荒れる成人式

今から17年前でした。僕の成人式。当時は成人の日は1月15日だったので、水曜。それでも、成人式には出たくて、岐阜にある大学から、火曜日の講義終了後、新幹線に飛び乗り実家に向かいました。実家に帰ると成人のお祝いをしてくれました。そして、翌日、着慣れないスーツに身を固め、市の公会堂へ。もう結婚しているひともいたり、子持ちもいたり・・・。中学校を卒業してから初めて会った人もいて、懐かしい話に華をさせていました。

再会を果たし、成人式式典。来診の挨拶の後、ゲストは、NHKのスポーツキャスターだったと思います。

僕たちの頃も、式典中、確かに、無駄口も叩かず静寂のなかで聞いていたわけではないのです。そりゃ、そうです。何年かぶりに再会して、積もる話もあるのです。この式典が終わって、少しの時間、旧交を温めると、また、さよならしてしまうのです。当然のごとく、何処の誰かわからない「来賓」の人の話なんて、面白くなかったです。ためになる話でもなく、あくまでも儀礼的な話なのですから。そんなことよりも久しぶりに再開を果たした友達との話の方が、僕たちも重要でした。だから
「静粛に!」
叱られた記憶もあります。それでも、ものは壊さなかった。爆竹は鳴らさなかった。注意されたら少しは静かになったものです。

昨年も今年も各地で成人式が執り行われ、一部で逮捕者もでるなどという新成人の愚行が報じられています。中には、来賓の話をなくしたり、式典そのものを20分くらいに短縮してしまったりという自治体もあるそうです。

誰のための成人式なのでしょう?おしゃべりをするのにも限度を超えてはいけないのです。新成人のための成人式なのですよ。役所の人たちのためでもありません。このまま荒れて、逮捕者もでてしまう成人式があたりまえになるのなら、式典をやめてしまうという選択肢もでてくるでしょうね。

17年前、仲のよかった3人組で、終電近くまで飲んで、家に帰ると深夜。翌日は4時起き。始発の新幹線で、学校へ。講義にでようと思ったけど、やはり無理(笑)午前中、寝ていた記憶があります。

成人式がなくなるとこんな思い出も作れなくなるのです。荒れるのは勝手。でも、翌年以降の成人式の開催に影響を及ぼします。自重すべきは自重しなければならないと思います。