●独創的な「オーバーレイ」システム
ODYSSEY(オデッセイ)は、開発・発売元であるMAGNAVOX(マグナボックス)社により、基本12種類のゲームが考案されましたが、今の私たちの目から見てもっとも異色なものが、このオーバーレイシステムで行うゲームでしょう。
例えば、右の図のスキーゲームは、プレイヤーがオーバーレイに描かれた道をふみはずさずに進むというもので、
また、ベースボールというゲームは、オーバーレイに描かれたエンドランゾーンにボールが入ると、ルールカードを1枚ひき、ヒットかホームランかを決めるというものです。道をふみはずしたか?、エンドランゾーンにボールが入ったかを判断するのはあくまでプレイヤーであるあなた、またはいっしょにプレイしている友人なのです。
 家庭用テレビゲームの歴史33年中、こういうシステムは、後にも先にもプロトタイプのBROWNBOX(ブラウンボックス)と、このODYSSEYけが採用しただけで、たいへん原始的な方式と言えます。
ただし、よく考えてみると、オーバーレイはスキーヤーのキャラクターを表示させる「キャラ用ROM」の役目を担っていますし、ベースボールにおけるオーバーレイに描かれたエンドゾーンは、人間に判断を求めるもの。それを決める人間がCPU(=中央演算装置)、またはコンピュータの役目であるわけですから、一見、とっぴょうしもないこの方式も、実はこの時代のゲーム機がまだにがてだった部分を他におきかえているだけで、発想自体はすでに今日のビデオゲームと変わらないものだったわけなんです。
また、条件判断をプレイヤーが担うというその発想は、(ビデオゲーム以外の古来からある)「ロールプレイングゲーム」に近いと言えるかもしれませんね。
さて、言葉だけでは伝わりにくいこのオーバーレイのゲームを、私たちオデッセィのスタッフがプレイします!右下のボタンをクリックしてください。
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