結核菌について
 

はここで先に結核菌について簡単に説明しておきます。すばらしく小さい棒状の菌です。(結核菌は長さ1〜4ミクロン、1000分の1から1000分の4ミリ、幅0.30.6ミクロン、10000分の3ミリから10000分の6ミリ)これが結核菌を拡大したものです。表面は丈夫な膜で覆われ、いくつもの菌がくっつきあって房のようになっているのが特徴です。また結核菌は紫外線に弱いので、その性質が感染防止に用いられることがあります。あと結核菌は普通、肺だけにとどまりますが、他の臓器や骨、関節など筋肉以外全身に広がることもあります。

                   結核予防5つのポイント

まず、ポイント1:長引くせきには赤信号、早く病院に行ってみてもらいましょう。結核の初期症状かも、です。ポイント2:うつらぬうちにBCG、めっちゃ重要です。みなさん、受けましたね?はい。BCGとはなんでしょう?BCGとは結核にかかるのを防ぐためのワクチンです。えー、簡単にいうと毒性を弱めた牛型結核菌をいれて、軽い結核のような反応を起こさせて、本当の結核菌が後からきた場合に対抗する免疫をつけておくんですねぇ。うは、あの有名な話、ジェンナーが牛の天然痘ウィルスを人体に植えて免疫をつけさせたのと、同じようなことを行っているわけです。天然痘ウィルスはなくなってしまいましたが結核菌はまだのこっています。なぜでしょう?なぜかというと天然痘ワクチンは一生涯免疫効果があるが、BCGの効果は薄れてしまうからです。なぜBCGの効果が薄れてしまうのかはまだ解明されていないんだそうです。

天然痘ワクチンは100%効果でしたが、BCGは肺結核を50%防ぎ、特に重い結核を80%以上ふせぎます。

乳幼児のころに結核に感染すると重い結核になることがおおいので、生後できるだけ早い時期にBCG接種をうけることが勧められています。赤ちゃんの診断は、経験のあるお医者さんでも難しいそうです。

は戻ってポイント3:進んで受けよう健康診断、みなさん、結核検査を積極的に受けましょう。検査には大きくわけて3つあります。ツベルクリン反応検査、X線検査、結核菌検査です。はいみなさん、注目!まずツベルクリン反応について。覚えていますね?忘れちゃったぁ〜という人はこれを機会に、再確認でもしてください。結核菌に感染した人やBCG接種を受けた人の皮膚に結核菌の成分をもつ、ツベルクリン液を注射すると、皮膚が赤く反応します。人体のアレルギー反応をつかって結核に感染しているかどうかを調べるのです。結核の感染が強ければ強いだけ大きく、硬くなります。ただBCG接種によるものなのか結核感染によるものなのか、区別はなかなか簡単じゃないのです。に、早期発見に役立つ、X線検査についてです。レントゲンのことですね。90%結核であろうという画像がでてきます。といって入院や治療の判断にあたって重要視されるのはX線ではなく結核菌検査です。これは薬が効く結核菌かどうかの、検査の前の段階としておこなわれます。患者の痰には多量の菌が入っています。痰に含まれる菌が数千個程度だと顕微鏡で見てもわからず感染しているかどうかわかりません。その場合は痰を培養し増殖させて、初めて菌を証明することができます。問題点は、増殖分裂の速度がのろく、1個の菌が2個になるのに大腸菌だと20分しかかからないのに、結核菌の場合15時間もかかります。なのでこの検査結果がでるまでに2ヶ月あまりとめっちゃくちゃ長くなってしまうので早期診断に大きな問題となっていたのです。しかし!!!最近の分子生物学、遺伝子工学の進歩はめざましく、この技術によって少しの菌でも数時間以内に検出することができるようになったのです!

ぜ、3つも結核検査があるのでしょうか?

どれも不完全なのです。感染を知るのはツベルクリン検査だけです。感染と発病は違います。しかし、これは不完全なので、確実に感染しているという人は結核を発病した人しか確実とはいえません。発病を知るのが、X線検査と結核菌検査です。後に、ちょっとつけくわえておくと、ひとつおもしろいものがあります。DNA指紋分析です。指紋分析は指紋分析でも指の指紋ではなく、結核菌の指紋分析なのです。これはいったいなんぞやとおもうでしょう。図3を見てください。結核菌には図のようにパターンがあり結核菌は結核菌でもそれぞれことなります。例えばこのクラスに5人結核感染者がいたとしましょう。でもどこで誰からその菌をもらったかはわかりません。ここで5人の結核のDNA指紋分析をしてみて、みな同じ指紋をもっていれば、5人はこのクラスで菌をもらったことがわかり、集団感染だ!とわかるのです。これによって菌の感染経路を知ることができ、その治療方法に役立ったりするのですあとですねぇ。あとX線検査をすることによって肺がんがみつかることもあるんで一石二鳥です。みなさん診断をうけてみましょう。はポイント3からポイント4へうつりましょう。ポイント4:患者が出たらそろって検診!これは、仲のよい人や、家族の人たちに患者がでた場合ということです。結核菌はうつりやすいものです。みなさん病院行きましょうね。

ポイント5:薬はやめずに継続して。なおったと勝手に解釈して薬を飲むのをやめてしまうなんてことはしちゃだめです。予防ポイントは以上です。