出会いは、偶然ではなく、運命である

ある映画のフレーズに「出会いは、偶然ではなく、運命である」というのがありました。SFの娯楽映画なのですが、この言葉が、耳に残り、metoとの出会い、昨夏の彼との出会いも運命ならば、彼らの出会いには、何の意味があったのだろうって考えていました。

丁度そんなとき、このHPの更新をストップしているのを見た昨夏の彼から、心配の電話がありました。相談というか、愚痴というか、ひとしきり僕が話し終わって…関西出身の彼とは、今では、ホント仲の良い友達…そのあと、僕から 
「で、そっちは、最近、どーやねん!?」
と聞くと、
「実は…」
と、素敵な出会いがあったそうです。受話器の向こうから、恋に落ちてしまい、恋に焦がれ、ドキドキしている様子が伝わってきます。お惚気を僕に聞いて貰うのが、電話の目的だったような気もしますが(笑)

電話で話しているうち、なんだか、うれしくなってきました。というのも、彼が、僕とつきあうことを逡巡した理由の一つに、「出会った瞬間に、別れのことを思ってしまう。別れのことを思うと、恋愛を始めるのが怖い」
ということでした。僕は、5年付き合ったmetoと別れて、彼に向かおうとしたわけですが、彼は、metoと自分を置き換えて考えていました。僕の器の大きさでは、彼の不安を打ち消してあげることができませんでした。

でも、昨夏も、そして、この日の電話ででも、彼には
「唯ひたむきに、ひたすらに相手のことを思い、決して裏切らず、真っ直ぐな思いをもって相手に接する。そうすると、恋愛の形が、変わってもその人との人間関係は、ずっと続く」
というこということを、話していました。

この日は、受話器の向こうで、彼が、頷いていました。

僕とは、残念ながら、うまくいかなかったけれど、僕と、昨夏、出会いって、たくさん話をして、少し笑って、たくさん悩んで、でも、相手を尊重し、大切に思いながら過ごしてきた結果、新しい恋愛に向かう勇気を彼が持つことができたのなら、彼との出会いも決して、偶然ではなく、運命であった様な気がします。そして、僕と彼が出会った理由が見つかった様な気がしました。

「恋愛って、こんなに楽しいものだったんだね!」
っていう彼からの、お礼のメールを読んだら、暖かい気持ちで一杯になりました。

彼に、逆に臆病になってしまいそうになっている僕が、「恋をする心に、年齢は、関係ないよ!」って励されてしまいました。思わず、少し苦笑い。彼のそんな言葉には、新しい恋愛に向かう勇気に満ちあふれていました。

2003年1月19日