同僚や卒業生による似顔絵がサイトに華やいだものにしているが、内容は幾分簡潔だ。一般向きといえるのは、「ヨハネによる福音書・ヨハネの手紙。他の福音書とは異なる、完成されたイエス像」の一本。『新約聖書がわかる。』（アエラムック40、朝日新聞社、1998年）に掲載されたものの電子化テキストだ。版元から転載許可を得て掲載したという。これだけと思うよりは、まずはこの一本の存在を喜ぼう。他には翻訳に当たっているエイレナイオス『異端反駁』の進捗状況と刊行予定がまとめられている。これは「キリスト教教父著作集」の一部、全22巻の第2巻、第3巻部分にあたる。キリスト教思想を学ぶ者にとっては待望の重要資料だけに、訳者によるこのような報告はありがたいだろう。担当科目別のページに講義資料があるが、いずれもアクセス制限がかけられているのが残念だ。事情があることは十分に察せられるが、やはり一般への公開が望まれる。（2003-02-23記）