B型肝炎

成人がB型肝炎にかかると、殆どの場合急性肝炎になります。まれに「劇症化」を起こすことがあり、このときは命に関わるので注意が必要です。

B型肝炎も感染力が強く、ウイルスを持ってる人と性交渉を持てば必ず感染します。ここで、問題なのは、子供の頃の母子感染でウイルスを持ってながら、全く症状のでない人が少なからずいることです。しかし、そういう人からも感染しますから、もらったら、急性B型肝炎が成立してしまいます。

A型肝炎も同様なのですが、この急性肝炎の症状は、かなり強いものの治療法は「肝庇護療法」(うまいものを食って寝る)しかありません。しかし、慢性化しなければ、予後は良好です。急性肝炎のうち、数%は慢性の経過をたどることがありますので、要注意です。

急性B型肝炎は、通常は1〜2ヶ月の治療で軽快し、あと3ヶ月くらいでウイルスの消失して、その後、3ヶ月くらいで、B型肝炎ウイルスに対する抗体ができますので、そうなれば、完治です。(全部で半年から1年)

問題は慢性B型肝炎です。

母子感染などでウイルスをもらった子供はまだ免疫能が未完成でその時点で、感染を認知できず、ウイルスの排除ができません。20%前後の人は、全く発症せず、キャリアーで経過します。残りの人は慢性化してしまいます。

慢性B型肝炎の治療法はステロイド療法やインターフェロン療法などがありますが、安全性などの問題もあり、完璧なものはありません。いずれも専門医の元での治療が必要です。