便秘

お食事中の人はごめんなさい。しかし、健康の三原則「快眠・快食・快便」のうちの3つめのことです。ちょっと、大切なお話を。

動物にはそもそも、「喰うと出す」という仕組みがあります。胃に食べ物が入るとその刺激が反射となって、直腸に伝わり排便を促すという仕組みがあります。(胃直腸反射といいます。)動物園などで動物が餌を食べながら排便をしているという光景を目にしたことがあるかと思いますが、それはこのためです。便秘症の人はこの反射システムが破綻しているのです。

人間も生まれながら便秘の人はいません。赤ちゃんの頃はみんな、「胃直腸反射」は健在なのです。しかし、大人になって排便行為を恥ずかしいと思ったり、何らかの事情で我慢したりすることが続くと、体がそれを記憶してしまいます。そう、「学習による適応反応」が起こります。

そもそも、直腸にはセンサーがあって、直腸に一定以上の便がたまると排便行動を促すようになっているのですが、便秘症の人はそれがうまく伝わらないようです。

では、どうしたらいいか?です。なかなか頑固な便秘の人はすぐには治らないかと思うのですが、まず、トイレに行く習慣を付けることです。「喰ったらトイレへ」それで、少しでも便がでればしめたものです。全くでない人は浣腸でもして、腸に刺激を与えて、排便をするという方法もいいでしょう。「喰ったら出す」です。

一時的には便秘薬なんかもいいでしょうが、その薬の使い方を誤るとやはり耐性ができてしまって、薬が効きにくくなってしまいます。便秘薬も「喰ったら出す」習慣を作るように工夫することです。

便秘は万病の元です。大腸ガンや直腸ガンのリスクファクターでもあります。また、長時間腸内に停留した便は発酵(腐敗)してしまいそこから様々な腸に対する刺激物質を出してしまいます。それに対する防衛反応が働いて腸がよけいに動かないという悪循環が働いてしまいます。

「喰ったら出す」です。

ちなみに僕は快便派。いつもおなかの中はすっきりです。