養老渓谷ぶらぶら山歩きの旅。(今年の紅葉狩り後編)   

2007年12月29日



というわけで、前回の続き。 今年の紅葉狩り後編をどうぞ。

☆養老渓谷の名所その1・筒森もみじ谷。   
関東はついに冬突入である。 今年はラニーニャ現象の影響で猛暑であったが、この現象が起こった年は冬には寒くなる確率が高いとのことだ。

ただ、幸いなことにここ千葉県は黒潮に近く、特に房総半島の先端に近づくにつれて暖かくなる。 12月初旬まで紅葉狩りが楽しめる関東で紅葉の最も遅い地域なのである。 冬はお祭りも花見も数少ない季節なので、これは貴重な存在だ。

というわけで、今月初頭に関東最後の紅葉を楽しんできた。 (去年の激務を思い出して思うのだが、やっぱちゃんと休める週末は人間らしい生活に必須だね。 残業代が無くなって年収が100万減ったとしても、個人的には今の生活の方が嬉しいよ。)

行ったのは、房総でも紅葉狩りの名所としてもっとも有名な養老渓谷。 ここは何年かに一度は必ず訪れている通い慣れた名所でもある。 以前は巻頭余談で東大演習林の紅葉狩りの話を書いた事があるが、 ここは一般公開日しか入山できないので今回は養老渓谷の名所三カ所を辿ってみた。

最初に訪れたのは養老渓谷一番の名所と噂される筒森もみじ谷である。 なぜ最初に訪れたかというと、ここは道が細く駐車場も小さく一番渋滞する懸念がある場所だからである。 まだ暗いうちに出発して、日の出直後に到着するようにスケジュールを合わせることで渋滞を避ける事にした。

筒森もみじ谷の紅葉
ここはわずかに最盛期を過ぎていたようだが、木によっては真っ赤だった。上記写真は色補正一切無しである。

と...夜明け直後なのでさすがに渋滞は無かったが、ここはちょっと紅葉の最盛期を過ぎていたようだ。 写真の通り木によっては真っ赤なんだけれどね。 筒森もみじ谷は他の場所よりも最盛期が短いようで、当サイトの経験では養老渓谷の中でも一番最盛期に合わせるのが難しい場所である。 なので、地元の人に知り合いでも居ない限りちょっと仕方ない。(全山真っ赤なのは数日間しか無いらしい。)

☆養老渓谷の名所その2・粟又の滝。   
というわけで、次の目的地である粟又の滝に直行。ここは入り口の道が狭いので 大渋滞する前に駐車場に車を入れてしまわねばならないのだ。 一番奥にたしか町営だったと思うのだけどそれなりの規模の駐車場があるが、 紅葉全盛期の週末だと早朝からあっさり満車になってしまうので注意。

駐車場から滝へ向かって歩いて行くと、地元の方が露店販売用の焼き芋を焼いている最中であった。 こういうところで美味しい物を食べながらぶらぶらするのは楽しいんで買いたかったのだが、 早朝到着が災いしてまだ着火した直後らしい。 販売開始前の準備段階で、肝心のサツマイモが全然焼けていなかったのが残念至極!

養老渓谷名物「粟又の滝」
筒森もみじ谷を駆け足で巡ったので、まだ混んでいない。もっとも、日が昇ったばかりだけどね。

粟又の滝は直瀑ではないので派手さはないが、房総の優しい雰囲気に合ったサラサラ系の流れである。 滝の直下からは川沿いに遊歩道が整備されていて、濡れることなく川沿いにもみじ狩りを楽しむ事ができるようになっている。 この後で梅ヶ瀬渓谷に行くわけだが、梅ヶ瀬渓谷が軽い山歩き装備を必要とするのに対し、 こちらはカジュアルファッションでも楽しめるようなお気楽さが特徴だ。

この渓流沿いの遊歩道に沿って下流に歩いてみよう。

ぶらぶらと歩いていき、ふと振り向くと...朝日に紅葉が照らされてきれいだ。 水面に紅葉が映っている場所もあったりして、それっぽい。

余談だけど、所々に斜面を登る緊急用回避路が整備されている。 急な増水時にも見学客が中州に取り残されないようになっているのには、ちょっと感心した。

滝巡り遊歩道を歩くと、朝日に紅葉が照らされて美しい。
本物はもっときれいです。相変わらず写真の腕が良くなっていなくてすんません。

☆養老渓谷の名所その3・梅ヶ瀬渓谷。   
というわけで、滝巡り遊歩道を一巡した後はいよいよ本命の梅ヶ瀬渓谷だ。

梅ヶ瀬渓谷は小湊鐵道・養老渓谷駅からちょっと山側に入ったところにあり、 車で行くのが一番難しいところである。 また、粟又の滝のように遊歩道が整備されているわけではない。 なので、特に靴は防水の効いた軽い山歩き装備が必要だ。

ここは渓流沿いに...というか渓流そのものを歩いていく。 両側は砂岩質の岩壁。 粟又の滝は道路に沿って渓流があるので安心感があるが、こちらの周囲には車道は一切ない。 まさに山道の様相だ。(途中にはトイレもないので注意。)

梅ヶ瀬渓谷を歩く。
渓流沿いの道無き道(左図)を行く。砂岩質の山肌からは、岩清水がポタポタと落ちている。(右図)

周囲は砂岩質の岸壁が続き、岩の間から岩清水が湧き出してポタポタと水滴を垂らしている。 滑りやすいので足元には注意が必要だが、プロカメラマンとおぼしき方が長靴を履いて渓流の中から 辛抱強くシャッターチャンスをうかがっていたのが印象的であった。

梅ヶ瀬渓谷は基本的には狭い渓流の中なので、紅葉は見上げて見つける場合が多い。 首を上に向けたり、渓流に向けたり、滑らないように足元を見たりと、忙しい。

...と、いきなり視界が開けた場所に出た。

梅ヶ瀬渓谷には所々で視界が開ける場所がある。そこを見上げると...
筒森もみじ谷はちょっと遅かったようだが、こちらは紅葉見頃。ラッキー。

梅ヶ瀬渓谷の魅力は渓流と崖下にあることによる陰影の良さだと思う。 紅葉狩りとは言っても渓谷美も同時に楽しめるし、暗い崖下に日が差すと紅葉も逆光で一層栄える。

当サイトはアート系の才能が皆無のようで、未だ写真の腕は全然ダメダメ状態。 なのだが、一応まぁこんな感じかな?

崖上から直射日光が当たったもみじが美しい。
渓流脇のシダ植物もきれい。

というわけで、最奥の日高邸まで行った後に引き返してきたのでした。

ちなみに、途中から大福山頂上に行くコースもある。 こちらは途中から結構急な登り道できついのであるが、頂上には展望台があって周囲を見渡すことができる。 以前行ったときには翌日筋肉痛になったのがちょっとアレなのだが、日頃運動不足にお悩みの方には効果絶大なコースである。

☆世にも珍しい岩山の上にある観音堂。   
余談だが、帰り道に有名な笠森観音にも行ってきた。

ここには写真の通り有名な観音堂がある。 岩山の頂上に四方から長い柱で土台を作って建てられた世にも珍しい構造の建築物である。

山門を超えると、有名な観音堂が...高い!
四方懸造りと呼ばれる特殊な構造の建築物である。(国の重要文化財に指定されている。)

下から見上げると写真の通りかなり高い。高所恐怖症の当サイトは登るかどうかちょっと迷ったが...

階段の途中で床下を覗いてみたところこんな感じ。 尖った岩山の頂上に平坦な観音堂の土台を作るため、中央は短く四方は長い柱を延ばして岩山の四方から観音堂を支えている。 今は安全のためコンクリートで固められている部分もあるけれど、当時は岩山の岩盤自体が直接柱を支えていたのだろう。

登り切ると景色が良い。が...下を見ると...

四方懸造りと呼ばれる特殊な土台の床下。
雰囲気も景色も良く、高所恐怖症でない人にはとてもお勧めである。

とりあえず高いところからは早々に退散して下から写真を撮って帰ってきたのでした。