薊岳(標高1406m)
1999年2月28(火)曇り雪
大又---古池ノ辻---大鏡池---薊岳(往復)
                   



薊岳は台高山脈の北部に位置する静かな山である。
しかしその山容は岩稜、やせ尾根となかなか男性的で、壮言な感じの山でもある。

登山口へは、近鉄大阪線の榛原駅よりバス(1.5時間)かタクシー(1時間)で大又バス停へ。
当日のメンバーはある程度まとまれば、多少料金はアップするものの、時間短縮にもなりタクシーが便利。
バス料金1340円。タクシー8800円(4人だと一人2200円)
さて登山口であるが、バス停前の神社の横からスタートする。
9時30分出発。
うっそうとした杉木立の中を進む。高度があがるに従って地面のあちらこちらに霜柱が目につくようになる。
足を踏み出す事にばりっと小気味よい感触が返ってくる。
この年、大阪では氷点下になることがなかったようで、地面の凍結は久しぶりである。
さらに進むと地面の霜柱が雪に変り、前日の急激な気温の低下で地面が凍ってツルツル滑る。
アイゼンを装着し、再び稜線に向け進む。
見上げると樹木に霧氷がついている。たわわに枝を広げたブナの木の霧氷はとってもきれい。
風に吹かれて落ちて来る霧氷が太陽を浴びてキラキラ輝いている。
「友人がダイヤモンドダストっていうのかな」とつぶやく。
遠くの山肌を見ると霧氷がまるで満開の山桜のようである。
約2時間で稜線に辿り着く。
この日は天気もよく稜線上からは大峰の山々がすっきりと見渡せる。
大普賢岳の勇姿は格別である。
すでに標高は1000mを越えている。ここから山頂までは、氷ついた岩場の連続。
アイゼンでしっかりと足を確保するものの、慣れない冬の岩場登りは恐怖で緊張する。
ストンと落ちたやせ尾根歩きは雪に覆われいるため、足を置くのも恐る恐る。
何度も足が竦みそうになったが、無事に山頂に到着。\(^o^)/
しばし展望を楽しみ、簡単な食事を終え下山にかかる。
本来なら、ここで、温かいブタ汁で昼食という計画であったが、登りに時間が掛かり過ぎたために、中止にすることになった。
山ではよくあることである。
そのためにも、いつでも、どんな状況でも食事がとれるように「おにぎり」は必ず持参するようにしている。
今回は薊岳の往復ということであるので、来た道を下山する。
難所を越えたところで温かいコーヒーを沸かし、一息つく。あとは長い長い下山のみ。
16時30分着。
行きに予約しておいたタクシーの迎えで、帰宅につく。
いつものように、最寄りの駅近くで、軽く慰労会「乾杯」の声も弾む充実のひとときであった。
台高index index