蝶ヶ岳・常念岳・大天井岳・燕岳
2004年8月11日〜13日 晴れ
【11日】 三俣---まめうちだいら---蝶ヶ岳テント場
【12日】 蝶ヶ岳---鞍部---常念岳---(横通岳)---(東天井岳)---大天荘テント場

【13日】 大天荘---大天井岳---燕岳---合戦小屋---中房温泉

DOPPOさんの報告へリンク
憧れの北アルプス表銀座縦走(槍ヶ岳〜燕岳)、いつか歩いてみたい。
そんな夢が思いがけなく実現。今回は蝶ヶ岳から燕岳への縦走。
偶然、休暇が一致した山仲間のDOPPOさんが、一緒に行ってもええよと声をかけて下さる。
昨年と同じく天気次第で、予定の変更もありの計画ということで。
雨に祟られ通しであまり期待をかけていなかったが、どうやら今夏は良さそうだ。
10日、仕事を終え、23時半出発。
ガイドブックでは山中3泊が一般的なのだが、私たちは2泊の予定。
少しでも荷物を軽くするために共同装備や食料のリストアップを検討し、道中24時間営業スーパーで
簡単なものを調達しいよいよ出発。
ほとんど仮眠もできていないDOPPOさんには気の毒だが、私とM姉さんは遠慮なく寝させて頂く。
11日、浅い眠りの中で夜明けを迎え、穂高町の駐車場に着き、登山口の三俣までタクシーで移動。
6時45分 蝶ヶ岳に向け出発。





天気は快晴。
蝶ヶ岳までは1450mの登り。
登山届を提出し歩きはじめる。
常念岳への分岐を過ぎ、樹林帯の合間から目指す蝶ヶ岳の姿が美しい。でも山頂は遥か彼方です。





三俣の登山口では何組かのパーティがいたが、常念岳へ向う人の方が多いのか、登山道は静かなものである。
2、3組のパーティと抜きつ抜かれつを繰り返しながら標高をあげていく。
大きな常念岳の姿に見とれてしまう。

あまりの快晴に日差しはキツイし、暑いし、喘ぎ喘ぎでまめいしだいらへ。標高2100m。
まだまだ、これからが厳しい登り。
計画では、今日のうちに常念岳まで歩く予定。
約5時間の工程で蝶ヶ岳にはお昼前には着くだろう。常念岳まではさらに5時間。テント場までだと6時間。
三俣で登山届を提出した時に管理の方から「常念岳までは、ちょっと無理だよと」と言われた言葉が浮かんでくる。
確かに、今の調子では、自信ないなぁ〜。
「今日は蝶ヶ岳泊りにしたいなぁ〜」と心で呟きながらも、いつのまにか這マツ帯に。視界も開け、お花畑に、また元気が盛り返してくる。
蝶ヶ岳のテント場に着いた時には、「もう動けませ〜〜ん」状態。
昨夜からほとんど睡眠をとってないし、常念岳までは、アップダウンの厳しい工程となるので時間はたっぷりあるが、蝶ヶ岳での泊まりとする。
蝶ヶ岳は、M姉さんとアルプスでのテント泊をデヴューした思い出のテント場である。
その時は、曇って見えなかったすべての穂高、槍などが神々しく目の前に。
感動!!!

常念岳も綺麗な山容だ。

夕刻までお昼寝をして、小屋で夕食を済ませ早々にシュラフに潜りこむ。
深夜、目覚めて外にでると、満点の星空。
この感動をどのように伝えたら良いのだろう・・・・


12日。快晴
雲海の上に、今日も富士山、南アルプス、八ヶ岳、御岳他、噴煙が見える山は浅間山だろうか・・・
パンとスープで朝食を済ませ出発。
今日は常念岳から大天井岳の予定。

6時 出発
ずっと、ずっと、穂高の揃い組や槍ヶ岳が真横にいる。






「槍ヶ岳を背に写真に収まりたい」
念願だった夢を、ここで果たす。\(^O^)/




蝶ヶ岳山頂からは、なんでこんなに下るの?
どんどん下って常念岳との鞍部へ。
蝶槍が遥か上に見える。
鞍部は標高2512M。
常念岳は2857M。
アップダウンを繰り返しながら350Mの急登りが続く。



目指す常念のピークは、まだまだ。
相変わらず、穂高連峰が、ぴったりと寄り添ってくれている。
ガレ場の足元には、コメツガや、コマクサなども。
稜線のガレ場が少し大きくなってきたけど、まだ先は長そうだ。






振り向けば蝶槍が、遥かに小さく見えている。
なんか、感動だなぁ〜。




巨岩のゴロゴロする斜面のペンキ印を確認しながら、最後の急登。
あと少しだ。


10時35分
やっと山頂。
疲れました。



山頂からは360度の大パノラマ。
疲れも吹っ飛んでしまいそう。

大天井岳の奥には、水晶岳、鷲羽、劔岳、針ノ木岳などの山々も展望。
ずっと山頂に留まっていたいが、まだ先は長い。

11時55分 急な斜面を下り常念小屋へ着。
昼食をとるが、疲れてあまり食欲なし。
大天井岳は4時間近くかかる予定。
こんな調子で行けるのだろうか、ちょっと不安な気持ちになる。
少しでも食べ物をお腹に入れないとと、頑張って食べる。
よし!気合を入れて出発。
 


12時35分
ボチボチだが、何とか足はあがる。
休憩をとりながら、マイペースで足を進める。

足元のガレ場にはコマクサ、コメツガ、トウヤクリンドウなどの花が。
もう山は秋の入り口のようだ。


横通岳を巻いて、美しい展望が流れている。
本当に素晴らしい。
疲れを癒してくれる大展望だ。
こんな展望を目の前にしたら、やっぱ山歩きを止められないなぁ〜

東天井岳を巻いて、あと少しで大天荘のテント場なのだが、疲れた足は、思うようには進まない。

16時30分
大天荘のテント場着
休憩も入れてだが10時間30分の歩行だ。
小屋での夕食を済ませ、この日も早々に寝袋にはいる。
ちょっぴり持参したウィスキーは昨夜も今夜も開けることなく眠ってしまう。
強い風にテントが飛ばされないかと不安になりながらも疲れで眠ってしまう。
夜中、目覚めると、やはり満点の星空だ。
ぼんやり見えるのは銀河だ。
流れ星がすっと落ちていく。
寒さにフリースの上に雨具を着てシュラフに潜る。
13日
3時過ぎ 隣のテントで朝食の支度をしてるDOPPOさんに起こされ、ヘッドランプの中で朝食を済ませ、テントを撤収し、大天井岳のピークへ。
5時 大天井岳
東の空から真っ赤な太陽が昇りだす。
槍ヶ岳が朝日をを浴びて輝いて美しい。






大天井岳からはガレ場を慎重に下り槍ヶ岳へ向う表銀座縦走道の分岐を過ぎて、切通岩へ。
今回初の鎖場だが、しっかりとして特に問題なく通過。








少しづつ槍ヶ岳の山容が変化。







花崗岩質の燕岳が近づいてきてるのを実感。
大きな蛙岩を過ぎると、独特の燕岳の山容が大きく迫ってくる。
遠くに見えていた劔岳と針ノ木岳が近づき、まもなく燕岳
8時40分
燕山荘着。
どうも疲れて眠くて仕方ない。ザックを置いて山頂まで行く元気のない私は、お二人には申し訳ないが、ここでしばらく休ませてもらう。往復30分で燕岳のピークを踏んだ二人は元気そのもの。
9時35分 燕山荘を出発。
ここからは、今朝から入山の登山者が続々と登ってくる。

10時40分 合戦小屋着。
少し早いが、昼食にうどんを食べる。ついでに名物のすいかも食べる。

11時25分 しっかりと休憩をとって、中房温泉への急な下り。

13時30分 中房温泉に無事下山。
バスの待ち時間がありすぎなので、待機中のタクシーで、穂高町のシャクナゲ荘前まで戻り、町営の温泉に入り帰阪する。

山を始めて12年。初回の白山、翌々年の南アルプスと晴天なれど、その後は、いつも雨のアルプス。
8年ぶりの晴天のアルプス。もう最高の気分だ。
こんな山行をご一緒して頂いたDOPPOさんには遠くに展望する山々の名前を教えて頂き、また細かい配慮など、本当感謝致します。ありがとうございました。
index