■じつは世界初じゃない?
誰よ?テニスー・フォーツーを世界初のビデオゲームなんて書いたのはー?!じゃなくて、『現在のところ、記録に残る世界でもっとも古いビデオゲーム』だって言ったでしょー!! 直しておくこと!!
あれ?世界初じゃなかったでしたっけ?
じゃあ、ほんとうの世界初のビデオゲームって何ですか?
そんなのわかんないわよー。それより先の記録が見つからないだけー!
よよ? やけに鼻息が荒いじゃないですか?どした??
記録は大切なの! だって、うわさレベルって言うなら、テニス・フォー・ツー以前から、オシロスコープを使ってゲームらしきものを作っていた人はいたらしいんだからー!!そのお一人が、ブラウンボックスをつくったラルフ・ベア叔父様!1946年の時点で自宅の研究室でやっていたらしいってー。おじさま様の義理の弟さんが証言しているのよー。
むふふ、それ、あなたの愛しのベア様が、今年2005年に出版した自著(※)の一節からじゃない?氏はこうも言ってらしゃるわねぇ。
ウイリー・ヒギンボーサムは確かにゲームは発明したけれど、これはビデオゲームじゃないし、家でも遊べないものだって。あの説明こそ鼻息荒いわぁ。
へえ! もう少しくわしく教えてください。
えっとねぇ、1982年、任天堂とラルフ・ベア氏の間で、ビデオゲームの裁判があったんですって。ベア氏は”任天堂は私の特許を侵害(しんがい)してる!”と申し出たわけ。すると任天堂さんの方は”ベアさん以前に、これこれこういうビデオゲームがあって、これには特許なんてないわけですよ”と対抗したわけ。これが、ヒギンボーサム氏のテニス・フォー・ツーだったんですって!
結局、その裁判で任天堂側の主張はしりぞけられたんだけど、ヒギンボーサムの神話だけは残った、ジニーの魔法のランプのお話のように・・・と、ベアさんは書いているわぁ。
おとぎ話だっていうことでしょうか?けっこうきびしいですねえ
思うところがたまってらっしゃったみたいでねぇ。
A whole lot of negative nabobs would not now be bleating about W.Higginbotham having "invented" videogames.As it happend,he did nothing of the kind.
・・・って、どう思う?館長?
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やーねぇー!わざわざ、そういうトンがったところだけ持ってきて、ベアおじ様を敵キャラ扱いしないでくれるー!?
結局、ベアおじ様が本で言いたかったのは、自分はちゃんとこれこれこういうものを発明したという証明も特許もあるよ、ってこと! そういうものがなきゃ、ビジネスもゲーム市場自体もなりたたないわけで、だから、テニス・フォー・ツーにしてもスペースウォーにしても、そんなのはただの実験レベルだったじゃん!ってことよねー?!
あたしも、それはとっても現実的なおは・な・しだと思うわけー!
ふふ。たしかにちょっと、話の次元がちがうかしらぁ。このことと、誰がテレビゲームの父かってのはまた別の話、ってこともおっしゃりたいようだしねぇ。
ま、電子スクリーンを介してインタラクティブに遊ぶものをビデオゲームと呼ぶのであれば、僕なんかとっくの昔につくっていたし、めずらしくもないよってとこでしょうか?
そーゆーことー。あんたももっと勉強しなさいー。
パラパラパラ・・・。そういえば、多くの研究者のみなさんも、昔から世界初と言われるのは・・・と、伝聞で書かれているようですね。
じゃあ、日本初と言われるテレビテニスなんかもあぶないかったりしてね?
でもねぇ、ゲームってのはおもしろくてナンボ。つまらなかったら、やっぱりビジネスに繋がらないと思うのねぇ。
私たちが今、目にできるテニス・フォー・ツーは、ムービーだったりレプリカだったり、はてはこれをヒントに作られたTennis for oneだったりするわけだけど、どこから見てもおもしろそうなわけ!!本当に、これが1958年? 世界で最初期のもの?!ってビックリしちゃうくらいよくできているのよねぇ。ボールの反射角をかえられるから、ちゃんと戦術やコツもある。やみくもにプレイしても勝てない、ちゃんとしたGAMEとしていい感じにできているわけよぉ。
だから、当時の人たちが熱中したっていう話がたとえ逸話であってもね、それはわかる、なっとくできる!ってものがあるわよねぇ。
逆に、ベアさんがゲームデザインした・・・
んまー!揚げ足はなはだしいーーー!!バギッッッッ!!!!
いててて・・・、まだ何も言ってないのに・・・×◎
まあ、世界初のビデオゲームと呼ばれるものが、これから先、またどこかで見つかるかもしれませんので、みなさんもその時はおどろかないことぉ?
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