Step Into・・・ / VIENNA
1998 KING RECORDS(First Cut 1988)
昭和の日本プログレッシヴ・ロックの総決算的名盤!
藤村幸宏(v&g)、西田竜一(d)、塚本周成(key)、永井敏巳(b)。
云わずと知れた日本のプログレ界では超有名な4人組。
日本プログレの黄金期(’85〜’86)を過ぎて少し陰りが見え始めた当時、
プログレ・ムーヴメントを支える新たな牽引車的存在として、
云わば”仕掛け”られたバンドである。
活動期間は’87〜’89と2年にも満たない短い期間ではあるが、
作り出された音世界はワールド・クラスでしょう。
(現在はドラムが菅沼孝三:手数王に代わり足の長〜い活動をされている)
元々ノヴェラ、ジェラルド、アウターリミッツ、アフレイタスという
4つのバンド出身者からなるバンドで、当然ながらテクニックのほうは
既に完成されており、インストウルメンタル・パートの強力なパワーは
かつてのバンドにはなかったもの。
しかも特にサウンドにスケール感があり、無限の可能性を示唆していると思います。
特筆すべきは壮大な音宇宙とポップ・センスの理想的融合ではないでしょうか。
プログレであっても常にメジャー指向であり、その切れの良さ、楽曲、演奏、
サウンド...は紛れも無く世界に通用する作品だと思います。
80年代後半、ドリーム・シアターもデビューしていない昔、
”これからのハード&プログレ”の明確な答えを時代の遥か先を見据えて、
2年にも満たない活動の中で作り上げられた作品は
まさに”金字塔”と呼ぶにふさわしいものでしょう。
1stAlbum「OVERTURE」とラスト・ライヴ「Progress」の3作品
(’96に新作発表しているが...)に凝縮された当時、とても完成度の高い作品、バンドは
夢幻が形を成したようなものだと思います。