比良山系:武奈ケ岳(標高1214m)パートV

【日 程】】 2000.2.12
【コース】イン谷口---大山口---青ガレ---金糞峠---中峠---ワサビ峠 ---西南稜---武奈ケ岳---コヤマノ岳
      ---北比良峠===比良駅
1995年、1996年についで3度目の武奈ケ岳。
年々暖冬化のため積雪は若干少な目である。
とはいえ日本海に面した比良山系は関西屈指の積雪量の多い山系でもあり綿密な計画の下にに当日を迎える。

JR大阪駅では土・日祝日には比良駅に臨時停車の新快速(7:45発)に乗り込むトレッカーの姿が目につく。
いつもながら湖西線から仰ぐ雪を抱いた比良山系の山容に胸の高鳴りを覚える。
比良駅からバス15分でイン谷口へ到着。
登山者に踏み固められたアイスバーンの登山口では既にアイゼン装着の人達も目立つ。私たちはスパッツ装着で様子を見ながら歩く事にする。
9時15分、登山届けを出しいよいよ登山出発。
青空の下しっかり踏み固められた登山道を歩きながら山頂を思い浮かべ自然と心がワクワクとしてくる。
持参のカメラを胸ポケットに、カメラテストよろしく前を歩く仲間の足元を一枚ゲット

イン谷口より大山口へ向う登山道で仲間の足元

金糞峠から登ってきた青ガレ
軽快な足取りでダケミチとの分岐点の大山口へ到着。ここでアイゼンを装着し、過去2度経験した急登の青ガレにとりかかる。天候や積雪量によるが初回のような辛さもなく、難なく金糞峠へ到着。余談であるが体力が増したということよりもやはり山の経験が心に余裕を持たせ同じトレールでも案外楽に登れたのだろうという話しになった。
金糞峠は冬に2度登った堂満岳との分岐でもある。
11:20一息ついて中峠へ向う。
積雪量はどんどん増え、時々足の付け根まで雪に足をとられるが、トレールは前日からの好天候で登山者が沢山入って入るようで雪がしまってアイゼンの爪が気持ちよ食い込む。

12:30中峠に到着
峠を吹き抜ける風を避け、少しばかりワサビ谷へ下ったところで昼食。


温かい具沢山の味噌汁とおにぎりの楽しい昼食タイムを終え13:25出発。ワサビ峠へ向う。
峠への急な下りでは雪も柔らかく、何度も足が雪の中にズボッと落ちるが、尻餅をついても痛くもなく、逆にスリルがあって愉快。キャーキャーと騒ぎながら峠へ到着。
雪山の楽しみの一つはこんなところにもあるんですよね。
ワサビ峠では標識が次回雪が降り積もったら完全に埋もれてしまいそうな状況。さすがに雪が多い!
ワサビ谷の標識

ワサビ峠より堂満岳
13:45ワサビ峠到着
峠からは堂満岳がくっきりと姿を見せてくれる。
三角形の綺麗な山容の堂満岳は比良山系の中でも特に好きな山でもある。
ワサビ峠からは小さなピークを越えながらの稜線歩きである
そして、快適な山頂直下の西南稜は何度歩いても気持ちが良い。見渡す限り視界を妨げることのない景観に登りの辛さも忘れて喜びに酔いしれる一時でもある。

武奈山頂より西南稜
14:45武奈ケ岳山頂を踏む。
久しぶりの山頂には立派な標識が立てられており驚き。
流石に人気の山なんだなぁと感心する。
天気は良いものの、にわかにで出てきた雲のため、残念ながら今回は遥か白山や乗鞍などを見ることはできなかった。
山頂直下では登山者が防風雪を避けるために掘った小さな雪洞があり、試しに中に入ってみる。
雪山のマニュアルなどで良く見聞きはしていたが実際に体感するのは初めてであるが、風をシャットアウトし生死をわけるというのが少しばかり判ったような気がした
武奈ケ岳山頂
15:00武奈ケ岳を出発
北比良スキー場を経て北比良峠へ16:00到着。今回はここから時間短縮を狙い、一気にリフトで下山の予定であったが、これは大きな誤算。もうエライ目にあいました^^;
初めて目にするスキー客に、「そうか!ここはスキー場だったんだ!!!」スキーシーズン以外は実に静かな場所でもあり特に苦労もなくロープウェイ乗車できると思っていた。
大変な人混みにウンザリ。順番待ちが延々と数珠つなぎ。こんな事なら無理をしてでも徒歩で下山すべきだった。
メンバー4人で「これもまた勉強。次回の教訓にと」暮れ行く琵琶湖の夜景を冷たい風に頬をさらしながら情けない下山となった。冬シーズンは二度とこのコースとらないようにしよう。
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