古本屋にて−「コンパクトカメラ撮影事典」


丹野清志著.ナツメ社.96年11月1日発行.定価1300円.古本屋では新本状態のものが数冊まとまって置いてあった.たぶん,新本の処分であろう.

この手の本はあまり買わないのだけれど,値段が安いこともあって購入した.少し前の本なので,リコーのGR−1は載っていない.そのかわり今は絶版になっているコンタックスT2とかニコン35Ti,28Tiが現役として扱われている.このあたりは善し悪し.コンパクトカメラの範疇に,コンタックスG1(G2はまだ未発売)や645版のフジGA645プロフェッショナルも取り上げられている.GA645で撮った写真は流石にシャープだ.

丹野さんの写真は,自分でも述べているように「とりたてて珍しいものが写っているわけではなく,...ごくありふれた日常のひとときが写っているだけで,書き損じた日記の1ページのような写真」である.写真と同様に,文章の方もこだわらないというか,さらりと流れるような,気取りのない文章で,とても好ましい.作例には奥さんだが娘さんだか,身内っぽい人の写真が載っているのも微笑ましい.

Bottom line:古本屋で見かけたら買って損はない.(というか新本専門の本屋ではもう置いていないようである)お勧め.