心理に影響を及ぼす要素

〇サービスの要素
サービスはコミュニケーション、すなわち「言葉」と「動作」と「声」の要素から成り立っています。それぞれの要因の組み合わせでお客様の感じ方が違い、満足度が変わってきます。接客者は「言葉」と「動作」と「声」の最適な組み合わせを工夫して、常にお客様が満足するよう努力しなければなりません。その時「おもてなしの心」がお客様に伝わります。「こちらはいかがですか」と声をかけても、小さな声で、お客様を見ないで言ったら「おもてなしの心」は伝わりません。笑顔でお客様を見て明るい声の対応をしましょう。

〇不満は接客者に届きにくい
 やっかいなことに、多くのお客様は不快な思いをした時、その不満や文句をお店に直接言いません。不満があれば店から遠ざかります。接客が悪くても、接客者は気づかず、悪いまま接客が続きます。

〇OM方式でサービス技術の習得
OM方式とは、常にお客様を満足させるノウハウを身につけるために著者である小倉博行・宮崎恵子が長年提案してきた考え方です。コミュニケーションの原理原則に基づいて接客サービスを分析します。誰にでも分かりやすく理解することができる考え方なのです。
接客時になぜその言葉をかけることが必要なのか、あるいは、この動作は何のためにするのか、サービスの流れの中で使用している言葉や動作の意味が接客者にとって明確になります。
意味が分かれば、繁忙時に忙しいから動作を省略するのではなく、いかに短い時間でその動作をしたらいいか工夫をするようになりますし、自分の対応でお客様から接客の苦情を受けたら、自分の接客を分析してより高度な技術を身につけるように考えます。