼き付いている。こっちも嬉しかったけれど、本人はもっと嬉しかっただろうし、不思議でしょうがなかったんだろうなんて思う。
子どもって生まれた時は素の動物で、やっぱり、色んな物を見ながら学習して行く。その過程過程で納得が行かなかったり、悩んでしまった時、パニックになって熱を出したりするんだと思う。
我が家では、極力、医者には連れて行かないし、薬も与えない。特に解熱剤には慎重である。
熱は必要で出ているのであって、それを無理に押さえ付けてはいけないと考えているからだ。無論、
観察は欠かせない。必要以上に観察するし、身体の機能を邪魔しない熱の下げる方法とかは、万全に対応する。最近では、どこが痛いとかどこが 気持ち悪いとかを表現できるようになって来たから、尚更、勝負できる。カミさんより僕の方が小心者だから、この症状が出たら、熱がここ迄出たらとか
何時も考えてはいるが、ほとんどの場合、その直前で、回復に向かう。毎回、僕は心配損なのだ。
今回も大きなヤマは、すでに越しているとは思う。子どもって強いな。正直にそう思う。僕が39度を超えたら、もっとしんどいだろうね。子どもはそれでもオヤツを食べたがったりする。
スゴイゾ!その欲求。僕にはその記憶はないけれど、僕もそうして育って来たのかと思うと、もう少し頑張れそうな気もする。

2/1/絵本
今、やっている絵本は、書店での発売はない。なぜなら、オーダーメイドの絵本だから。そこに表現したいテーマは、癒しだったり、子育てだったり、成長の記録だったりする。特にメインなのは
「癒し」なのだ。どちらかと言えば、親への癒しがメインになっている。成長の記録がテーマの一つなので物語りとしては、今一つ、強さに欠ける。でも、それを補って余りあるだけの作品に仕上げるつもりだ。
ハッキリ言って売り込んでおくが、このキャラでこのテーマで僕は、一般書店売りの絵本が描きたい。オファーを待っている。こちらから売り込みに行くのも良いが、今回のこのキャラは、このテーマは、出す価値があると思う。だから、こちらからは売り込みに行かない。編集会議にかけてくれる事を願う。 とか、言いつつ、売り込みに行ったりして、ウフフフ。今年は強気だぞ〜〜〜〜!
エ〜〜と、その証拠として、今回の画像、しかもまだ加工前の生画像を一点だけお見せする。まだクライアントにも見せていないレアな画像である。
この絵が分かる人は、子どもと時間を共有している人だと思う。御意見御感想をお待ちする。
                
いいでしょ。この絵。自画自賛です。久々に気持ち良かった。ウフフフフ。