人々の網の目 - Web of People -


ホーム > あ行 > > 遠藤基郎

遠藤基郎さん(えんどう・もとお/東大寺文書、平安期の儀礼・儀式研究)
遠藤基郎のページ<http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/personal/endo/>
公開日:1999-??-??

 大日本古文書東大寺文書編纂ノートと個人研究ノートを公開している。前者は大日本古文書の編纂という東京大学史料編纂所での業務の成果であり、後者は自身の研究成果である。
 編纂に関わった『大日本古文書家わけ第十八 東大寺文書』は、東大寺に伝わった古文書群を収めた史料集。家わけとは、「諸家・諸社寺の文書を所蔵者ごとにまとめて収録」したものだ(東京大学史料編纂所)。国の重要文化財にも指定されているこの文書群は、古代史のみならず、中世史、近世史の重要史料であり、史料編纂所の継続的な取り組みに多くの歴史研究者が助けられている。この重要史料の編纂過程で得た知識、現代風にいえばティップスを公開しているのが、この編纂ノートといえるだろう。文書そのものの概説から、史料編纂所蔵分の来歴、史料編纂所の古文書目録データベースで寺外分東大寺文書を検索する上での注意点、東大寺文書研究のための文献案内、そして引用の作法まで、編纂者ならではの覚え書きとなっている。
 個人研究ノートでは、2本の論文 −「鎌倉後期の知行国制」と「モノを介する吉書」− が公開されており、中世史研究の一端にふれられる。一般には入手しにくい雑誌に掲載された論文を公開するという姿勢がうれしい。いかに優れた論文であっても、入手できなければやはり意味がない。公表する限り、その流布の範囲は問題ではない、ということはないだろう。このような作業は、ささやかではあるが、しかしその重要性は言うまでもない。論文の公開に消極的な研究者には、特に歴史研究者には、ぜひみならって欲しい姿勢だ。  ところで、他サイトへのリンクはただ一つ、東大寺のみ。一見ささやかではあるが、東大寺文書編纂者としてのこだわりと感じたい。(2002-09-26記)


ホーム/ランダムリンク

Copyright (C) OKAMOTO Makoto 2002- All Rights Reserved.