コンピューターTVゲームレビュー

みなさんからのレビューもお待ちしております。下のメールアイコン(e-mail)でご連絡ください。


任天堂への信頼の裏返し
by 寺町電人 Dento Teramachi
 私は昨年、レッカ社編集部のご好意で、ゲームジャパンクォーターというムックに、クラシックゲームの記事を書かせてもらう機会を得ました。見たことが無いマシンでも、愛あるレビューでくるめば絶対読者に届くはず、と二度目に候補に上げたのがこのコンピュータTVゲーム=コンテレです(ちなみに第一回目は日本初のテレビゲーム・テレビテニスと任天堂のテレビゲーム6/15)。しかし、諸事情により、当日になって関係者への取材がキャンセルとなってしまったのです。果たして、残されたデータだけでこのハードのレビューが書けるか?悩むところでした。
確かに、スキャンダルなおかずは盛りだくさんのハードでしょう。ネットオークションで困った価格がついたとか、任天堂の資料に名前が見つからないだとか。しかし、そういうマニアが発信する閉鎖的なテーマは、かえってクラゲーに歪んだイメージを与えます。私の快感は世間とクラゲーとの溝を埋めて地続きにすること。そこでもう一度、マニアの間に広がるコンテレ幻想を辿ってみることにしました。高価で、低機能で、非効率。その糸を辿っていくと、行きつく先は「あの任天堂がなぜこんなマシンを発売したんだ?」という疑問で、つまるところ、原点には任天堂ブランドへの深い信頼が横たわっているのです。
ここから先を切り開くのが、まさにクラゲーの語り部たる醍醐味だったのですが、先の取材アウトが響き、結局この他はデザイン賛歌をうたうにとどまりました。
この号はゲームキューブ特集号であり、へたな文面書けぬという編集部との方針ともシンクロして、多分に任天堂リスペクトになったキライはありましたが、それでも、いろいろな意味で(^^;)ギリギリまで追跡したレポートには仕上がったと思いますし、ゲームジャパンクォーターネットにおける内容紹介でも、どうどう見出しに挙げてもらっていました(たいしたことはない?)。
ただ、コンテレの真骨頂は、やはり任天堂への信頼の裏返し論。ここから先はやはり当時の関係者に語っていただくしかないでしょう。やはり聞かなきゃ良かった、という話でないならば。('01/08/04)




next

|RET HOME|