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 何年か前の総選挙の際だろうか。各政党がテレビコマーシャルを積極的に活用したことが話題になったことがある。こういった政党や政治家による政治広告の分析に取り組む研究者もいる。発信者もその一人。研究成果の一端は「メディア政治時代の選挙キャンペーン」「政治広告のパターン分類」「2000年米大統領選の政治広告」として公開されている。東京大学法学部の第4期蒲島郁夫ゼミ<http://politics.j.u-tokyo.ac.jp/lab/edu/seminar/study/4th-semi/>と併せ読むと理解がより深まりそうだ。読み進めていくと、選挙時以外のの政治広告についても知りたくなる。選挙の際の主に公約を示す政治広告と時折見られる政策や主張を掲げた政治広告にはどのような違いがあるのだろうか。政治広告の研究で、後者を対象としたもの、両者の比較・対照に取り組んだものはあるのだろうか等々……。こういった疑問を解決する上でのヒントが講義資料に隠されているのかも知れない。そう思うと、ここに示されている講義資料の公開が関係者に限定されていることが惜しまれる。
 もう一つ、話題になったうわさに取り組んだ共同研究「都市伝説'98−「ドラえもんの最終回(仮)」その伝播過程を検証する−」も興味深い。調査内容の集計表が公開されているのが嬉しい。だが欲を言えば、公開は個票データにまで及んで欲しい。講義資料の一般への公開ともども今後に期待したい。(2002-11-08記)


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