Z39.50プロトコル。一般にはなじみがないが、図書館情報学の世界で注目されている情報検索の国際規格である。発信者は学部生の頃から、このZ39.50に取り組んできた。卒業論文から修士論文、そして学会発表、学術論文。公開されている研究成果には、発信者の一貫した関心がうかがえるだろう。だが、一連の研究成果以上にうれしいのは、「Z39.50についての研究上のメモ書き」として卒論執筆過程のメモや文献リストをまとめていることだ。発信者はいう。「私が卒業研究でZ39.50を始めたころは全然情報がなくて困ったので、少しでもZ39.50の情報がWWWで得られるようにと作ってみました」。自らの知見を囲い込まず、むしろ積極的に開いていく姿勢。これこそがインターネットの魅力であることをあらためて実感させられる。(2002-05-23記)