トップページの最終更新日は1996年2月。かれこれ6年更新されていないようだ。だが、それがかえって、このサイトのデザインの先駆性を物語ってはいないだろうか。記憶があれば思い出そう、記憶がなければ想像しよう、1996年のインターネットの状況を。表現手段の乏しかった当時にすれば、これほど洗練されたデザインは稀であっただろう。
ネットでの発信というと、現時点の尺度を持ち出しその価値を判断しがちだ。しかし、過去があって現在がある。であれば、現在につながる過去を担った発信の存在を忘れたくはない。ここでいえば、Macintoshからの学内LAN接続方法やMacintoshトラブルニュースがそれだろう。これらがその後の数々の発信に少なからず寄与したことは疑うべくもない。現時点での有用性は確かに大切だ。だが、そこのみに目を奪われたくはない。ときには、現在手にすることができる有用な発信の源流に思いを馳せ、先行者の努力に感謝したい。(2002-06-20記)