英語でコルネット(Cornett)、ドイツ語ではツィンク(Zink)です。日本語ではコルネット、現在のブラスバンドなどで使われていますコルネッ
トと名前は同じですが、全く別の楽器です。英語では現在のコルネットは最後の[t]がひとつ。こちらの方は[t]を2つ重ねて混同しないようにしていま
す。
ラテン語で角笛(ホルンのこと)をコルヌと言いますが、これの「かわいい」とか「小さい」と言う意味で、最後に[t]をつけてコルヌがコルネットになっ
たと言われています。
曲がった2枚の木をくりぬいてはり合わせ、外側に皮を貼ってあります。象牙や牛の角などで出来たカップ型のマウスピースが、指穴のついた木管部分の上部
についています。木管と金管の間の子ですので、音質的に木管・金管の両方に、また声楽ともよく合いました。木管楽器と同じ様に、細かな装飾音符まで自由に
演奏することができましたので、当時はいろいろなアンサンブルに使われました。
しかし、演奏するのが非常に難しい楽器だったのです。マウスピースが大変小さいので音程のコントロールがとても難しいです。それからクラリネットの様な
キーがなく指穴の間隔が広いので小さな手では演奏できません。
このようにマスターするのが非常に難しい楽器だったので、リードが付いていて音程がとりやすく、演奏しやすいオーボエや、ピストンの付いたトランペット
に押されてしだいに用いられなくなりました。この楽器は16世紀〜17世紀が全盛期でしたが、現在では私達の様な古楽器アンサンブル以外では、全く使われ
ることのない幻の楽器となりました。