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 海棠(かいどう)は江戸前期の儒学者・伊藤仁斎が愛でた花という。みやびな名前のこのサイトの歴史は古い。当初は「かさかご」と題しており(1998-03-04〜1999-08-07)、この名でなじんでいる方もいるだろう。かつてはここで発信者の論文が公開され、そのなかには「私が日本教育史ホームページを開いた理由」(「日本教育史往来」120、日本教育史研究会、1999-06-30)といった貴重な報告も含まれていた。また一時はここに数人の教育史研究者が集い、決して大きくはないが凝集性の高いコミュニティが成り立っていたことにもふれておきたい。たとえば、日本教育史関係書評会議室と題した掲示板は、その中心的な存在であったとともに(1999-04-24設置)、オンラインでの書評の試みとして専門分野を超えて注目されるべきものであった……。
 しかし、現在、サイトは大幅に縮小され、会議室も閉鎖されている。これまでの継続的な発信に感謝しつつも、現状は残念でならないというのが正直なところだ。かつて発信者は自身のサイトについてこう語っていた。「他人様に役立つ事を第一の目標にはしていない。自分の関心にあったブックマークをつくる事を目標にしている。その上で、多少他人様にも役立ちそうなページを知ったら、リンクを増やしてゆくというやり方をとっている」(「私が日本教育史ホームページを開いた理由」)。そして現在は「90年代以降の注目したほうが良いかも知れない文化・教育情報を集め、少しずつご紹介できれば」と述べている。この間、この4年の間、どのような心境の変化があったのか。いずれこの変化に関する報告がなされることを期待したい。実現すれば、「私が日本教育史ホームページを開いた理由」がそうであったように、それもまた貴重な資料となるだろう。(2002-11-06記)


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