ナインスゲートが分からない


ペレス・レベルテの小説である.「呪いのデュマ倶楽部」という単行本タイトルだったのだが,ロマン・ポランスキーが映画化したときに,デュマに関わる部分は削除されてしまった.そのため題名も「ナインスゲート」となり,小説の方も文庫になるとき題名が変わったわけ.

以下引用は集英社文庫「ナインスゲート」大熊栄訳に従う.

疑問は二点ある.

  1. 「海を探している二千人の人」とは誰のことか?,
  2. ビレトとは何者?

わたしの解釈では,1はクセノフォンのアナバシス(一万人の退却)を指すのではないかと思う.「アナバシス」の巻の四に,退却する傭兵たちが山の上から海を見つけ,「海だ海だ」と感激するシーンは有名である.アナバシスのことは,上述のとおり小説のほかの部分でも言及されている.しかし,ここで人数が二千人というのがどうもおかしい.

2のビレトについては,地獄の王侯の一人らしいですね.もとは天使だったらしいし,白馬に乗っているのと,召喚の時にワインを使うとか,それらしい点が多い.

以上が「ナインスゲート」に関する私の疑問点です.こういうのはどうやって調べたらいいんだろう?