サイトの内容はタイトルが示すとおり。あの日からしばらくの間のドイツの言論状況−「ドイツ内外の著名人達のテロに対する考えを述べた文章」−を伝えている。ドイツ語の読解力を持たないため、翻訳については残念ながら論じることはできない。しかし重要なことは、あの衝撃的な日々にあって、このサイトが立ち上げられたことだろう。サイト公開の動機は次の一文にうかがえる。「重要なのは、一時の気分に流されることなく、このテロについて、このテロ以降にあるべき社会について、冷静にじっくり考えてみることではないでしょうか」。「これまでWebサイト作ろうなんて思ったことがない」「即席で作った」「突然思い立って作った」という言葉からは当時の苦労が察せられる。しかしテロの影響を冷静に見定めようとする考えから初めてのサイト作成に取り組んだ姿は、インターネットが持つ可能性をまだまだ感じさせるものがある。（2003-10-08記）