テレビスクリーンに絵のかかれたフィルムをはりつけ、ルールブックを読みながらプレイするゲーム群です。付属のコインやお札、ボードやサイコロなどを使うゲームもあります。


独創的な「オーバーレイ」システム

 ODYSSEY(オデッセイ)は、開発・発売元であるMAGNAVOX(マグナボックス)社により、基本12種類のゲームが考案されましたが、今の私たちの目から見てもっとも異色なものが、このオーバーレイシステムで行うゲームでしょう。

 例えば、右の図のスキーゲームは、プレイヤーがオーバーレイに描かれた道をふみはずさずに進むというもので、 また、ベースボールというゲームは、オーバーレイに描かれたエンドランゾーンにボールが入ると、ルールカードを1枚ひき、ヒットかホームランかを決めるというものです。道をふみはずしたか?、エンドランゾーンにボールが入ったかを判断するのはあくまでプレイヤーであるあなた、またはいっしょにプレイしている友人なのです。

家庭用テレビゲームの歴史33年中、こういうシステムは、後にも先にもプロトタイプのBROWNBOX(ブラウンボックス)と、このODYSSEYけが採用しただけで、たいへん原始的な方式と言えます。

 ただし、よく考えてみると、オーバーレイはスキーヤーのキャラクターを表示させる「キャラ用ROM」の役目を担っていますし、ベースボールにおけるオーバーレイに描かれたエンドゾーンは、人間に判断を求めるもの。それを決める人間がCPU(=中央演算装置)、またはコンピュータの役目であるわけですから、一見、とっぴょうしもないこの方式も、実はこの時代のゲーム機がまだにがてだった部分を他におきかえているだけで、発想自体はすでに今日のビデオゲームと変わらないものだったわけなんです。

 また、条件判断をプレイヤーが担うというその発想は、(ビデオゲーム以外の古来からある)「ロールプレイングゲーム」に近いと言えるかもしれませんね。

 さて、言葉だけでは伝わりにくいこのオーバーレイのゲームを、私たちオデッセィのスタッフがプレイします!右下のボタンをクリックしてください。



HINT de PINT
  • オーバーレイはうすい透明なフィルムです。光速船ほど厚くないので、折り目がつきやすく、またつけてしまうと戻らないため、取り扱いには注意しなければいけません。

  • オーバーレイの取り付け方ですが、これがうまい具合に、静電気でブラウン管にくっつくようになっています。また、付属のフックをブラウン管の上にセットし、ここにぶらさげてもかまいません。



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