冬の熱気・2005年秩父夜祭り   

2005年12月4日



今回はPCネタは1回お休みで、12/3に行った秩父夜祭りの話である。 大変混雑するのが玉に瑕だが、噂に違わずかなり良かったので掲載してみたい。 (PCネタの続編はもう書いてあるので、今回の掲載後数日中には掲載する予定である。)

この手のお祭りネタサイトには当サイトとは比較にならない優良サイトが多いので、 本格的なのをお望みの方は検索してみてください。

☆日本三大曳山祭・秩父夜祭り   
秩父夜祭りは日本三大曳山祭の一つに数えられる豪華絢爛な曳山祭りだ。 他の二つの曳山祭りも、かの有名な京都祇園祭飛騨高山祭であることからも、その人気ぶりが分かろうと言うものである。

というわけで、秩父夜祭りにいずれは行ってみたいとずっと思ってきたのだが... ずっと機会に恵まれなかった。

同祭はかたくなに12/2宵宮、12/3大祭開催の伝統を守っているので、 平日開催となるとさすがに手が出せなかったのだ。(ここ成田から秩父は電車で3時間以上かかる。) 他の祭りは正式な日程に一番近い週末を開催日にしているところが多いのだが、 この頑なさは伝統を守るという意味では正しいのだが一長一短ではある。

だが、待っていた甲斐があって今年は宵宮が金曜日、大祭が土曜日となった。 ようやく土曜日に出撃できる日程となったのだ。 12月は仕事の関係で忙しくなる季節だが、今年か来年を逃すとまた平日開催になってしまうので、 少し無理をして行ってみることにした。

ドライブ好きの当サイト管理人なので車で行きたいことろだが、秩父は山中の盆地であるため到達経路が国道140号と国道299号の二つしかない。 どちらも回避経路も無いので例年大渋滞となるらしいし、特に今年は週末開催となったため例年よりさらに多くの観光客が予想される。 (公式発表は12/3秩父警察署の調べで315000人とのこと。) 秩父市も小中学校の校庭を駐車場に開放したりして必死に対応しているが、なんせ人手が人手なので焼け石に水といった状態らしい。

というわけで、交通機関は電車を選択した。 ドライブがてら車で...というのは自殺行為と見たためである。 (実際、正解。ただし、開催日の特急電車はあっという間に予約でいっぱいになるので、電車で行く場合は特急券の入手を早めにすませるのがコツ。)

朝から出撃したかったのだが仕事の関係でPM3:00頃に西武秩父駅に到着。 天気も持ちこたえたようで、寒いながらも祭り日和。 秩父のシンボル武甲山を見ていると、早速「ドーン、ドーン」と花火の音がする。 いやが上にもまつり気分が盛り上がるね〜。 祭り気分を味わいながら秩父神社方向にてくてく歩くが、屋台を発見。中町の屋台だ。

鬼板が豪華絢爛な中町屋台に遭遇。
左は昼、右は夜の撮影。屋根の前方に取り付けられた巨大な彫り物がすばらしい。
(この彫り物を鬼板という。住居の鬼瓦と同じく魔除けの意味がある。)

秩父夜祭りは秩父神社の妙見星神(女神)が武甲山の龍神(男神)と逢瀬を楽しむ日とされている。 このため、屋台や笠鉾は秩父神社から御旅所(龍神との逢瀬の場所)までを曳き回す。 その歴史は300年以上とのこと。

しかし、沿線は既に観光客の場所取りが始まっていて、先行き一抹の不安がよぎる。 この時点でこれじゃ、夜祭りのハイライト「団子坂曳き上げ」は人混みでほとんど見られないだろうな〜。

☆秩父神社とお神楽見物。(御供物もナイスキャッチ。)   
そうするうちに秩父神社に到着したが、こちらもまさに初詣と同じ位の大混雑である。 拝殿までたどり着くのに大混雑、また、拝殿前でも大渋滞状態。

妙見星神を祭る秩父神社に参拝。
秩父神社は関東でも屈指の古社だそうだ。右は境内に置かれた下郷笠鉾。それにしても、すごい人混み。

ここには屋台・笠鉾が2台置かれ、舞台で神楽をやっていた。演目は「魚釣」。 日本古来の素朴な笑いが癒し系のいい味を醸し出している。

秩父神社での神楽。演目は「魚釣」
素朴な笑いがいい味だしてます。時間を変えると他の演目が見られる。

神楽が終わると舞台からお祝いの一品が振る舞われる。 ただでさえ猛烈な混雑なのに、これをばらまき始めると奪い合いで場内はものすごいことに... が、以前鉾田の夏祭りで鍛えた空中ジャンプキャッチでなんとか一つゲットする事に成功。

神楽の後で振る舞われた「御供物」。
ジャンプキャッチでようやく1つゲット。中身なんだろと思ったら甘い豆菓子でした。
これを食べれば1年間無病息災とかのご利益があるのかな?

そうこうしていると、秩父神社を出発する「おねり」 (秩父歌舞伎の役者が歌舞伎舞台となるお祭り広場まで口上を述べながら練り歩く。) の一行に遭遇。後に付いていくと、このような秩父歌舞伎を見られる。 (しかも、ありがたいことに無料である。)

「おねり」ご一行(左)と秩父歌舞伎(右)
演目は「菅原伝授手習鑑・寺子屋之場」

だんだん日が暮れてきて夕暮れになってきた。 各屋台も夜祭りに向けて屋台を組み替えていく。

各屋台も提灯の装着等、夜祭り向けの装備に換装中。
これだけ大きいと作業も大変である。ご苦労様。

☆「動く不夜城」とも「動く陽明門」とも。   
そうしている内に、だんだん夜に。夜祭りらしくなってきた。 屋台の方もこんな感じになって、いい雰囲気をだしている。 どこの祭りでもそうだが、提灯に灯が入る夜の方が風情があっていいと思う。 これらの屋台は「動く陽明門」とも「動く不夜城」とも呼ばれる豪華絢爛なものだが、 夜は特にこれに加えて端麗な優美さがいや増す。

提灯にも灯が入り、夜祭り装備も整った中近笠鉾
他の屋台に比べると大きさは小さめだが、均整のとれた造形美は随一。
当サイト的には今回一番のお気に入りであった。

本町通りを歩いていると、テンポの良い太鼓の音と共に秩父屋台囃子が遠くから聞こえてきた。 すると、どこからともなく観光客がじゃんじゃん湧いて出てきて、 あっという間に人だらけに。 それでなくても混んでいるのに身動きもままならない状態に...

もう写真撮影もまともに出来ない状態で、 デジカメを構えても人の動きで揺られて方向が定まらない。 幸い歩道の縁石と電柱が近くにあったので、それを足がかりに体を固定する。

近づいてくると、秩父屋台囃子に混じって屋台がギイィーときしむ音なんかが 聞こえてきて、迫力満点。近づいてから通り過ぎるまでの写真で ブレなかった奴を下記に掲載しておく。 (向かって左から近づいてきて、正面を通って、向かって右側に通り抜けていく様子。)

本町通りを秩父屋台最大の上町屋台が行く。
人気屋台なのでもう人混みでごちゃごちゃ。カメラを構えても人混みで揺れてぶれまくりで撮影も大変!

上町屋台の見所は極彩色の彫り物と、あでやかな刺繍入りの幕だそうだ。
上町屋台は非常に大きく、引き回しは迫力満点である。鯉の滝登りの刺繍が美しい。

しかし、この上町屋台はとても大きくて、動く姿は迫力満点だ。 彫り物や刺繍の入った幕は荘厳で、ある種の威圧感さえ感じる。

秩父屋台囃子はシンプルだがリズムがよくて勢いがある。 屋台が通り過ぎる間だけでは聞き足りない人のために、 矢尾百貨店前で秩父屋台囃子公演会が行われており、 思う存分聞くことが出来た。 こういうのは大変ありがたい配慮である。 (これ以外でも何カ所かで行われていた事を確認できた。)

秩父屋台囃子公演会
当サイトの地元の「佐原囃子」に比べると、テンポが良く力強いのが特徴。

☆人気の「団子坂曳き上げ」は超激混みにつき近づけず。   
もう一度秩父神社に戻って御旅所(屋台の目的地)に向け出発する屋台を見物する。 しかし... 「危険防止のため、ここから先は通行止めになっております。 事故防止のため警察官の整理誘導に従うよう、ご理解ご協力をお願いいたします!」 と警察官が制止しながら叫んでいる。 もうこれ以上近づけない状態であり、あまりいい写真が撮れなかった。 (なんせこの人手なので、巻き込まれ事故とか考えると 秩父警察の制止ももっともなところではあるが...)

ちょうど、中近笠鉾が出発する間際で、気合いを入れているところ。 (写真の出来がダメで申し訳ない。) 中近笠鉾が出発すると、次の屋台である宮地屋台が準備を始める。

秩父神社から御旅所に向けての引き回しが秩父夜祭りのハイライト。
秩父神社鳥居前から中近笠鉾が気合いを入れて出発すると、次に宮地屋台が待機。

本当は屋台が屋台庫に収まるまで見るのがベストなのだが、 なんせ成田まで3時間以上かかるのでそろそろ撤退の時間が近づいてきたようだ。 (これ以上がんばると成田行きの終電に乗り遅れる恐れがあるのでやむを得ない。)

最後に冬の夜空にスターマインや尺玉が飛び交うハイライト中のハイライト、 団子坂の屋台曳き上げをダメ元で見に行ったが、やはり人混みでダメであった。 この季節に屋台・笠鉾と花火がセットで見られるというのはとても貴重なんだが...

本来が一等席は秩父市が有料で確保している上に、 なんとか無料で見える道路部分もすべて数時間前から人垣で埋まっており、 これを見ようと思ったら有料席にお金を支払うか、これしか見ないと決めて 曳き回し数時間前から場所を確保するしかない。 特に、単独行動の場合は場所の確保と各所の見物が両立しないので、 この点については割り切りが必要と思われる。

超有名な「花火を背景に絢爛豪華な屋台が写る美麗写真」と いうのを写してみたかったりするのだが、もう相当以前から周到に前準備を しておかないと不可能1)であるという事が分かった。 (当サイトのような遠距離客の場合は、秩父での宿泊が大前提になる。)

ともあれ、これだけの混雑には正直ウンザリではあるが、 混雑するには混雑するだけの理由があるのも事実である。 豪華絢爛・端麗優美な秩父夜祭りは、それだけ人気があるということだし、 あのすばらしい屋台・笠鉾と美しい花火のコラボレーションを見ればそれも納得である。



1)
最後に、これを参考に来年行ってみたいという人のためにワンポイントアドバイスを。

  1. 車で行くつもりなら必ず朝までに到着できるように深夜に出発する事。
    昼に到着しようとするのは渋滞と駐車場確保で自殺行為である。 (裏技として、電車の一つ二つ前の駅近くて駐車場を確保してそこから電車で行く手もあるが、 うまくいくかは保証できない。)
  2. 電車の場合でも特急券は早めに確保する事。(当日購入は絶望的。)
    鈍行の場合、飯能から西武秩父までが特急すれ違いや 反対方向電車行き違い待ちのため約1時間と非常に時間がかかる。その上、 車両内は観光客で激混みとなる。
  3. 思い切って厚着を。
    秩父は盆地故に非常に冷える。 特に、夜祭りであることを甘く見ない方がいい。寒がりの人は使い捨てカイロも持って行くと良い。
  4. 駅に着いたらまずトイレへ。
    町中のトイレは大行列でどこも非常に混んでいる。 必ず最初に済ましておくこと。なお、非常の場合は国道140号沿いの飲食店に入って晩ご飯を食べる という手がある。
  5. 帰りの切符が必要な場合は、到着時に買っておく。
    当サイトは早めの帰りだったが、それでも相当混んでいた。 ハイライト終了後はさらにとても混むようだ。
  6. 駅に着いたら無料の夜祭り案内を配っているので、 まずそれをもらって必ず交通情報を知る事。
    自動車だけではなく、歩行者にも交通規制がある。 規制開始時刻以降は徒歩でも歩けないところがあるので注意すること。
  7. 出来うるならば朝から行く。
    午後から夜祭り開始までは笠鉾、屋台の動きはにぶい。 午後から夜までは秩父神社参拝や神楽・秩父歌舞伎・郷土芸能・秩父まつり会館等を楽しむ時間に回した方が賢明と思う。
  8. 祭りのハイライト・団子坂曳き上げを見る気なら、場所の確保に注意。
    場所取りは3時位から始まる。有料席を事前に確保するか、場所を押さえるために数時間同じ場所に陣取るか 難しい選択を迫られる。後者の場合、場所取り要員は他を見物できない。