準備する物 |
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以前から一度はやってみたかったウーファーボックスの自作にチャレンジしてみました。ずっとやりたかったことなので下準備、予備知識はそれなりに持っているつもりで作業しています。 まず、ウーファーボックスやミッドレンジのバッフル作成で一般的に使用されているMDFという素材ですが、これは音に良いからだと思ったら大間違い!! MDFが使用されるのは加工性が良いためで、見た目の通り吸水性が強く、強度はあまりありません。 オーディオに関して言えば、スピーカーを取り付ける土台として使うには強度のある板を使うのがセオリーなので 加工性さえ何とかできればMDFよりも優れた素材は沢山あるんです。 今回作るウーファーボックスは曲面はなく、カットもあえて自分では行わずにホームセンターの大きな機械で切ってもらうことで加工性はクリアできるので 24mm厚の合板を使用しました。 |
【画像1】 |
カットした板の画像を撮っていないのでいきなり【画像1】の状態ですが、ボックスの容積は使用するスピーカーにより違いますので計算してちょっと大きめに作ります。 大きめに作って後で吸音材でチューニングします。ボックスを組み立てる時はいきなりボンドを使って組み立てはせず、一度木ネジで組んでから分解します。 分解してみれば判りますが木ネジが入った分、木屑が出てきます。いきなり組み立てるとこの木屑が接合面に残ってしまうので紙やすりで整えます。 大変手間ですがこの工程は必ず行います。 本組は木と木の接合面に、はみ出るくらいたっぷりの木工ボンドを塗り合わせ、その上から木ネジで固定します。 木ネジはボックスを化粧する時に邪魔になるので木に埋まるくらい締めます。外にはみ出したボンドは乾く前に拭き取り、内部の継ぎ目にはシリコンコーキングを盛って密閉性を高めます。 |
【画像2】 |
スピーカーケーブルはターミナルがあればターミナルを付けますが、無い場合は【画像2】の様にボックスに直に穴を開けてケーブルを通し、 隙間をシリコンコーキングで密閉します。多すぎるくらい盛っておきます。ボックス内のケーブルは長すぎず短すぎない、丁度良い長さを残しておきます。 (スピーカーを外して線の脱着が容易にできるくらい) |
【画像3】 |
スピーカーを仮に取り付けし、一度外します。すると、ボックスを組み立てる時に説明したのと同様、木ネジ部に木屑が出ます。 スピーカーとの接地面も気密性が大事なので出た木屑を紙ヤスリで落とします。 スピーカーとボックスの接地面には隙間テープ(ホームセンターにある、戸当たりテープ)を貼って気密性を高めます。 実験として最初にテープを貼らずにボックスに固定し、スピーカー中央を軽く手で押してみます。フカフカして、酷い場合には スピーカーとボックスの隙間から空気が漏れてきます。テープを貼って同様にスピーカーを押してみると、 さっきほどスピーカーが沈まなくなり、スピーカーが押し戻される感じになります。これで気密性は万全です。 |
【画像4】 |
吸音材は色々ありますが、オイラはエアロ加工用として家にあった【画像4】を使用しました。グラスウール等、色々試しても良いでしょう。 好みの音になるまで何度も試します。ボックス容積を大きく作りすぎた場合は詰め物を多くして容積を減らします。 この後ボックスに化粧をして完成です。 |
【完成】 |
オイラはリアオーバーヘッドに骨組みを作ってボックスを設置し、正面からデコラ板(カウンター作りで余った物)を被せて 両脇にはコアキシャルスピーカーを取り付けて完成としました。ここでリアスピーカーについて。リアスピーカーは賛否両論ありますが、オイラは聞く人の好みだと思います。 フロント定位を提唱する方(特にオーディオ雑誌)は皆揃って「コンサートに来ているみたい。どこでどの楽器を使って演奏しているのが見えてくるようだ。」と口を揃えて言い、 なぜフロント定位が良いのかときくと「コンサートでは必ず音は前から聞こえてくるから」「リアにスピーカーは邪道」と決め付けている人が多いのが残念です。 聞く人の好みもあれば、聞く音楽のジャンルも多様です。全ての音楽がコンサート会場でしか演奏されないのなら前方定位も間違いではないでしょう。 ただ、オイラの様にダンスミュージックをディスコに居るかの如く四方八方から音が聞こえてくるのを好んで聴く人もいれば(今時ディスコなんて言わないって!?オイラん時は第2次?第3次?ディスコブームだったのよん♪)、カラオケボックスでみんなでワイワイ騒いでいるような雰囲気を出したい人もいるでしょう。 どんなシステム、どんな組み方でも間違いではないと思うので今回オイラはリアスピーカーを設けました。邪道とは言わないで欲しいのでこんなこと書いてみました。 |
注意点 作業のコツ |
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