悪 口 雑 言

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「医者は何やっとんねん！」

今metoのお父さんの具合が悪く、metoは実家に帰っています。お父さんは、長年喘息を患っていて、これも信じられないことなのですが、ずーっと（恐らく１０年以上）内服のステロイド剤による治療を受けています。年輩の人は、「お医者様」と医者に言うことは絶対正しいという意識のあるためか、metoが何を言っても耳に入れなかったようです。そのため、本来生体の持つステロイドホルモンを作る能力は廃絶。さらに、長期のステロイド剤の内服のための骨粗鬆症で胸椎の圧迫骨折。普通、骨粗鬆症なんて普通おばあちゃんの病気。男性が罹るとしたら、80歳を越えるような所謂「超高齢者」なのに・・・。
で最近、下肢の浮腫（むくみ）が発症。利尿薬の処方を受けるも、最近では呼吸困難。易疲労感も。どう見たって、これは喘息だけではなく、他の循環器系疾患、特に慢性心不全でしょうって思うのに、
「ステロイド剤を飲んでいたらむくむのは当たり前」
だって。バカじゃないの？で、昨日、大病院（日赤）に紹介状を書いてほしいって言ったら、言い訳づくしで、保身ばかり考えていたと、metoから。もし、お父さんに何かあったら、カルテの開示を求めて、裁判。完璧な誤診でっせ。

第４次医療法の改正で厚生労働省は「かかりつけ医」の推進を謳っています。すぐ大病院を受診するのではなく、家の近くで診てもらえるかかりつけの開業医さんを持ちましょうと言っています。そのため、保険料も大病院では高くなって、開業医の方がやすくなっています。（特に老人保健）さらには、「病診連携」といって病院と診療所で患者の照会を相互にすれば紹介料をとれるという制度も充実してきました。しかし、このためには何が一番大切か？プライマリ・ケア医として、診断能力の向上が必須。metoのお父さんの例でも、喘息の増悪か慢性心不全の発症かの鑑別診断が必要なわけです。これは難しいか？答えはNOです。ステロイドの副作用の浮腫は下肢ではなく顔面にも起きるのが特徴だし（moon faceっていいます。）これは、利尿薬では改善しません。さらに、呼吸困難に加えて、易疲労感などがあれば、胸部Ｘ線写真を撮ったり、血液の検査からでも心機能の悪化は診断できます。そんな難しいことではなく、教科書的な診断をするだけで十分鑑別診断できるのです。そして、自分の手に負えるか、自分の技量をこえるかの判断をする能力が必要なのです。

幸い、今回は別の医院で診察を受け、近々ちゃんとした病院で診察も受けられるようですが、お父さんが「お医者様」と仰ぐかかりつけ医のことを鵜呑みにしていれば最悪のことも予測できた事態でした。

MRとして１０年、今も薬業界に身を置きこんな事例を見聞きするのは日常茶飯事。これでは、安心して「かかりつけ医」なんて、つくれません。もっと、開業の医者には勉強してほしいものです。

「選挙は人気投票ではない！！」

先月末行われた、都議会議員選挙は自民党の圧勝。これは「小泉人気」が勝因。小泉首相に寄せる期待は僕も小さくありません。しかし、「痛みを伴う構造改革」の意味を理解しているのでしょうか？
バブルがはじけて久しく、以来デフレ不況が続いています。しかし、世の中、報じられているような数字上の不況（失業率や、いろいろな指数）をみんな実感しているのでしょうか？たしかに、街にはホームレスは増え、リストラという言葉も当たり前になってきています。銀行や生保の倒産を聞いてもそんなに驚かなくなってしまいました。しかし、長期休暇の度に、海外旅行に行く人が増えて、以前の生活水準を大幅に落としているとは思えないのです。

それは「米百俵」を将来の人材育成、つまり将来のために遣わず、今をなんとかやり過ごすために、遣ってきた証拠だろうと思います。だから、国民の借金が天文学的な数字になっているのだと思うのです。

痛み：これは何？それは
１　増税（消費税率の見直し）
２　公的サービスの削減（地方への拠出金もへる）
３　不良債権の解消（このため、銀行の倒産、信じられない会社の倒産、合併などによる失業者の増加）
位は全く経済に対してはど素人の僕でも考えられます。これらが実行すると、未曾有の不景気（ほんまもの）が起き、街には浮浪者が溢れ、ものを買うのも消費税が高く贅沢品が買えません。失業保険、医療保険なども、破綻。小泉首相はこういう痛みを伴う改革をするといっています。恐らく、参議院選挙後、与党圧勝の後、間違いなく実施しようとします。そして、絶対的高支持率を楯にこれを推し進めるはずです。

みなさん、覚悟はできていますよね。

なんだか、腹立たしい出来事の多い昨今。ちょっと吠えてしまいました・・・・