ETROPOLIS PT.2 : SCENES FROM A MEMORY
DREAM THEATER
1999 Warner Bros Publications
プログレッシヴ・ハード・ロックバンドの雄、ドリームシアターの5作目。
聴き手を圧倒する孤高のインテリジェンスをサウンドに投影させた精神性は「傑作」!
古典とモダンの融合でありながら、スタイルの踏襲ではなくあくまでも精神性の継承と
現代的解釈のバランス感覚の中から導き出されたサウンド・・・
「小宇宙」を無限のエネルギーで進化させ続けるドリームシアター。
プログレッシヴロック、テクニカルロック群の一つの通過点であるかのような
「コンセプト・アルバム」として発表された本作品は「荘厳!」
計算しつくされた知的エネルギーの渦の中に迷路の如く拡散される幻想と
ファンタジー、現実...あらゆる要素が美学レヴェルで構築された
最高峰のプログレッシヴ・ロック・アルバムであると思います。
89年のデビュー直後の解散から92年に歴史的名盤
「IMEGES AND WORDS:2ndアルバム」とともに劇的復活を成し遂げたドリームシアター。
今回のアルバムはコンセプト・アルバムといういことで「輪廻転生」をテーマに、
緻密且つ大胆に描写される緊迫した場面設定や迫真の立体的表現手法を、
稀有な個性と肉体を駆使して繰り広げられる
素晴らしき作品であるということは一聴していただければ――
否!聴きこんでいただければ益々「小宇宙」が広がることと思います。
よくあるテクニカルなプログレバンドと比較しても、ダントツにメロディーラインが良いですね。
決してマニュアルの応用ではなく、それらを踏襲した上でのインスピレイションやムードを
限りなく表現創造し、難解であることを感じさせない筆サバキには
音楽に潜む幻想的な要素と魅力をこの上なく感じさせられます。
METROPOLIS PT.2ということで2ndの「IMAGES AND WORDS」
(の5曲目METROPOLIS-PART1 'THE MIRACLE AND THE SLEEPER')が
本作品の軸になっているのでそちらも併せて楽しむのも粋ですね。
これも名盤!!
「アート、芸術に生命が宿ってる!」そんな本作品ではないでしょうか。
・・・間違いない!(^^)