小麦粉文化

大阪の食べ物といえば、「うどん・お好み焼き・たこ焼き」どうして、このような小麦粉を主な原料にした食べ物があるかどうかは僕は知りません」。しかし、他の地域にはないおいしさがあります。

東京に来て、「ほんまもん」のたこ焼きやお好み焼きが食べられないのが、関西人のストレスになるのかもしれません。しかし変なもので、2丁目にくると、かなり本物に近いものにありつくことができます。

まずはお好み焼き。明治通りのビックス・ビルの反対側にある、その名も「道頓堀」というお店。昔ながらの黒くて分厚い鉄板でお好み焼きやら、鉄板焼を食べることができます。ではどうやったらお好み焼きを美味しく焼くことができるでしょうか?

基本はブタ玉(大阪で一般に「肉」といえば牛肉を意味します。)です。色々な流儀があるでしょうが、豚肉を軽く焼きます。道頓堀ではキャベツなどと同じボールに入っているので豚肉だけを取り出して軽く焼きます。(焼きすぎたら堅くなっちゃいます。)その間に、小麦粉とキャベツなどの具を手早くかつしっかり混ぜます。あんまり時間をかけて混ぜるとキャベツの水分が出てしまうのでさっさと混ぜるのがこつです。ここで、混ぜ方が足りないと食感が物足りないものになります。混ぜたら、豚肉を戻して、鉄板に広げます。鉄板には薄く油を引いて、少し煙が出るくらいの温度がベスト。温度が低いとお好み焼きがべちゃっとした感じになってしまいます。

広げる大きさは「大きく広げない」のが大事。お店には「18cm」と書いていますが、物差しを出して計る訳にもいかないのでだいたいでいいのですが、CDのやや大きめくらいでいいと思います。

そして我慢。我慢です。間違っても焼けたかなぁ、と思ってお好み焼きをめくったりしてはいけません。表面から蒸気があがらなくなり、お好み焼きの縁が固まってきたら、ひっくり返す頃です。

さぁ、腕の見せ所。なれれば大きなコテ(鉄のお好み焼きをかえすもの)一つでできますが、なれないうちは二枚借りてやって下さい。失敗したら味が落ちる原因になってしまいます。失敗しないこつは、あまり高くお好み焼きを持ち上げないこと。低めでくるっと、です。上手くひっくり返っても、ぎゅっと押さえつけてはいけません。絶対です。お好み焼きは小麦粉の中に空気を含ませて、焼いたあともそれを逃がさないのが大切です。形を簡単に整える位でいいです。

ここでも我慢です。押さえつけたり、めくったり、しては絶対ダメです。水分が抜けて、蒸気がたたなくなったら、OK。あと、もう一度ひっくり返して、両面しっかり焼いてみて下さい。

焼き上がったら、ソースと鰹節、アオノリをかけてめしあがれ。

色々な具を食べたい人も多いでしょうが、まずは、豚肉で上手く焼くことができるようになってから、他の具にトライして下さい。

さて、次はたこ焼き。ルミエールの前に週末に停まっているたこ焼きやさんはなかなかいけます。おやじさんは大阪の人みたいです。僕が大阪弁で話しかけたら、懐かしそうに大阪弁でかえしてきました。1皿、500円。Perfectではありませんが、今のところ及第点です。

僕が、お好み焼きを食べた最も幼い記憶は3歳の頃。当時、150円くらいのお好み焼きは大変なご馳走だった記憶があります。今でもそのお店のあの味は忘れません。