貧乏人は忙しさの中で笑う。(2006年年末決算)   

2006年12月27日



☆忙しくても笑いは忘れない。   
皆様、如何お過ごしでしょうか?  今年ももう年の瀬。当サイトも年末総決算の時期がやってきた。

でも、申し訳ない。 中国出張でも仕事漬けで、中国版秋葉原・電子城に行けないこと度々の当サイト。 (結局、電子城ネタは書けず。) 多忙で全然記事を書いている暇がないのね...

通常なら今年の記事のすべてを検証する訳だけど、 今回は仕事が忙しく、時間の都合でベストとワーストだけってことで勘弁してください...ってことなのです。 (今年は去年ほどの大外しが無いので、これが言い訳めいていないのが唯一の救いである。)

仕事はと言うとさすがに内容を書いたら会社クビだが、キリキリ働かされた某プロジェクトもほぼ一区切りつきそう。 来年からは何とか時間が取れそうだけれど、それも残念ながら希望的観測に過ぎない。

だいたい、人減らしで人が減っているのに仕事が増えるのが当サイトに限らず社会の実情なわけで、 電車の中で新聞を読んでいたらこれに関係する話でビックリする記事を発見した。 政治家の眼ではこれでも一般企業の正社員はたんまりもうけすぎなんだそうな。 (確かに非正規社員よりは待遇は良いかとは思うけれど...いくら何でも現状無視だろう。)

でも政治の世界では「労働ビッグバン」とか言って時間外労働の賃金までカットしようとしているらしい。 裁量労働制なんて言っても、自分の仕事量を自分の裁量だけで決められる労働者なんてこのご時世居ると思う???

真面目な話、政策の副作用でワーキングプアといった今までより給与水準の低い人たちが現れたなら、 その人たちの給与水準を回復させることが次の政策の目的でなければならないのに、 正社員たちの給与水準をワーキングプアな方々に合わせて下げることで給与水準の社会的公平性を守るというのは 一種の詐術である事に気付かなければならないと思う。 (社会的公平性というのなら、正社員ではなく経営者の給与水準をワーキングプアな方々に合わせて下げる政策が出ているのか?と聞きたい。)

この政策の行く末は一億総ワーキングプア化だと当サイトは断言する。

とまぁ、こういう政治的な話題は当サイトらしくないのでこれくらいにしておいて、 秋田にお住まいのお師匠様からお仕事お疲れ様と言うことでおみやげをもらった。

これがかなりネタ的なおみやげで、結構笑えたので掲載しておきたい。 (どんなに苦しいときでもジョークと笑いを忘れたらダメだよね。)

おみやげに豪石クッキー貰いました。
秋田発のローカルヒーロー超神ネイガー
「ホジナシども、おらたちが相手だ!」

いや〜、当事者は真剣だと思うので大変失礼かとは思ったけれど、かなり笑わせていただきました。 主人公の持っている剣が秋田名物きりたんぽだったり、 悪の秘密組織の戦闘員が首から手ぬぐいを巻いて農作業員みたいな雰囲気を醸し出したりと、 もう突っ込みどころ満載。

この超神ネイガー、今話題のローカルヒーローって奴ですね。 主人公アキタ・ケンが、秋田名物なまはげの化身となって変身したのが超神ネイガー。 ネイガーの由来はなまはげの台詞「悪い子はいねぃがぁ〜!」の「ねぃがぁ〜!」からだそうな。

でも、「ホジナシども、おらたちが相手だ!」って、正義のヒーローなのになんか訛ってますけど...

もっと笑えたのが悪の秘密結社の側で、なんと独自ドメインまで持っている。 この秋田県だじゃく組合連合会なる悪の秘密組織...というか、 悪の組合(笑)、「明日の秋田を駄目にする。」を合い言葉に ホジネス、ガオタス、ウダデスなる3つのソリューションを提案している。 このサイト、ダークサイドのトップはなんと組合長(笑)だし、 サイトの雰囲気もいかにも中身のない虚業系ITサイトっぽい匂いが出てて笑えます。 (ISOならぬUSO-0800取得ってのも、メーカー系の人なら笑えるネタだね。)

当サイトは戦隊ヒーローものを見て喜ぶ歳ではもちろん無いのだけれど、 自分が子供だった頃には戦隊ヒーローはひたすら格好いい側だったわけで、 こういう格好いいと格好悪いのギリギリの中間線を狙ったヒーローが流行るというのも時代の流れなのだろうね。 (お師匠様によると、これ秋田ではすごく流行っているらしい。)

☆今年のワーストネタ   
とまあ、今回も内容の薄さをとりあえず笑いを取ることで誤魔化すこととして、 まずは今年のワーストネタから行ってみよう。

今年のワーストだが、残念ながら?去年のCore 2 Duo予想のような皆様ご期待のネタ的大外しが無かったように思う。 そもそも今年はPCの実機の世界では大きなアーキテクチャの革新が出そろってしまって大革新が無かったわけで、 あとはAMDのGPU統合路線のような今後進むべき道といった将来の話になってしまっている。 コア数の増加が今年のトレンドだが、これは技術的には何年も前から存在する枯れた技術であって全然革新とは言えない。 また、GeForce8800系は結構おもしろい変革だったけど、当サイトはこいつの予想は出していなかった。

といって、去年大きく外したので手堅く堅実路線を狙ったわけではない。 たとえばこれこれのように スパコンネタ等では結構大胆な予想もしているわけである。 しかし、このネタではプロによると予想は的中はしないらしいが、 ゴードンベル賞複数受賞者というプロ中のプロから見ても技術的には真っ当なのだそうで、 技術以外の理由で外すのなら当サイト的にはあんまりショックではない。

と言うわけで、内容を外したと言うよりは、考えてみたがよくわからなかったのに偉そうなことを言っているという意味で 今年のワーストはきょうはぼやくぞ、別件だけど。(Core 2 Duoのデコード能力) だと考えている。

なぜこれがワーストか?

これはまずプロのライターの記事が元ネタとしてあって、これに異議を唱える形になっている訳だけど、 当サイトは異議を唱えただけで「では何が正解なのか?」という点に全然答えていなかった(答えられなかった)のだ。

ここで一つ言っておかなければならないのは、アンチテーゼはテーゼよりずっと簡単ということである。 他人の意見の間違いを指摘するといかにもその相手より上って印象を与えることが出来るけれど、 実はこれ一種の詐術なのね。

よくネットなどで見かけるのが、「XXって書いてあるけどこれは間違い。こんな簡単な事もわからないの?」 なんて書き込まれて、「じゃ、その簡単な事って何か書いてみろよ。」と書き込まれて、 なにも返答できなくなるケース。 これが典型的にアンチテーゼがテーゼより楽な代表例であろう。

当サイト的ないつもの大げさ表現でもっと真面目な例を出すなら、19世紀の経済学者カール・マルクス等は良い例では無かろうか?  資本主義に搾取が無かった訳ではないし批判は正しいのだが、では 「生産手段の社会的共有」という概念が何をもたらしたかは旧ソビエトや某将軍様の国家を見れば簡単にわかる。 今の日本には搾取はあっても強制収容所は無いし、政府を批判しただけで逮捕される訳でもない。 テーゼを受け入れた国は現状(資本主義)よりもさらにひどい状態になった訳である。

19世紀最大の経済学的巨人と言われたマルクスをもってしてもテーゼでは大失敗をやらかすわけで、 アンチテーゼはテーゼよりもずっと楽な仕事なわけだ。

というわけで、間違いがあるならその間違いを正すことができるテーゼを提案できて初めてワンランク上なのである。 アンチテーゼは反例が一つでもあれば簡単に意見を述べられるが、 テーゼはいくつもの否定的見解をはね除け続けなければならないからだ。

まして、この場合はプロのライターの記事が間違っていると指摘しているわけでも無いわけで、 真面目に考えるとこれはある意味でとても情けないイチャモンの域を出ていないわけだ。

ちなみに、当サイトの記事の後でプロのライターの方は こんな記事 を着々と分析して書いていらっしゃるわけで、如何に仕事が忙しいとは言っても当サイトの記事は 今思えば内容的にアンチテーゼで楽しているわけで、ちょっと情けなかったような気がするわけだ。 (でも、よくわからんものはよくわからんとしか言いようがないわけで、ある意味情けないけど仕方がない。)

☆今年のベストネタ   
ではベストはというと、おそらく皆様の誰もが当サイトが 最大不人気記事がついに日の目(AMDがATIを買収)を掲げてくると思われたのではないだろうか?

この記事の元ネタはかなり叩かれていたので、ズバリ的中して気分爽快。 鬱憤晴らしには最適なわけだが、これで叩き返そうというのは程度が低い。 (これ書いたときはちょっと批判に対する反発が強すぎて、今から思えば我ながら程度が低い。流行の言葉でいえば「品格が無い。」って典型例で、今ではもう少しおとなしい内容に書き換えたい気分。) 内容的には品格の点でちょっと低レベルなので、この記事はネタ的には的中したがここで取り上げるつもりは無いのだ。

しかし、仮にこの記事に品格があったとしても、 実は今年の当サイト的なベストネタはFusion的中ネタではないのだ。

当サイトが自分で考える今年のベストネタはもうダントツで Byte/FLOPが決め手(京速計算機考その2)なのだ。 パッと見でなぜこれがベストなのかをおわかりいただける人は少ないと思うのだが、 この記事は2つの意味で当サイト始まって以来のエポックメイキングな記事なのである。

なにがエポックメイキングなのかというと、一つは当サイト始まって以来初めてプロからのご意見が我々PCマニアからの ご感想メール数を上回ったこと。 プロの方からメールを頂くことは今までもあったのだが、ポツポツって感じで数は決して多くはなかった。 しかし、このときは一度にそれなりの数だった。

もう一つは、スパコンのコラムを書くと当サイトの見解はある意味でいつもベクトル寄りなので、 常にご批判と賛意の両面の意見を賜るのだが、この記事に限って言うと否定的見解はプロのご意見にも一つもなかった事だ。 (結論がアプリによってベクトル寄りにもスカラ寄りにもなるって所が着地点として絶妙だったのかも知れないが...)

当サイトの経験上、ご感想メール数というのは記事のレベルが低い(あるいは内容に賛成できない)場合か、 内容の出来が良い場合に増える傾向がある。この場合はご感想メールが多かった割にご批判は無かったわけで、 これは嬉しい方のケースであろう。

当サイトは誰がどう見たところでスパコンに関してはドシロウトなわけで、 そんなドシロウトの与太ネタがプロの方々に読まれているだけでも驚きなのに、 日本でも上から数えてほにゃらら番目の性能を持つスパコンを日々駆使しているようなハイスキルな方々とか、 お名前で検索するとコンピュータ系の学会発表が検索にゴロゴロ引っかかる方とかから 好意的なメールを頂くのは、たとえ社交辞令半分なのはわかってはいてもアマチュア冥利に尽きるってものなのですよ。 (当サイトは単純な性格なので、やる気出ます!)

我々アマチュアよりもむしろプロの評価が高かったという意味で、今年のベストネタは断然これで決まりなのだ。

☆今年は人間万事塞翁が馬を実感   
こういうサイトを開くと、予想の当たり外れは当然のごとくあるわけだが、 AMDがATIを買収した件でわかるように少数意見でも結局的中したように見える場合もある。 しかし、この場合はあまりにも評価の浮き沈みが激しかったので、 この例をもって「x86-CPUのベクトルコア化に否定的だった奴、なにもわかってませんね。」 なんて言う気にはなれないし、そのつもりも毛頭無い。(ちなみに、この手のメールを貰ったことはある。)

なぜならば、このような一発逆転ホームランがあるならば、 当然逆のサヨナラ逆転負けのケースも考えられるわけ。以前ではCore 2 Duo予想ネタがそうだし、今回の一件では 当サイトの主張はAMDのFusionコア開発失敗によってAMDもろとも一気に地に墜ちる可能性もある事を逆説的に悟った。 結局はプロとはいえ人間であるわけで、我々アマより数段優秀ではあっても技術予測が100%的中する訳ではない。 そのため、的中したケース、的中しなかったケースで後々にまったく逆の結論が出てくる可能性がある訳である。

と言うわけで、AMDのFusionコアの件では予想が的中したが 実際に物が出て性能を見ないと予断を許さないと思うようになった。 逆にintelの次期コアではHyper-Threadingを使うという一部報道もあり、 またIBMは今でも高クロックCPUに開発の主眼を置いている訳であり、 駄目出し喰らった当サイトの主張が結局は正しかったという可能性も十分残されている訳である。 (POWER6はNet-Burst以上にとてつもない高クロック主義である事を忘れてはならない。)

つまり、当たったネタ、外したネタそれぞれが近々逆転する芽がいくらでもあるわけである。 進歩の早いこの世界で真実を知るのは神様のみであるということだろう。 今年の1年はトリ頭としては日々人間万事塞翁が馬を実感している所だ。

当サイトは今後も予想を書いていくが、今年の経験から 今までよりは相当に一喜一憂が減るのでは無いかと思う。 予想が的中しても数ヶ月後には大ボラという可能性もあるし、 また世間の失笑を買いながらズバリ的中という可能性もあるのだから... (良かった点は、Fusionの一件で失笑を買う事を恐れなくなったことだね。)

ちなみに、会社の友人によれば今年一番自慢していいのは、こんなゾンビのような状態でも更新を続けたことだそうだ。 最後の頃はあまりの忙しさにサイトの内容が薄くなってしまったが、これだけはまったく同感で、 ズボラな当サイトとしては珍しい事だろう。

では皆様、良いお年を。