北アルプス 白馬岳の花を求めて


HAMAの山行記と花の写真(次ページに収録)をお楽しみ下さい

【7月28日(水)】

新幹線名古屋経由白馬駅11時56分着。
登山口の栂池自然園を13時20分出発。
快晴との天気予報が夢の
ような雨の出迎えは少々気持ちを暗くさせる。
登山口よりいきなり厳しい急登。
天狗原で一息入れ、乗鞍岳への登りとなる。雨はいっこうに止む気配なし。ガスも出て視界も悪くなる。唯一心を和ませてくれるのが雨露を乗せた木々の緑。
石楠花が一際鮮やかである。
大きな岩のガレ場を抜けると初めて目にする雪渓が出現。
雪渓上には紅ガラがひかれておりロープも確保されている。とはいうものの、うっか り滑ればそのまま谷底へもって行かれる訳でもあり、足が竦む。
雪渓を横切りしばらく行くと大きなケルンが目印の乗鞍岳山頂に到着。
その後も小さ
な雪渓歩きをくり返し17:00白馬大池山荘に到着



雨に打たれた石楠花

【7月29日(木)


ご来光

4時30分起床。
昨夜は雨で気づかなかったが小屋の裏はすぐ大池である。
想像以上の大きさに驚き!
本日は快晴。
雲海の上を太陽が昇っていく。荘厳な感じで見入ってしまう。
目の前には本日のルートとなる杓子岳が朝日を浴びて美しく輝いている。背の方を振りかえれば、剣岳の雄姿がやはり朝日を浴びて美しい。
小屋の周囲を歩いていると、可愛い高山植物があちらこちらに咲いている。
白山コザクラ、ウルップソウ、ヨツバシオガマ・・・など

朝食を済ませ6:00白馬大池山荘を出発。
昨日とうって変って好天気の山行。
稜線上からの大池は絵画のような美しさである。しかも大きい。

足元には白、黄、ピンクの高山植物がどんどん広がる。
感嘆の声が思わず漏れる。
立ち止まってカメラに納めながら一歩一歩足を進める。
雷鳥坂の登りは気持ちが良い。
8:00小蓮華岳に到着。
山頂からは目指す白馬岳三山や後立山連峰の鹿嶋槍ヶ岳などが展望できる。
朝、見た剣岳でも感じたが、山の姿は見る角度によって、随分と山容が異なるものである。
小蓮華岳より約1時間で三国境(長野・富山・新潟)の分岐に到着。
しばらく休憩をして、いよいよ最高峰の白馬岳への登り。
相変わらず花は多い。コマクサ、チシマキキョウ、など。
一際白いチングルマが目につく。
10:20分白馬岳山頂到着。標高2932m。
たっぷりと展望を楽しんで、山頂直下の村営白馬小屋へ。
昼食に係る。
献立はタラコスパゲティ・野菜サラダ・ロールパン。
もちろん食後のコーヒーも・・・。
昼食を終え12:00出発。
杓子岳の鞍部まで下ったところでまた雲行きが怪しく雨が落ちてくる。 杓子岳の巻道を通過する頃に激しい風雨。
雨が顔にピシピシと当たって痛い。 幸い雷の気配はないので一安心。ときおり風に身体がぐらつくが何とか白馬鑓ヶ岳山頂に15:20到着。
休憩もそこそこに鑓温泉分岐まで下り宿泊予定の天狗山荘へ向う。小屋前の雪渓を渡り16:20到着。
山荘は混雑もなくゆったり。山荘の手の込んだ献立と生ビールで早い夕食をとる。 そして消灯までの時間は例によってワインやブランデーでつけた梅酒などを囲み他のパーティの人たちと山談義を楽しむ。


白馬大池


白馬岳

【7月30日(金)


6:30天狗山荘出発。快晴。
昨日通過した分岐点から鑓温泉へ下る。
急なガレ場の斜面にコマクサが群生している。女王の威厳なのか簡単には人を寄せ付けないといった感じ。
雨で水分を得て活き活きと咲き誇っている大出原のお花畑は疲れを忘れさせてくれる。 約3時間で鑓温泉着。
山岳雑誌で見た露天風呂が目の前にある。幸い登山客も少ない。ここまで来て浸からずに帰るのは惜しい。すぐ側に葦簾で囲いのされた女性専用の露天風呂ががある。葦簾の隙間越しの展望ではあるが、これなら安心。 温泉でたっぷり過ごし、昼食の準備にかかる。献立は具沢山の中華風フライ麺。
12:20いよいよ猿倉への長い下山。 登山道がかなり荒れている、足場の悪い岩場などを何度も超えていかなければならない。 おまけに尾根を巻いての下りは登り下りで標高は一向に変わらない。
槍沢、杓子沢などの雪渓を何度もトラバースしながら進む。



大出原の花畑


鑓温泉

樹林帯の中は風もなく暑い。疲れもピークの頃やっと猿倉へ下山16:00着。
冷たいビールで喉を潤し、白馬村まで車で移動。
白馬村の民宿で身体を休め、翌日午後の電車で帰阪。
あっという間の夏休みでした。

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