フロントバンパーの電動化

準備する物
  • モーター
  • スライドヒンジ
  • 各種ステー
  • FRP材料一式
  • 配線加工材料一式
フロントバンパーの電動化はジャパンカーオリジナルさんより商品化もされていますが やはり自分の気に入ったデザインのバンパーを電動化したいですね。 電動化のメリットはやはり道路のギャップや路肩への進入時におきる路面との接地を避けるためです。 エアロの損傷を防ぐ目的ですが、私の場合はエアロの損傷を防ぐというよりも利便性を優先して施工しました。 家族との旅行中、知らない土地で突如段差の激しい踏み切りに遭遇しました。後ろからは後続車がありUターンはできず、 対向車もあり道幅を使って進入することもできず、とても怖い思いをした(家族にさせた)経験があり、加工を決意しました。 (ホントは最初にフロントのみハイドロを装着したのですが、車高を一番上げてもノーマル並みの車高にしかならなかったので意味がなく、諦めました。) MOD'Sから出ているアクティブサスも、最高がノーマル車高並なので、長いエアロや下に大きいエアロ(オイラのはこのタイプ)には向きません。 今回の作業説明は、一応何枚か画像はあるのですが作業に手を取られて殆ど画像がありません。文章での説明になってしまうので判りにくいかと思いますが 何かの参考になれば幸いです。
今回オイラが使用したモーターです。キャンピングカー用品として売られていた物です。ネットで購入。 可動範囲は約15cm。これだけ動けば上等です。
こちらはエアロの本体と可動部分を支えるヒンジです。PCデスクのキーボードを置くスライド式の台の両脇に付いている部品です。 どうしてもボールベアリングタイプを使用したかったので探し回って東急ハンズにて購入しました。
エアロをカットするラインを罫書いた状態ですが、ここまでくるのに(作業に着手するのに)相当の時間が掛かっています。 というのは、エアロを動かした状態を頭の中で想像しながらカットするラインを決めなければならないからです。 これはエアロの形状や使うモーターの可動範囲に大きく左右されるので画像の様な切り方が全てに通用する訳ではありません。 注意する点は、エアロを上げた状態でモーターや補強材がどこにも干渉しない様にすること。その上でエアロのデザインをスポイルしないカットが必要です。 (オイラの場合、最初は横に走るプレスライン上をカットする予定でしたがステップが邪魔で仕方なくこのカットに。。。泣)
で、カットした状態。カットすると判りますが、FRPは色々な方向に引っ張りやら曲げ応力が働いていて、分割すると一気に歪みが出ます。 丸みを帯びたエアロは同じ状態に復元するのは難しいと思うので最後まで作り終える覚悟をしてからカットしましょう(爆)
  製作中の画像は何とここまで!!ここから先はとにかく試行錯誤しながら仕上げていったので撮影する余裕はありませんでした。 3度の失敗を経て現在のスポイラーが完成しています。

この後行った作業は、まずカットしたエアロは可動側、本体側どちらも極端に強度が落ちていて歪みも出ています。 ステーを使って元の形を維持できるレベルまで補強する必要があります。 オイラのカット形状だとステップ部が内側に巻き込んむ形で歪みが出ていたので両サイドのステップにL字の鉄アングルを付けて補強。 すると今度は鉄の重みで前のめりに沈んでしまい、付け根も重みで悲鳴を上げてしまい、最終的にアルミの角材で補強しています。

次にすることは本体と可動側をヒンジを使って結合します。ヒンジをつけるベースをFRPにて成形して結合。 オイラの場合は上下運動のみなのでカットした垂直面に平らなベースを作り、ヒンジで固定しました。

次に行った作業はモーターの取り付けですが、オイラの車両は純正現行ワゴンマスク。 衝突安全基準の関係で余計な部品が付いている上、助手席側にはインタークーラーまであってかなり難儀でした。

無事モーターが付いて配線も終了。作動確認で可動はしてくれたんですが、いざ走ってみるとキシミ音が。 もしやと思い、フォグランプを取り付け夜になるのを待ち、フォグを点灯しながら夜間走行してみたところ やはり可動側のバンパーがかなり振動している様子。(フォグの光軸の揺れで判断) バンパーを全バラシして、ステーを使って補強を実施。晴れて完成となるのでした。

か〜なり簡潔に書いていますが、と〜っても骨の折れる作業でした。 便利に使うためのパーツが走行中に落ちてしまっては元も子もないので、 とにかく完成した時の喜びだけを頭に思い浮かべながらひたすら補強。 材料力学とか物理に強い方ならどうってことない作業なんだろうけど、学の無いオイラにはとっても難しい作業でした。 はっきり言って、金を貰ってももう二度とやりたくない作業です。 なので今は壊れないことを祈って乗っています(核爆)と言いながらよく使う某高速道路ではいつも160km/hで走行していますが 今のところびくともしません!! とても便利であることは間違い無いので、時間とやる気のある方はお試しあれ!! 車検の心配ですが、オイラの管轄陸事では強度さえきちんとあれば問題ないそうです。 ちなみに色々教えてと言われてもその都度思いつきでやったヤッツケ作業なので大したことは教えられないと思いますが(汗)、何なりとどうぞ。

それでは最後に、完成したオイラの電スポを動画でどうぞ!!

【動画】

注意点
作業のコツ
  • とりあえず一番必要なのはやる気。エアロをカットしてしまうと後戻りはできないのでカットする前に気合を入れて。
  • モーターは何でも良いと思います。肝心なのはエアロの動きを想定してモーターを見つけだすこと。でもエアロの動きを想定するにはモーターが無いと難しいんです。(矛盾してますがホントにそうなんです)
  • オイラみたいな垂直切りは辞めた方が良いかも。リップ部が上がっても、ステップ部が擦ってしまうんです。斜めに切って、斜め上方に上がるのが理想でしょう。
  • とにかく振れを無くすこと。小さな振れもずっと続けば大ダメージになります。
  • 可動部分も、不意なことで路面とヒットすることが想定されます。モーターとガッチリ固定してしまうとモーターが壊れたりステーの破損、エアロの破損に繋がります。 多少ヒットしてもある程度緩衝される様な逃げも必要です。オイラはモーターとの間にスペーサーを設けていますが、今思うとワイヤー等で吊るって手もありますね。