2004・下北&奥入瀬の旅(二日目:大間〜尻屋崎)   

2004年10月3日




本日は2日目の大間と尻屋崎編である。

初日の宿泊は 大間温泉海峡保養センターである。 温泉で旅の疲れを癒す。

おもしろかったのはTVがほとんど北海道の放送局だった事で、 障害物の無い津軽海峡越しの方が、山越えの青森の電波より強力というわけだ。 明日はマグロ漁ワッチングを計画していたので天気予報を見ていると、 「明日の室蘭は...」とか「函館のお天気は...」とか言っていて、 大間は青森県なのに違和感ありまくりである。

☆海のダイヤ、大間の「超まぐろ」。   
翌日の二日目は早速大間漁港へ。早速、超マグロ祭り参戦である。

「超マグロ祭り」のマグロ解体実演
冷凍マグロではない。生の大間産マグロである。
マグロの重量はなんと202kg。

大間のマグロは肉質が良く、近海産でも特に高値がつくことで有名だ。 特に、「マグロというと大トロですが、 実はマグロの品質は赤身の善し悪しでわかるんです。」 とのこと。大間のマグロは赤身の旨味にも優れていて、 築地ではあまりの高値に普通のマグロと区別して、 大間産マグロを「超マグロ」と呼ぶようになったのだとか...

「超マグロ祭り」を単なる「マグロ祭り」と呼ばないのはこのためだそうだ。 「超」の文字には大間産マグロの肉質に対する プライドが込められているのである。 (そう言えば... 確かにグルメ番組に出てくる築地の魚河岸でも、最高級黒マグロとして 大間産を紹介していた事を思い出した。)

解体に用意されたのは202kgの生マグロ。もちろん大間産。 保冷庫で氷蔵されていたようで氷り入りの木箱に収められていた。 なぜ氷蔵かというと、マグロというのは牛肉と同じで、 釣れたてを食べるより保冷庫で一定期間熟成させた方が美味しいそうである。

解体を担当するのはむつ市から来たこの道一筋のベテラン職人さん。 もの凄い包丁(大型の牛刀)とのこぎりを自在に操って解体してゆく。 職人さんは下北の職人と築地の職人が日替わりで行うそうで、 人によっては日本刀の様な包刀を使う場合もあるそうだ。 解体ペースは結構早い。1時間もしない内に202kgのマグロが完全にバラバラだ。 (観客に見せ場を作りながらだから、ショー的要素を排除すればもっと速いだろう。)

弁天島でマグロ漁ワッチング
場所が遠くてマグロが釣れたかどうかは確認できなかった。
灯台は冬の雪景色でも目立つように白黒のゼブラ模様に塗られている。

マグロ解体の実演を見た後は、漁船に乗って弁天島まで移動。 マグロ漁ワッチングである。 弁天島では普段は公開されていない灯台が公開されていて、灯台の上から マグロ漁を見学することが出来る。(写真参照)

マグロ漁は一攫千金の世界で、大間産の場合1匹釣り上げれば並のものでも数百万円。 大きくて肉質が良ければ1千万円を越えることも希ではない。 まさに、海のダイヤである。

マグロが一本釣りにかかるかどうかも腕前次第だが、いかに短時間で 処置するかも重要らしい。生きが良すぎて大暴れすると、 自分自身の体温上昇で身が焼けてしまう事もあるそうで、 そうなると商品価値がグッと下がってしまうからだ。 このため、漁船には「マグロ一本釣り機」なる強力モーターを備えた 巻き上げ機も装備されている。 処置の手際は漁師の腕の見せ所と言うわけだ。

船が一カ所にかたまっているのは、潮流の速さで一番マグロの群が集まる場所が 決まるからだそうで、このときは潮流が速かったのでかなり沖合まで出ていた。 潮が収まってくると灯台の近くまでマグロがエサを求めてやってきて、 当然、漁船も灯台に近づいてくる事になるそうだ。

ちなみに、漁船の向こう側に霞んで見えるのが夜景で有名な函館山だ。 津軽海峡を隔てて対岸は、もう北海道である。

マグロ漁もおもしろかったが、灯台を公開してくれた海上保安庁職員の方のお話も おもしろかった。海上保安庁は最近PR不足を自覚したそうで 灯台を超マグロ祭りに併せて公開しているが、 大間の灯台が何故白黒に塗り分けられているのかとか、 津軽海峡は他の海峡と違って潮の流れが一方通行 (常に日本海側から太平洋側に流れる。)なのだとか、 いろいろなおもしろいうんちくを聞かせて頂きました (大間の灯台が白黒に塗り分けられているのは、冬場の降雪で灯台の見分けが つかなくなるのを防ぐためだそうだ。)

☆生まれ変わるなら、大間のカモメ。   
さ〜て、いよいよ昼飯時である。超マグロ祭りでも色々なマグロが 堪能できるのであるが、去年食べたマグロ弁当があまりにも絶品であったため、 大間崎の海峡荘へ行こうという事で意見が一致。

海峡荘のマグロ丼
この「づけ」の色つやを見て〜。

ここのマグロ弁当は絶品だ。この「づけ」の色艶を見て〜。 これで、たったの\1000。当然冷凍マグロでは無いんで、 東京で食べたら一体いくらすることやら。 もちろん、お味も最高でした。

マグロの中落ちを塩胡椒で炭火焼き。
中落ちとは言え、大間の生マグロを炭火で軽く塩焼きにして食べる。 なんて贅沢な。

で、もっと嬉しかったのは店の人がマグロの中落ちや端切れを塩胡椒焼きで 無料サービスしてくれた事。冷凍ではない生の大間産マグロですよ。 いくら中落ちとは言っても、これを塩胡椒で焼いて食べるなんて 最高の贅沢ってものではないんでしょうか? (しかも、無料サービスって...たった\1000の弁当しか買ってないのに...)

正直、無料ってのが信じられなかったんで店の人に確認してみたところ、 「お客様いなかったらカモメにでもやるしかないもの。遠慮しないでどうぞ。」 だってさ。冷凍すれば保存できるはずだが、 そんなことは大間のプライドが許さんって事だろうね。 たるさんは、「もし生まれ変わるんなら、 絶対に大間のカモメに生まれ変わってやる。」と思ったね。

無料サービスと言われたんで、貧乏性のたるさんは ガツガツとむさぼり喰ってしまった。 この塩胡椒焼きも絶品だ。マグロに塩胡椒というのが こんなに合うとは今の今まで全然知らなかったが、 グルメの友人によると「最近は食通の間で流行っている食べ方だよ。」とのこと。

海峡荘
中落ちの塩胡椒焼きサービスに感謝して写真アップしときます。

大間産生マグロを塩胡椒で焼いた絶品を「無料サービス」と言われたんではさすがに 気が引ける。お礼に宣伝しておきます。大間崎の海峡荘です。

☆意外に人なつっこいぞ。寒立馬。   
大間を後にして向かうのは尻屋崎である。 寒立馬(かんだちめ)という馬を見るのが目的だ。

道は非常に快適で立派だ。田舎道を予想していたのだが灯台まで非常に 快適に走ることが出来た。 これなら、やり方次第で観光誘致も可能かも。

ただ、灯台の近くには大手化学メーカーのセメント工場があって、 意外に工業化が進んでいる。 地元の人には重要な就職先なので文句は言えないのだが、 地の果てに来たという感慨には浸りにくい。 (過疎地での就職先確保は重要な社会問題なんで、やむを得ないっす。)

尻屋崎に近づくと何故かゲートがある。 馬が尻屋崎から脱走して町中にまで出没しないようにするためのものだそうだ。

尻屋崎の寒立馬
寒立馬は完全に人慣れしている。(一応、油断は禁物だが。)

そして、森が草原に変わる頃に...居ました、寒立馬が。

勉強不足で馬種まではわからないが、頭がでかくて足が太い農耕馬の一種みたいだ。 サラブレッドとは全然違うパワー系ですな。(速くはなさそうだけど。) 今までずっと野生馬だと信じてきたが、そうではないらしい。放牧だろうか?

近づいてみると、意外に人慣れしていて全然逃げない。 逃げないどころか、触らせてくれたりする。 最初は蹴られないかビクビクだったが、 すぐにこっちも慣れて写真取りまくりであった。 かわいい子馬も居ましたよん。 (ただし、馬糞を踏んづけないように注意が必要だ。)

後は太平洋側の道を南へ下って、一路三日目の目標地:十和田湖畔へ移動だ。 (後半は居眠り運転寸前の先輩に代わって、たるさんが運転。)

次回最終回は奥入瀬と乳頭温泉。