狂牛病

みなさん、最近、牛肉食べていますか? その2

2001年12月23日追記

食肉牛の全頭検査日本での3頭目の狂牛病に感染している牛が報告されました。今日の時点では、まだすべての情報が明らかにされているわけでもないのですが、ここまでの情報を整理すると

  1. 肉牛ではなく3頭とも1996,7年に産まれたホルスタイン(乳用牛)の感染のみ報告されている。
  2. 感染ルートは未だ不明であるが、代用乳の可能性が高い。
  3. 直接肉骨粉は使用していない。

などが、報告されています。マスコミはいつも事実のみ報道されますが、この事実はどういうことであるか・・・少し考えてみましょう。(ただし、感染ルートが代用乳であると、仮定して話を進めます)

ホルスタインは、ご存じの通り、牛乳を作るための牛。そのため、子牛が生まれても、母牛の母乳を与えることなく(商品だから)、工業的に作成された「代用乳」を餌として与えられます。雌牛は、成牛になると、乳牛として飼育されますが、雄牛は、
その価値はなく、成牛(3年から5年)になると、いわゆる肉用として解体されます。…所謂、これが国産和牛。有名なブランド
和牛とは異なります。ブランド和牛(松阪牛や米沢牛など)は、赤毛・黒毛和牛です。…

未だ、焼き肉屋、牛丼屋、ハンバーガー屋などなど牛肉関連産業は冷え込んでいます。肉さえ、口にしなければ大丈夫なので
しょうか?上記のごとく、同時期に産まれたホルスタインの雄牛は、すべて、解体され、国産牛としてすでに、流通しています。
さらに、所謂うまみ成分で、「肉エキス」などとして、利用され、あらゆる加工食品に含まれています。つまり、もし、広く今三牛(肉牛・乳牛)が狂牛病に感染しているので有れば、この7,8年のうちに一度や二度は、感染牛の何かを食している可能性があるのです。つまり現在の牛を怖がっても全く意味がないのです。

厚生労働省や農林水産省の贔屓をするつもりはありませんが、現在の「全頭検査」が行われ、その検査態勢が問題なければ、
現在流通している牛は、ほとんど100%、問題ないのです。過剰な消費者の問題自体問題であるような気がしてなりません。

上記の経緯から、思うに、もし、日本の牛に広く狂牛病が感染しているとすれば、もう、手遅れです。

ただ、一刻も早い感染経路の特定が必要なのは、今更申し上げる必要もないでしょう。

みなさん、最近、牛肉食べていますか?

2001年の秋は、米国の多発同時テロ、アフガンへの攻撃、そして、この狂牛病騒動。千葉県で国内初の狂牛病感染が確認されたことに端を発しています。

まるで日本中の牛、すべてが感染しているような騒動。冷静にいろいろ分析してみましょう。

まず、感染牛。

千葉で確認された牛は英国に送られ、狂牛病に感染していたことが確定されました。しかし、同じ牧場の他の牛はシロ。そう、たった1頭の感染が確認されたに過ぎません。北海道にも関連するとして、北海道でも調査されたようですが、国内では、他の牛からは、感染牛は、全く見つからなかったそうです。

もし、プリオンを媒体にする狂牛病だとすると、感染経路が問題です。もし、報じられているように牛骨粉が問題であるならば、同じ餌を食べていた同じ牧場の他の牛からも、陽性例があってもおかしくないはずです。(200mgの感染飼料から発症するそうです)感染経路がわからないというのは、不安ではありますが、該当の感染牛が、本当に問題となる狂牛病であったかという点も、問題です。

10月18日以降は検査態勢が確立され、安全であると宣言されました。欧州ではもっと以前からこの監視体制が確立されていただけに、国内の対応は後手だと思います。しかし、「いままで検査しなかったので、安全でない。」というには、証拠が乏しすぎます。あるHPに
「禁煙席で国産牛を食べるのと、もくもくと煙草の煙が充満しているところで、野菜を食べているのとどちらが危ないとおもいますか?後者の方が危ないでしょう」
と書かれてましたが、全く同感です。

あれだけ問題になっている英国でさえ、感染した人は百人あまりだといわれています。感染牛が何万頭もいたのに・・です。たった1頭の感染牛がでた日本で、果たして感染者が発症するのでしょうか?その確率は、天文学的に低いと言えます。

今回も、役所の対応はごてごてであります。情報公開も中途半端です。しかし、その情報を冷静に分析できないひとがあまりにも多すぎる気がします。

2001年10月23日